人種差別や排斥、米国で今も 排日移民法、成立100年共同通信 / 2024年5月26日 15時38分.チベット族を14万人強制移住か 「中国政府」と国際人権団体2024/05/22.「反対の声はつぶされる」SNSで強権批判 危機に瀕するカンボジア、日本拠点に民主化模索2024/05/25.立民、核不使用へ努力 共産「断固抗議」2024/05/18PDF魚拓


【ロサンゼルス共同】1924年に米国で日本人移民を全面的に禁じた排日移民法が成立して26日で100年。多様な背景を持つ移民と子孫から活力を得てきた米国だが、人種差別や排斥は1世紀を経た今も社会にはびこる。移民の問題は11月の大統領選でも主要争点となり、有権者に国のあるべき姿を問いかける。

 排日移民法の正式名称は「1924年移民法」で、出身国や人種に基づき「米国にふさわしい人物」を決める考え方に依拠した。南欧や東欧からの移民制限も狙い、移民の年間受け入れ上限数を、1890年の国勢調査時点に米国に住んでいた外国出身者数の2%に引き下げると定めた。

 米国では近年、メキシコを経て不法に流入する中南米出身者らが急増し、厳格な移民政策を歓迎する有権者が増えている。大統領返り咲きを目指すトランプ前大統領は昨年12月、不法移民が米国の「血を汚している」と発言した。

 排日移民法の推進者らは当時、新たな移民が「国の根幹を成してきた血統を汚す」と主張した。かつての議論が1世紀を経た今日の差別的な言動と重なる。

人種差別や排斥、米国で今も 排日移民法、成立100年

共同通信 / 2024年5月26日 15時38分


 【ニューヨーク共同】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは21日、中国政府が国内のチベット族を事実上、強制的に移住させているとする報告書を公表した。16年以降、14万人以上が住んでいた計500の村が移転対象になり、住民で移住を避けられた人は確認できなかったとしている。

 報告書は、中国政府が「生活向上」や「環境保護」を名目に、チベット族に移住を促す「全村移転」や「個別世帯移転」などの計画を推し進めていると指摘する。

 移住に消極的な住民も、役人による説得で全面的に同意したと中国政府は説明しているが、行政罰や刑事罰をほのめかしたり、住民に同調圧力をかけたりして脅していると分析した。

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チベット族を14万人強制移住か 「中国政府」と国際人権団体

2024/05/22


強権的な政権与党が選挙から野党を排除するなど、カンボジアで民主主義がさらに遠のいている。国外に逃れた人たちにとって、日本は祖国の民主化を目指す活動拠点の一つ。在日民主派の中には交流サイト(SNS)で政権批判を展開する人も。安住の地として選んだ日本で、難民認定の高い壁に直面しながらも「弾圧の実態を、もっと知ってほしい」と訴える。(共同通信)

 ▽夫を射殺され主婦から転身

 「政府に反対する声は徹底的につぶされる」。日本でカンボジアの民主化を求める集会やデモに参加し、自身の体験を証言してきた神奈川県在住のカット・ソムニアンさん(35)は語気を強めた。祖国での恐怖に耐えかね、2018年に技能実習生として来日し、難民認定を求めている。

 元々政治活動に関心のない普通の主婦だった。しかし2014年1月、首都プノンペンで縫製工場の労働者として賃上げ要求デモに参加していた夫が、治安部隊に射殺された。当時はまだ独立系メディアが多く、記者らに「なぜ正義は果たされないのか」と怒りを訴えた。

 ▽相次ぐ異変、義父はひき逃げ死

 身の回りに異変が起き始めたのは、この頃からだ。路上でバイクに乗った集団に背後から蹴られたり、真夜中自宅のドア越しに男の声で「夫のように死にたいのか」と脅されたりした。2016年12月には集会などで政権を批判していた夫の父がひき逃げされ、亡くなった。

 日本でも圧力を感じている。昨年、下院選で野党が排除されたことへの抗議動画をSNSに投稿すると、在日の与党関係者が自身の顔写真を掲げ「反体制派をやっつけろ」と動画を投稿。程なくして60代の母親が暮らすカンボジアの実家に何者かが投石したという。

 ▽SNSで対抗、300万再生も

 神奈川県に住むワン・レアケナーさん(27)も難民申請中だ。TikTok(ティックトック)などを使った動画配信で政権による人権弾圧を糾弾。帰国すれば拘束は免れないと確信している。独立系メディアの多くが閉鎖に追い込まれた現状を踏まえ「国外の私たちが発信しなければならない」と語る。

 動画再生は300万回超を記録したこともある。メディアでの情報収集を中心に、時には現地に直接連絡を取って住民の声を聞く。2024年3月には、土地収用に抗議する人たちへの当局の強硬姿勢を取り上げ「誰のための発展を目指しているのか」と政権を痛烈に批判した。

 最近はカンボジア内外の同世代がSNSで政治に関して発信するようになったといい、手応えを感じている。「『いいね!』を付けてくれるだけで構わない。皆の意思表示が大きな動きになる」

 【カンボジアの政治状況】

 2023年7月の下院選で、フン・セン政権が有力野党キャンドルライト党を排除し、与党カンボジア人民党がほぼ議席を独占。選挙後、下院は首相を38年間務めたフン・セン氏の後継として長男フン・マネット氏を選任し、世襲による新内閣が誕生した。2024年2月の上院選でも人民党が圧勝。フン・セン氏は上院議長に就任し、独裁的な権力基盤を固めた。

「反対の声はつぶされる」SNSで強権批判 危機に瀕するカンボジア、日本拠点に民主化模索

2024/05/25


立憲民主党の泉健太代表は18日、米国による臨界前核実験の実施を受け「核兵器が使われることがないよう、核廃絶に向けた国際的な取り組みを進めていく」と千葉県柏市で記者団に語った。共産党の田村智子委員長は東京都内で記者団に「核兵器のない世界に逆行するもので断固抗議する」と述べた。

 泉氏は、国際情勢が厳しさを増す中、米国の安全保障上の措置として実験が行われたとの認識も示した。

 田村氏は「被爆国として、日本政府も米国に抗議の声を上げてほしい」と要請。核兵器を違法化した2021年発効の核兵器禁止条約に触れ「こちらが世界の本流だ。国際社会が動くよう努力したい」と強調した。

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立民、核不使用へ努力 共産「断固抗議」

2024/05/18