日本第一党の支持母体在特会がはだしのゲン排除に加担。外国人実習制度廃止案と国際人権


コロナ前のことなんですが、Colaboの賛同団体にあった性暴力被害者の側にたつ希望のタネさんは見に行ったことあるよ。

https://johnizaya.com/wp/wp-content/uploads/2014/07/459c22ace43f928749201bd885959f18.pdf



https://www.city.kadoma.osaka.jp/material/files/group/3/siryo2-53-5_.pdf




https://www.nippyo.co.jp/shop/files/downloads/SHINSAI/PDF/housemi_622_p128.pdf





「ほうせんかの家」の隣にたつ追悼碑 写真撮影=松井康一郎

長く活動を続けるうち、東京の他の地域ではどうだったのかが気になり出しました。自分が生まれ育った足立区や高校生活を送った上野・浅草では、震災時に何が起きていたのか? でも朝鮮人虐殺に関しては、当時の日本政府が徹底的に事件を隠蔽してしまったので公的資料がほとんど残されていないのです。だから何もわからなかった。それがすごくもどかしかった。そこで自分で証言を集めることにしたのです。

でもその時点ですでに事件から80年以上経っていたから、証言者はほとんどいないんですよね。皆もう亡くなってしまっている。だから図書館巡りを始めたんです。都内の公立図書館にある自伝・日記・郷土資料などを片っ端から見て、そこから震災時の朝鮮人虐殺事件の目撃証言を集積した。何十冊に一冊の割合でしか証言を見つけることはできないのですが、それでも5,6年かけるとかなりの証言を集めることができました。

各地域の目撃証言を読んでみると、朝鮮人が住んでいた地域では必ずと言っていいほど虐殺・虐待事件が起こっていることに気づき驚きました。また虐殺事件のむごさ・悲惨さは証言でこそ伝わるのだと実感しました。

――西崎さんは、追悼碑を訪れる方たちを対象に、実際に虐殺現場を歩く「フィールドワーク」も行っているんですよね。

様々な人がフィールドワークに参加しています。たとえば都や区の職員が人権研修の一環として追悼碑を訪れます。大学生や宗教関係者、さまざまな人権グループ、韓国からの訪問者も多く来ます。私は事件現場のひとつ旧四ツ木橋があった荒川土手で証言を紹介します。もう少し広く、墨田・江東全域を案内することもあります。参加者は、生き残った朝鮮人の体験談などを現場で聞いたりすると追体験ができるようです。それが現場の持つリアリティなのだと思っています。

たとえば荒川河川敷で両足首に鳶口を打ち込まれ死体として寺島警察署まで引きずって行かれた慎昌範さんの話をすると、皆顔をしかめます、足首に痛みを感じたかのように。

フィールドワークの最後にいつも言うことがふたつあります。ひとつは事件から93年たった今でも肉親の遺骨を探し続けている遺族たちがいるということです。この9月にも韓国からメールをもらいました。そこには「祖父の兄の遺骨を探してほしい」という依頼が書かれていました。

荒川河川敷でもそうですが、この事件では犠牲者の名前も遺骨の行方もほとんど分かっていないのが現状です。それは当時の政府が植民地支配への影響を抑えるために虐殺事件そのものを徹底して隠してしまった、そしてその後の政府が真相解明を怠ってきたがゆえの結果です。遺族が今も遺骨を探さざるを得ない状況こそ、この事件の最も罪深い側面だと思います。

もうひとつは、現在の状況です。熊本で地震が起きたとき、ツイッターで「熊本の朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだぞ」と流されたことはご存知の方も多いでしょう。ここ数年のヘイトスピーチのひどさも目に余るものがあります。一緒に会の活動をしている在日朝鮮人2世の女性はいつもこう言います。「私がこの運動をやっているのは、何かあったら自分の子供や孫が殺されてしまうかもしれないからだ」と。

この言葉に対して、ただの杞憂だと言い切れない恐ろしさが日本社会にはあり、今日でも事あるごとにこの攻撃性は頭をもたげてきます。かつて街中で多くの朝鮮人を虐殺した日本社会は、そのことを深く反省することなく、忘れ去ろうとしているように見えます。歴史から学ぶことをやめたら、同じ過ちを繰り返すことにならないか、私は危惧しています。

「殺さない」「殺させない」という生き方

――このたび、これまでに集めた証言を『関東大震災朝鮮人虐殺の記録・東京地区別1100の証言』としてまとめました。「地区別」としたのには何か理由があるんでしょうか?

地区別にまとめることで、一つの事例に関する複数の証言に接することができ、そこで何が起こったのかがはっきりと見えてくる。いわば複眼で見ることができる、それがメリットだと思います。またその地域での事件や流言の特徴が把握できる。

たとえば新宿区では当時あった淀橋浄水場に朝鮮人が毒を入れるとか、そのすぐそばにあったガスタンクに火をつける、などの流言蜚語が流れます。そのデマを聞いて自警団が右往左往するさまを複数の証言が伝えています。こうした地域特性はどの地域でも見られます。読者は自分の住む地域で何があったのか、知りたくなるのではないでしょうか?(私自身はそうでした。)

その上で地図や新旧地名対照表もつけてあるのでそれを参考にしながら、事件現場に立ってほしいのです。いわば個々人でフィールドワークをしてほしい。そこで感じたことを大切にしてほしい。

https://synodos.jp/opinion/info/18028/
2016.10.11



「殺さない」「殺させない」という生き方

『関東大震災朝鮮人虐殺の記録』編著者、西崎雅夫氏インタビュー

情報 #新刊インタビュー#関東大震災朝鮮人虐殺の記録






「技能実習」廃止を=政府有識者会議が提言案 Tweet 2023年04月11日 22時50分時事通信





望月衣塑子
@ISOKO_MOCHIZUKI
技能実習生制度の廃止の案が出るようだが、機能不全に陥っている「監理団体」をチェックする技能実習機構https://otit.go.jpは、検察官の天下り先だ。監理団体を廃止しないのは、この天下り先を潰したくないがために、温存するのでは

「転籍」ができないため、劣悪な環境下で、脱走する技能実習生は年7千人。韓国では当然に認められている転籍を「緩和」するという曖昧な表現に留めているのも問題だ

政府の有識者会議のメンバーには、被害にあった実習生の状況を考えてきた識者はわずか。それ故、手緩いたたき台になったのではないか

安田浩一さん
@yasudakoichi
の名著「ルポ 差別と貧困の外国人労働者」は、2005年頃から中国などにも渡り、制度を悪用する日本人業者の問題を徹底取材し、技能実習制度の問題を浮き彫りにした

受け入れ先の常務理事を殺した罪で17年の実刑となり、控訴を拒否した中国人男性崔さん(29)の話はあまりに酷かった

崔さんは、兄や弟を医科系大学や専門学校に送り出した後、25歳の時ブローカーの「日本に行けば3年で450万が持ち帰れる」の言葉を信じて日本へ

120万もの法外な手数料などを支払い来日も、1400頭もの豚の世話の報酬は月6万5千円。食費補助は5千円。週休1日。パスポートは没収

待遇改善を申し出ても却下、「ならば殺して」と包丁を差し出したことを理由に強制送還されそうになり、抵抗した際、揉み合い刺してしまった

しかし、安田さんがさらなる取材を中国で重ねると、120万もの出国費用の大半を受け取っていたのは、中国の送り出し機関ではなく、亡くなった常務理事と崔さんを連れ出そうとした女性通訳が設立した現地法人だった

崔さんに日本で稼がないかと促した女性通訳は、常務理事と男女関係があり、崔さんや家族から送り出し費用の大半を取っていた

あまりに酷い話だが、安田さんが調べなければこの事実はわからなかった。さらに常務理事は、農業協会から手数料を1人の研修生あたり50万円も受け取っていた

崔さんは何も知らなかった。安田さんは「いかなる理由があろうとも、崔の犯した行為は許されない」としながらも事件の背景には、技能実習制度の歪な運営実態があったと指摘する

30年続いてきた技能実習制度がいかに問題の多いものだったか、安田さんの著書を1人でも多くの人に読んでもらい、考えてほしい

https://amazon.co.jp/%E3%83%AB%E3%83%9D-%E5%B7%AE%E5%88%A5%E3%81%A8%E8%B2%A7%E5%9B%B0%E3%81%AE%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E5%8A%B4%E5%83%8D%E8%80%85-%E5%85%89%E6%96%87%E7%A4%BE%E6%9C%AA%E6%9D%A5%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC-M%E3%83%A4-1-1-%E5%AE%89%E7%94%B0%E6%B5%A9%E4%B8%80/dp/4334770673/ref=mp_s_a_1_2?crid=1AFK0XXC45GWQ&keywords=%E5%B7%AE%E5%88%A5%E3%81%A8%E8%B2%A7%E5%9B%B0%E3%81%AE%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E5%8A%B4%E5%83%8D%E8%80%85&qid=1681138041&sprefix=%2Caps%2C627&sr=8-2

https://twitter.com/ISOKO_MOCHIZUKI/status/1645616998704111618





(谷口真由美 氏)



藤田 わかります。いま、権利の主張の話が出ましたが、人権には闘争的な側面があります。たとえば人権が侵害されている場合は、権力と闘って獲得していくという側面があるんですが、これを日本人は嫌がるんです。だから日本では人権が嫌がられるんだと思います。

日本の道徳教育は、人との調和とか、人に迷惑をかけないことを強調するじゃないですか。そういう教育を受けているから、権利を主張することがネガティブに捉えられがちになる。人権を主張するやつは迷惑をかけている、トラブルメーカーみたいな感じになってしまうんでしょうね。私にも「権利ばっかり振りかざすな」というコメントが来たことがあって、そういうふうに感じるんや……、と驚きました。

谷口 そんなふうにしているうちに、日本は人権後進国になってしまったんです。
(藤田早苗 氏)



外国では人権をどのように学んでいるか



藤田 イギリスはじめ欧米では、私がヒューマンライツを専門にしているというと、その人の職業にかかわらず、大事なことですね、と言われるんですよ。ヒューマンライツってすべての根底にあるものだから。でも、日本にはその感覚がないんですよね。むしろ、胡散臭いやつ、みたいに思われることが多くて。

谷口 そう。日本ではヤバいやつになる(笑)。でも海外では逆で、以前、財務事務次官のセクハラ問題(2018年)が起きたとき、私は日本外国特派員協会で会見をしたんですよ。そこで、日本に必要なのは道徳教育ではなく人権教育だと発言したら、その発言が、海外メディアですごく取り上げられました。何で日本にはこんなに人権がないのか、外国メディアはわからなかったと思うんですが、そうか、道徳とごっちゃにされて教えられるから、こういうことになっているんだなと、文脈がつながったんです。

藤田 私はいろんな国の友達に、どうやってヒューマンライツを学んできたのか、よく聞くようにしています。たとえばカナダの友人は、自分に直接関係なくても、「どういう社会を望むか」という視点でものを見たり判断するように教えられてきたというんですね。たとえばバス代が上がることに対して、裕福な人もデモをするんですって。バスしか使えない人たちが困るじゃないかと。そういう価値観が根付いているんですね。

谷口 娘は、いまカナダに留学しているんですが、高校に社会正義の授業があると言っていました。対して日本はすぐに「自己責任」と言いますからね。日本の自己責任って、「施し」や「お恵み」と表裏一体だと思います。

藤田 やっぱり教育は大きいですよね。

谷口 それから最近では、「ビジネスと人権」という文脈が出てきましたよね。この本にも、国連人権機関が新たな問題として最近取り組んでいると書かれています。CSR(企業の社会的責任)とか、SDGs(持続可能な開発目標)などの観点から、企業も人権に配慮しなければいけないと考えられるようになったのは良いことですが、日本では儲かるか、儲からないか、の議論になりがちです。投資の対象から外れないために、人権をやります、みたいな。

藤田 そうそう。そうではなくて、持続可能な発展には人権の保障が不可欠なんですけど。

谷口 そうなんです。というのを、この本を読んで知ってもらいたいですね。ビジネスと人権のほか、ジェンダー、情報・表現の自由、入管施設で起きている問題など、これだけの情報がわかりやすくまとまっていて定価1000円は、だいぶお得やと思います。

藤田 「コスパええですよ」と宣伝してください(笑)。

谷口 私ら関西人には、お得っていうのが一番の売り言葉やからね。
(谷口真由美氏)

研究は目的ではなく手段 「アカデミック・アクティビスト」であるために

藤田 私は文章を書くのがそれほど得意な人間ではないのですが、今回、初めてこういう一般書を書いたのは、書かざるを得ないと感じたからです。国際人権の専門書ってものすごくたくさん出ていますよね。専門家もたくさんいるのに、普通の人は「国際人権」という言葉さえ、ほとんど知らない。ましてや人権に関する条約や政府の責任、国連の特別報告者とか、個人通報制度のことなどが全然知られていないのは問題だし、残念だと思ったんです。

でも実際に始めたら、論文を書くよりよっぽど難しかった。専門書でも教科書でもないと肝に銘じながら書いても、どうしてもまどろっこしくなってしまうので、編集者にたくさん赤を入れてもらって。真由美さんはこういう一般書をたくさん出されたり、メディアでも活動されていて、あらためてすごいなと思ったんです。

谷口 でも私、メディアに出てるとめちゃくちゃ内輪の人からも悪口言われてますよ。あんなのが国際人権法学者を名乗るなんて、アカデミアを冒瀆しているだの、むちゃくちゃ言われます。だけど、私はいま、自分のことをトランスレーター(翻訳家)だと思っているんですね。いま、最先端の精緻な理論を構築する仕事はできているかといえば、できていないけれど、その代わり、そういう仕事をされている学者の理論や情報を一般の人にかみ砕いて伝えることはできる。

トランスレーターの仕事をする人間がいないと、つまり、研究している人間すべてがアカデミアのなかに閉じこもっていると、いつまでたっても「国際人権法」が日本では知られないんです。だからテレビに出るときは、あえて、「専門は国際人権法」と、プロフィールに入れてもらうようにしています。

藤田 アカデミズムには「学会に就職する」という考えもあるようですが、業績のために、ごく一部の人しか読まない学会誌に載せることばかり重視するなら、何のための研究なのか、と思いますよね。そういう思いから、私はこの本で「アカデミック・アクティビスト」という言葉を紹介しました。社会に影響を与えることを主眼とした研究者のことで、私の恩師のポール・ハント先生がまさに、アカデミック・アクティビストです。

ハント先生は素晴らしいプロフェッサーですが、その地位と知識を、社会の問題を解決するために使っている。研究は手段であって目的ではないんです。私にとっても、エセックスでPhDを取ったことは目的じゃなかった。社会を少しでも良く変えていきたいという目的があって、そのためには、ペーペーの人間が何かを言っても聞いてもらえないから肩書は必要だし、理論的な話をするためにも研究は必要なんですが、あくまでも、手段なんですよね。

対して、研究や肩書が目的になっている人もいるんです。そういう人は、少しでもアカデミアの外に出た学者を見下すところがあるので、厄介やなって思います。

谷口 私はもう、アカデミックの人たちの間で軽く見られてもいいやと思っています。私の講演会には、市民の方がほんとうにたくさん来てくださるんですよ。何十人、何百人、ときに何千人の前で話をして、ひどい女性差別に苦しんでいる人の力に、少しでもなれたり、「個人通報制度」っていうのがあるんですよって伝えたりできるのは価値のあることやと思っていますから。

ただ私、早苗さんのこの本は、アカデミズムでも評価されると思います。

藤田 何で?

谷口 内容的にも評価されるだろうし、それに、参考文献も付いているから。

藤田 つけておいてよかった(笑)。

谷口 この本には、早苗さんがジュネーブでロビー活動をされるとき、節約のために、自分でブロッコリーを茹でて持って行くというエピソードが出てきますよね。国連人権機関などの活動のために資金を集めるのって、めちゃくちゃ大変なんですよね。早苗さんはさらりと書かれていますが、私のような界隈の人間はどのくらい大変か、よくわかります。だからこそ、サポートする仕組みがもっと必要やと思いました。

藤田 ブロッコリーを茹でて持って行くのはいいんですよ。ただ、もう足を洗おうかな、と思うことはあります。活動資金はいつも本当にぎりぎりで、これでは続けるのは無理やな、と思うこともあるんですけど、でもそうしたら、誰がやってくれるんだろう? と。資金が必要だからといって、カンパしてくださいと私たちが頭を下げ続けるのも違うんじゃないかと、あるときから思うようにもなりました。協力して一緒に国際人権をやりませんか、と言いたいですね。

ただ小さな希望は感じていて、いま大学を回って講義していると、寝てる学生はほとんどいないし、1%くらいは、講義のあとに残って、「もっと詳しく知りたい」と、私の話を聞きに来てくれます。私が提供できるのは小さなきっかけかもしれませんが、点が線になり、線が面になって、いずれ立体にと、つながっていけたらいいなと思って少しずつやっているところです。この本も、そういう取り組みの一つですね。

谷口 特定秘密保護法案の危険性を国連に通報した早苗さんのような人が頑張ってくれているから、いまの人権がなんとかあるんですよね。日本国憲法にも、基本的人権は「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」であり、「過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利」とあります(97条)。日本国憲法のすごいなぁと思うところなのですが、日本だけでなく、世界中での人権獲得の歴史の上にいまの人権があるということが書かれているわけで、私たちはそれを次世代に受け継いでいかなければいけないし、より良くして受け継いでいかないとだめだと思っています。

そのためには、早苗さんのような活動する専門家が必要。だから、早苗さんの活動を支えるためにもこの本を買っていただきたいし、支援も呼びかけていきましょう。重版したら、支援先をオビに入れてもいいんちゃう?

藤田 そうしようかな(笑)。今日はありがとうございました。

https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/interview/fujita_taniguchi/22307

対談
日本人はなぜ「人権」という言葉が苦手なのか
藤田早苗×谷口真由美 対談