イスラム土葬墓地建設「断固反対」の安部氏が初当選 大分・日出町長選「将来リスクある」「移民」と日本人2024/8/25 22:13PDF魚拓


任期満了に伴う大分県日出(ひじ)町長選は25日投開票され、無所属新人で元町議の経営コンサルタント、安部徹也氏(56)が、無所属現職で3選を目指した本田博文氏(71)を破り、初当選を果たした。町内では大規模なイスラム系土葬墓地の建設計画が進んでおり、安部氏は断固反対、本田氏は容認していた。選挙結果は、九州全土から日出町へ遺体が継続的に運び込まれ、全区画が埋まれば上から埋め続けるという極めて異例の土葬墓地建設に町民が「待った」をかけた形になる。

町内では同県別府市のイスラム系宗教法人が、町有地約5千平方メートルを購入し土葬墓地79区画の建設を計画。昨年5月に宗教法人と住民が締結した協定書では、九州各県の遺体を受け入れることや、区画が足りなくなった場合は埋葬20年後に遺体の上に重ねて土葬できることなどで合意した。計画地では町有地の売却手続きが進んでいる。

町は湧き水の里として知られ、住民らからは水質汚染や風評被害などへの懸念から反対の声も根強い。本田氏は「要件を満たせば許可せざるを得ない」との立場を崩さず、地元メディアも選挙の争点としてほとんど触れてこなかった。

こうした中、安部氏は「将来的なリスクを考えれば建設すべきでない」と、町議の職を辞して出馬、町民の支持を集めた。

当日有権者数は2万3021人。投票率は54・66%で前回を1・04ポイント下回った。

◇日出町長選開票結果(選管最終)

当8037 安部徹也 無新

4474 本田博文 無現

「容認」現職と「断固反対」の新人が激突

多文化共生か将来リスクか 土葬墓地

国保から墓場まで イスラム土葬現場に立ち会う

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