エコテロリストと(一財)日本鯨類研究所に指摘されているグリーンピースと海賊認定されICPO赤紙手配のシーシェパードに関する資料PDF魚拓2

https://web.archive.org/web/20140226021700/https://datazoo.jp/w/%E5%A4%AA%E5%9C%B0%E7%94%BA%E5%85%AC%E6%B0%91%E9%A4%A8/8314579


2011年10月10日放送 15:05 - 15:55 NHK総合

NHKスペシャル クジラと生きる

去年の11月、町のほとんどの人がクジラで生計を立てている太地町で、町と反捕鯨団体が太地町公民館を舞台に意見交換会を行なった。反捕鯨団体シーシェパードは「ザ・コーヴ」の公開をきっかけに町に常駐するようになっていた。
太地町でクジラ漁が始まった。マッコウクジラなどの大型クジラは世界的に商業捕鯨が禁止されているため手は出さない。漁師らは目当てのハナゴンドウと呼ばれるクジラの群を発見。畠尻湾への追い込み網漁が行なわれた。入り江では、シートでクジラを隠した後にクジラにトドメを刺す作業が行なわれるようになっており、漁師の1人は「今は時代が時代。見せてはならない光景なんです」と語っていた。
クジラは町の解体場へ運ばれ、捌かれた後に魚市場へと運ばれる。漁に規制は無いものの、漁師は漁協に戻り報告書を書くなど国と県の管理の下で行なわれる。
漁師がクジラを追い込む湾ではシーシェパードが毎日のように見回りを行なっている。対策を行なおうとする漁師達に対し、シーシェパードは挑発的な行為を行なうが、ザ・コーヴではそういった行為に対し怒る漁師達の姿が映されていたこともあり、漁師達は耐えるしか出来ない状況となっていた。
太地町の中心部にある恵比須神社には鯨の骨が奉納されている。また、町には変わった苗字が多く見られるが、そういった苗字はかつての鯨漁の役目が由来となっていた。紀州太地捕鯨大漁之図という絵に、当時の捕鯨での役目の様子が描かれている。
取材を受けていた漁師の三好雅之さんは、漁で現物支給された鯨の肉のおすそ分けをするために町を回っていた。漁野修子さんの家に立ち寄った三好さんは、町で有名だった捕鯨漁師・漁野勇さんの写真を見ながら、過去を懐かしんでいた。
12月になるとシーシェパードの妨害活動が活発化、漁師達の仕事場まで来てビデオカメラを片手に金をちらつかせながら邪魔をしだすようになった。
今年1月、反捕鯨団体によりインターネット上に猟師達がクジラを殺す映像が公開され、YOUTUBEには漁師を批判するコメントが書きこまれた。これを受け、漁師達による話し合いが行なわれた。撮られた原因は、クジラを殺す作業をシートで覆い隠していなかったためだった。
太地中学校では、捕鯨・反捕鯨に関する話し合いをする授業が行なわれた。そしてその授業に参加していたクジラ漁師を父に持つ女子生徒は、家に帰ってからも反捕鯨団体を納得させる意見について家族と話していた。
2月、反捕鯨団体のホームページにクジラを殺す映像がまたも公開された。今回は、夜のうちに仕込んだと見られるカメラによって至近距離からの映像までも公開されていた。漁師達はそういったことを受け、自分達の仕事に批判の声があがることへの苦悩を語った。
2月半ば、南氷洋で激しくなっていたシーシェパードによる調査捕鯨への妨害活動を受け、日本政府は調査捕鯨の作業中止を決断した。
反捕鯨の逆風が強まるなか、2月25日、クジラ漁師達は今季最後となる漁に出る。

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音声読み上げ

ようこそ知事室へ 知事からのメッセージ 平成23年5月 太地の捕鯨

知事からのメッセージ

知事からのメッセージを紹介します。

平成23年5月のメッセージ

平成23年5月

太地の捕鯨

NHKのドキュメンタリー番組「NHKスペシャル クジラと生きる」を見ました。立派な番組であったと思います。長い時間をかけてじっくり取材をし、太地の漁民の人々がどんなに苦労して生活を守り、また生物の命を絶つという行為に様々な葛藤を感じながら真摯に生きているかを描いてくれていました。

我々人間もまた生物です。生存のためには、動植物を問わず他の生命を奪って生きています。しかし、そのあり方は地球上の様々な地域で少しずつ異なっていて、それが地域の違い、生活の違い、宗教の違い、文化の違いとなって我々地球市民の多様性を形作っているのです。人類の知恵は、この多様性を認め合うことから出発していると私は思います。民族が違う、宗教が違うからといって、他を殲滅しようとする行為、自分達だけが正しくて、自分達と違う何かを持っている人々を見下したり、排斥したり、無理矢理自分達に同化させようとする行為を我々は野蛮と呼びます。我が熊野は、古来このような野蛮とは180度違う地です。身分や貴賤、過去の所業、そして信仰心すら、我々紀州人は違いを排除することなく受け入れてきました。
しかし、世界中には、違いを容認できない輩がいます。その人達が、鯨のような高等動物を殺すことは野蛮だと我々の地に押しかけて来て乱暴狼藉の限りを尽くしています。先に述べた論法に従えば、誰が野蛮なのでしょうか。

確かに生物を殺すことは、皆心に痛みを感じます。しかし、鯨はだめで、牛や豚や鳥はいいのでしょうか。魚類はどうなのでしょう。乱暴者達は、鯨やイルカを殺すところをことさら映像にとって世界に残虐を訴えます。しかし、我々は牛や豚を食べているけれど、と殺場で、それらの生命を奪っているところを、隠し撮りをして世界中にばらまくような人がいたら、おかしいと思うでしょう。
イスラム教徒は、絶対に豚を食べません。ヒンズー教徒は絶対に牛を食べません。しかし、それらの信仰を持つ、まっとうな人々は、他の宗教の人々がそうすることを無理矢理止めさせようとしたり、迫害したりはしません。
もちろん我々は有限な地球の資源を守り、地球の環境を永久に守っていく義務があります。だから、無制限な漁獲は時として控えなければなりません。ある種の生物を絶滅に追いやるようなことをしてはなりません。鯨もそうです。しかし、わが太地の人々は、それを十分に理解し、きちんと政府、県の規制に沿った形で鯨漁を続けています。そればかりか、いつも生命を絶つことを神に許しを乞い、絶ったからには、無駄なく利用するようあらゆる部位を大事にしてきました。乱暴者達の祖先が、かつて世界中で鯨を殺しまくり、油だけ採ったら後は棄ててしまうという行為を繰り返してきたことと大違いです。それに現に鯨は増えています。鯨は大食漢ですから、増えすぎると他の魚類をうんと減少させるということも恐れるべきでしょう。

しかし、こんなことを理解しようともせず、ちょっとためにするシーンを見せられ残虐だと言われると、それに乗ってしまう人々がなんと多いことか。自分とは違う、あるいはもっと正確に言うと自分の趣味嗜好とは違うものを許せない粗暴な人がいかに多いことか。しかも知事になってから投書などによって日本人の中にもそういう人がいかに多いかを痛感させられて、私は切歯扼腕です。

そういう思いを持って、私は、このような攻撃から太地町の方々を守るために何ができるかと思いました。まずは、私も県の姿勢も、ぶれることなく、一貫して、太地町の鯨漁を守ることです。さらに一歩進んで、私は、このようないわれなき攻撃や投書に反論をすることにしました。県の職員から進言されたこれまでの県の対応は、そんな攻撃は黙殺してかかわりになることはやめましょうということでした。でも、それはもはや太地町で攻撃に耐えている人たちを見殺しにすることだと思いました。友は見捨てるわけにはいきません。もう黙っているわけにはいきません。
それで一問一答式のポジションペーパーを作り、それを県のホームページに載せることにしました。そして、鯨やイルカを殺さないでと投書してくる方々には、そのホームページをまずは見てから言ってくれという返事を返すことにしました。

テレビを見て、挑発に乗らず耐えておられる太地の方々を見て、この人々を絶対に見棄てないぞとの決意を新たにしました。我々もできることはします。どうぞ太地の方々も引き続き挑発に乗らずこれまでのように立派な生き方を続けて下さい。

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 南太平洋ミクロネシアに浮かぶ島国パラオ。日本の委任統治領となった歴史があり、現地でも流(りゅう)暢(ちょう)な日本語を操る親日家が多いこの島が今、「エコテロリズム集団」の新拠点となろうとしている。そして、この出来事は、日本の水産業界に大きな脅威をもたらす可能性がある。(SANKEI EXPRESS



密漁船を共同取り締まり



 3月中旬、日本の調査捕鯨妨害事件で国際指名手配されているシー・シェパード(SS)代表のポール・ワトソン容疑者(60)=写真(上)=がパラオを訪れ、ジョンソン・トリビオン大統領(64)=写真(下)=と会談、近年、パラオ海域を脅かしていた密漁船対策で、SSと共同で取り締まりを行う提携を結んだ。先の捕鯨妨害で使用した船やヘリコプターなどを無償で貸し出し、SSが海保当局と一緒にパトロールや摘発にも参加するというのだ。

 3月15日付のパラオの地元紙アイランド・タイムズは一面トップで、国家元首と国際手配犯が並んで調印式に臨む写真とともに、「国際的な反密漁団体がパラオ海域の保護に乗り出す」との大見出しを掲げた。SSとの提携を伝える記事には、ワトソン容疑者の声が多分に紹介されていた。

 「われわれの団体は、世界中の密漁阻止に関心を持ち、この問題にかかわる政府に協力することを活動の1つにしている。トリビオン大統領はパラオ海域での違法漁業対策に真剣に乗り出そうとしている。私たちはそれを支援するためにここにやってきた」

 ワトソン容疑者は、密漁対策強化でパラオの水産業が活性化し、国家財政も潤うことを強調。これに対し、大統領は「われわれはシー・シェパードの協力を必要としていた」と謝辞を述べた。

シー・シェパード、親日国パラオの「用心棒」に

2011.4.12 11:19 (1/3ページ)


(一財)日本鯨類研究所

妨害差止命令訴訟

2011年12月8日、共同船舶株式会社及び(一財)日本鯨類研究所は、調査船団の船長らと共にアメリカ合衆国ワシントン州連邦地方裁判所にて、シーシェパード・コンサベーション・ソサエティ(以後SSCS)およびポール・ワトソンを提訴。併せて、裁判所の差止命令の処分をも求めた。

本訴訟の目的

南極海において行われる鯨類捕獲調査に従事する船舶やその船長、乗組員と調査員の安全がSSCSおよびポール・ワトソンの活動によって損なわれないよう、その妨害差し止め、具体的には、SSCS所属の妨害船が調査船の乗組員や調査員及び船舶に妨害を行わないこと、妨害船が調査船の一定距離に近寄らないことを求めるもの。

経緯

2012年3月19日、連邦地方裁判所が仮差止命令の申し立てを棄却する決定を下したため、2012年4月10日、この連邦地裁の決定を不服として、高等裁判所にあたる第九巡回控訴裁判所にその決定の再審理を求める上訴を行った。 これにより、訴訟の場がワシントン州連邦地裁から第九巡回控訴裁判所に移行した。

2012年12月17日、第九巡回控訴裁判所は、SSCSによる南極海鯨類捕獲調査船団への妨害行為の差止命令を認める仮差止命令を発出し、永久的差止命令の審理を連邦地裁に差し戻した。 

しかしながら、SSCSが上記の仮差止命令を無視して引き続き妨害を継続したため、我々は、2013年2月11日にSSCSに対し法廷侮辱の裁定を申し立て、提訴した。

2014年12月19日、同裁判所はポール・ワトソン、SSCS及びSSCS理事6名が法廷侮辱に当たると判示し、原告の弁護士費用・経費及び被告の妨害により生じた損害を弁済するよう命令。

その後、連邦地方裁判所に差し戻しとなった永久差止の裁判の証拠開示手続きが開始されたが、2016年8月上旬にシアトルで開催された調停協議で、SSCS及びポール・ワトソンとこの紛争を解決するための調停合意に至った。

この合意に基づき、2016年8月22日に連邦地方裁判所に永久的妨害差止命令を執行させるための申し立てを行った。

2016年8月24日、連邦地方裁判所が永久的妨害差止命令を執行し、これに伴い2016年9月1日に第九巡回控訴裁判所が仮差止命令を解除した。

これにより、2011年に始まったアメリカ合衆国での訴訟は、反訴も含め正式に終結した。




SSCSに対する妨害行為差止め請求訴訟の主な経緯

ワシントン州連邦地方裁判所に関する事柄:赤色

第九巡回控訴裁判所に関する事柄:青色

米国最高裁判所に関する事柄:緑色




現地時間

2011.12.08 ワシントン州連邦地方裁判所に日本鯨類研究所、共同船舶、船長らが提訴(本訴:永久的妨害差し止めを求める)

2011.12.14 ワシントン州連邦地方裁判所に仮処分申し立て(本訴で結審するまでの間、妨害差止めを求める)

2012.03.19 ワシントン州連邦地方裁判所が仮処分申し立て棄却

2012.04.10 第九巡回控訴裁判所に仮処分棄却の再審理を求めて上訴

2012.12.17 第九巡回控訴裁判所が妨害差止めの仮処分命令を発出(第九巡回控訴裁判所の判決が出されるまで、この仮処分は効力を持つ)

2013.02.01 ワシントン州連邦地方裁判所が命令を発出:第九巡回控訴裁判所の仮処分命令に関するものを除き、すべての訴訟手続きが第九巡回控訴裁判所の結審まで凍結

2013.02.11 第九巡回控訴裁判所に当方よりSSCS及びポール・ワトソンに対し法廷侮辱罪を申立て

2013.02.21 第九巡回控訴裁判所が特別裁判官補佐官を指名し、法廷侮辱罪についての調査を命じる

2013.02.25 第九巡回控訴裁判所が法廷意見を発出し、妨害差止の仮処分を認める判断を下す: 本訴が連邦地裁に差し戻される。衡平な裁判のため連邦地裁の判事交代を命令。なお、本仮処分は第九巡回控訴裁判所があらたな命令を下すまで有効。

2013.05.24 第九巡回控訴裁判所が命令・修正判断を発布し、公聴会の再度開催を求めていたSSCSの申し入れを棄却

2013.06.10 ワシントン州連邦地方裁判所の新判事にJames L. Robart氏が任命される

2013.10.28-11.06 特別裁判官補佐官による法廷侮辱の審理 (ヒアリング)を開催

2014.01.31 上記審理を踏まえ、特別裁判官補佐官がSSCSは法廷侮辱には当たらないという主旨の報告書および勧告を第九控訴巡回裁判所に提出

2014.03.07 上記勧告を不服として、当方より第九巡回控訴裁判所に反論を提出し、口頭弁論を要請

2014.04.28 新判事が第九巡回裁判所の法廷侮辱が結審した後に、本訴の再開を決定

2014.10.27 第九巡回控訴裁判所が口頭弁論を開催

2014.12.19 第九巡回控訴裁判所が法廷意見を発布し、ポール・ワトソン、SSCS、SSCS理事6名が法廷侮辱にあたると裁定。原告の弁護士費用・経費および被告の妨害により生じた損害を弁済するよう命令

2015.04.03 新判事が本訴の裁判日程を2016年10月11日に決定

2015.04.28 第九巡回控訴裁判所の法廷侮辱の裁定を不服として、SSCS、PW、SSCS理事らが最高裁に上告

2015.06.08 最高裁がSSCSらの上告を否決し、法廷侮辱が確定

2015.06.08 原告と被告の間で12月19日の賠償命令に関する示談が成立。SSCS側が原告に賠償金255万ドルを2015年7月1日までに支払(済)

2016.04.22 ワシントン州連邦地方裁判所での証拠開示手続き及びスケジュールについてのヒアリング開催

2016.08  シアトルで調停人を介した調停協議が開催される

2016.08.22 SSCS及びポール・ワトソンに対し永久差止命令を執行させるための申し立てを、SSCS及びポール・ワトソンとの調停合意に基づきワシントン州連邦地方裁判所に提出

2016.08.24 ワシントン州連邦地方裁判所が永久差止命令を執行

2016.08.25 原告が第九巡回控訴裁判所に妨害仮差止の解除を申し立て

2016.09.01 第九巡回控訴裁判所が妨害仮差止の解除を命令




資料

・米国第九巡回控訴裁判所 仮処分命令(日本語訳)

・米国第九巡回区控訴裁判所の法廷意見(日本語訳)

・第九巡回控訴裁判所の命令・修正判断(原文;英語版)

・ワシントン州連邦地方裁判所の永久差止命令(日本語訳) (原文;英語版)




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http://www.icrwhale.org/10-A-b.html

http://www.icrwhale.org/pdf/karishobunmeirei.pdf

http://www.icrwhale.org/pdf/daikyujunkaihoutei.pdf

https://www.icrwhale.org/pdf/130524OrderandAmendedOpinion.pdf

http://www.icrwhale.org/pdf/eikyusasidomemeirei.pdf


 南極海で調査捕鯨を行う日本鯨類研究所(鯨研)などと、国際捕鯨団体、シー・シェパード(SS)が係争中の訴訟で、SSはサンフランシスコ米連邦高裁の弁済命令をふまえ、先月末に、日本側に賠償金255万ドル(約3億1千万円)を支払っていたことがわかった。関係者が明らかにした。

 SSは日本側と、7月1日までに支払うよう合意していた。

 賠償金の弁済について、SS創設者で、国際刑事警察機構(ICPO)により、国際手配されているポール・ワトソン容疑者(64)は声明を出し、「団体の南極海でのキャンペーンコストが年間300万ドル以上であることを考えると、賠償金の支払いは予算の範囲内だ」と強弁。この訴訟のおかげで支持者は世界規模で広がり、シー・シェパードの運動はさらに大きくなったとも指摘した。(佐々木正明)

シー・シェパードが日本側に賠償金3億1千万円を支払い 創設者「予算の範囲内だ」と強弁 

2015/7/4 17:01



南極海などで調査捕鯨を行う日本鯨類研究所(東京)は23日、米国の反捕鯨団体「シー・シェパード」との間で、米連邦地裁での調停により、日本側の調査船に対する妨害行為を永久に行わないことなどを柱とする合意に達したと発表した。鯨研が妨害中止を求めて2011年に米ワシントン州の連邦地裁に起こした訴訟が決着した形。

詳しい合意内容は非公開だが、鯨研によると、シー・シェパードや創設者のカナダ人、ポール・ワトソン容疑者は調査船への攻撃や安全を脅かす航行のほか、公海上で調査船の約450メートル以内に接近することも禁止された。

シー・シェパードは12年にも、米連邦高裁から今回と同様の仮処分命令を受けたにもかかわらず、妨害活動を継続。そのことが法廷侮辱に当たるとされ、鯨研と調査船を所有する共同船舶(東京)に賠償金計255万ドル(当時のレートで約3億円)を支払った。

今回の調停により、この賠償金の一部が和解金としてシー・シェパードに返還されるが、妨害活動に使ってはならないとの条件が付けられた。

鯨研は水産資源の適切な管理・利用を目的にクジラなどの国際調査を行う財団法人。政府の計画の下で南極海のほか、北西太平洋で調査捕鯨や目視での調査などを実施している。〔共同〕

シー・シェパード、捕鯨妨害禁止で日本側と合意

米での訴訟決着

2016年8月23日 12:57


水産庁は12日、米反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」の抗議船「スティーブ・アーウィン号」から降ろされた小型ボート2隻が、日本時間同日午前7時20分~9時50分ごろ、南極海を航行中の調査捕鯨船団「第2勇新丸」のスクリューやかじを狙って、ワイヤや鉄管付きロープを海に投げ入れたと発表した。SSメンバーらはまた、発煙筒5本と酪酸や塗料入り瓶20本以上も投げつけたが、日本側にけが人はなかった。

 日本側は音声や放水などで警告したが、第2勇新丸の船体が酪酸で汚れたほかスクリューにロープが絡まり、速力が低下した。航行は可能という。

 SSによる第2勇新丸への妨害行為は、11日も行われたばかり。

シー・シェパードがまた妨害行為、発煙筒など投げつける 南極海

2012.2.12 18:08

https://web.archive.org/web/20111216090921/http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111216/crm11121617100022-n1.htm


クジラ搬送作業中の現場に無理に立ち入ろうとし、警備中の男性の胸を突いたとして、和歌山県警新宮署は16日、米の反捕鯨団体、シー・シェパードの支援者で、オランダ国籍のアーウィンマルコピーターアド・フェルミューレン容疑者(42)=和歌山県那智勝浦町のホテルに滞在中=を現行犯逮捕した。同署によると容疑を否認しているという。

 逮捕容疑は同日午後0時40分ごろ、同県太地町森浦の堤防で、ハナゴンドウクジラの搬送作業の警備にあたっていた同町の男性会社員(23)に、胸を手で突くなどの暴行を加えたとしている。

 同署によると、クジラは太地漁港のいけすから、観光客との触れあいイベントのために近くのホテルが開放しているプールに移送中で、現場近くの堤防は立ち入り禁止となっていた。フェルミューレン容疑者が無理やり侵入しようとしたため、男性が制止したという。男性は近くでパトロールをしていた署員に被害を報告、署員がその場で取り押さえたという。

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シー・シェパード支援者のオランダ人を現行犯逮捕 和歌山県警

2011.12.16 17:08 [捕鯨

https://web.archive.org/web/20111216154548/http://sankei.jp.msn.com/world/news/110807/erp11080718000007-n1.htm



日本の捕鯨船を襲撃する反捕鯨団体、シー・シェパード(SS)の抗議船スティーブ・アーウィン号が先月15日、寄港先の英シェットランド諸島で、地元の裁判所に差し押さえられた。妨害活動で損害を被ったマルタの水産業者が英国で民事訴訟を起こし勝訴、裁判所がその賠償額に値する資産を担保にするためだった。SSは結局、52万ポンド(6800万円)の供託金を納め、抗議船の差し押さえ措置を解いた。これまで、SSの猛威を抑えきれなかった日本政府にとって、マルタの業者の“一刺し”は、現状を打開するための突破口になるかもしれない。(佐々木正明)

 SSは昨年6月、地中海でクロマグロ漁妨害キャンペーンを実施。抗議船スティーブ号を派遣し、マルタの水産業者「Fish and Fish」(フィッシュ アンド フィッシュ)が所有する巨大いけすの網を切って、中を回遊してクロマグロ約600匹を海洋に逃した。

 SSはフィッシュ社が「クロマグロを密漁している」と言い張り、一方、フィッシュ社は「漁業許可を得た合法的な漁だ」と主張した。しかし、この“事件”は各国の管轄権があいまいな海域で発生し、結局、SSの責任追及の動きは起こらぬまま、推移した。

 しかし、フィッシュ社は着々とSSの責任を問う機会をうかがっていた。日本が南極海の調査捕鯨妨害に手を焼いていた2月、フィッシュ社は、英国で損害賠償請求訴訟を起こした。マルタではなく、英国の裁判所に提訴した大きな理由は、SSがロンドンに支部を持ち、一定の資産を保有していたからだった。
関係者によると、SSはこの訴訟にまったく対応せず、結果、6月にフィッシュ社が勝訴。裁判所はSSに約70万ポンド(9100万円)の損害賠償金を支払うよう命じた。しかし、SSは判決を不服として控訴した。

 スティーブ号差し押さえはこの最中に起こった。SSは7月から、北大西洋に浮かぶデンマーク領フェロー諸島で、伝統の捕鯨に妨害を加えようと新たなキャンペーンを企てていた。スティーブ号は補給のため、シェットランド諸島に寄港。フィッシュ社はこの動きを察知し、地元の裁判所に船の差し押さえを申請し、これが認められた。

 裁判所は、スティーブ号の資産価値から、差し押さえを解除するための供託金を52万ポンドに設定した。8月上旬、SSは同等の額を納め、措置を解いた。スティーブ号は翌日、出港。フェロー諸島には、すでにもう1隻の抗議船が到着しており、今後、2隻態勢で漁に圧力を加えるとみられる。

 SSをめぐるこの国際的な司法での争いは、日本政府にとってSS問題打開策のヒントがつまっている。これまで、日本政府は、SS抗議船の船籍国であるオーストラリアやオランダに対し、あくまで刑事事件としてSSを厳重に取り締まるよう要請してきた。しかし、両国は日本の調査捕鯨に異議を唱える反捕鯨国であり、日本側の要請に迅速に応えてはこなかった。

 ところが今回の差し押さえ措置は民事訴訟における裁判所の決定だ。一定期間だったが、抗議船の航行を封じ、SSに金銭的な負担も負わせた。関係者によると、SSに対する判事の心証はかなり悪く、今回の迅速な措置もそうした状況が強く反映されたものではないかという。
また、今回の動きは英国で起こった。SSの英国支部は近年、寄付収入を増額させており、銀行口座にもかなりの資金を蓄えているとみられている。民事訴訟で勝訴すれば、結局は苛烈な妨害にまわされる活動資金を封じることもできる。

 SSの本部は米国にある。年間報告書によれば、一昨年の寄付収入は約1000万ドル(約8億円)。調査捕鯨で、SSの妨害により捕鯨頭数を確保できなかったことで、日本側が被った累積被害額は数億円単位にも上るとされる。

 民事訴訟で勝訴すれば、被害額を回復できる上、SSに経済的な打撃を与えることもできる。海賊行為や、国内のエコテロリズムに厳しい措置を取る米国で、日本側が法廷闘争を試みる検討余地は十分にある。

https://web.archive.org/web/20111216154548/http://sankei.jp.msn.com/world/news/110807/erp11080718000007-n1.htm
シー・シェパード抗議船が英国で差し押さえ 日本政府が取るべき打開策のヒント

2011.8.7 18:00 (1/3ページ)


イルカ漁をめぐり和歌山県太地町と海外の反捕鯨団体との対立が続いている問題で、太地町漁協は2日「太地の伝統はいわれのない攻撃に屈することなく存続する」とする談話を発表した。

 漁協はこれまで「何を言っても団体側の宣伝に利用される」として取材や対話を拒んでおり、公式にコメントするのは初めて。町と団体との間で2日に開かれた初の意見交換会後、現地に集まったメディアに配布した。

 談話はA4判で4ページにわたり「うそのシナリオで、世間の人々に誤った認識を持たせ続けようとしている」と反捕鯨団体を批判。「太地の人々は団結しており、攻撃は成功しない」と強調した。

 一方、同町のイルカ漁を批判的に描いた米映画「ザ・コーヴ」に出演し、この日も太地町を訪れたイルカ保護活動家リック・オバリー氏は、意見交換会について「完全なまがい物で、この恥ずべき八百長をボイコットする」との声明を出した。

 交換会後に町役場で記者会見した町議会の三原勝利議長は「(団体の)実態が理解できた。これまでの食生活は今後も続けていく」と話した。

https://web.archive.org/web/20101105111631/http://www.sanspo.com/shakai/news/101102/sha1011021733018-n1.htm
太地漁協がイルカ漁で談話「攻撃に屈さず」

2010.11.2 17:32

シーシェパードの資金源↓。


【1月8日 AFP】ショーン・ペン(Sean Penn)さんやブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)さん――。日本の調査捕鯨船団に対する激しい妨害活動を展開している米環境保護団体「シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation SocietySS)」は、彼らエンターテインメント界の大物の支援を受けている。



 過激な抗議行動で知られるシー・シェパードは1977年、カナダで設立された。公海での「違法な」活動に抗議するため、「革新的で直接的な手法」を取ることを自負。約30年にわたり、放水砲や音響兵器、悪臭弾などを駆使し、クジラ、サメ、イルカなどの漁獲に対し抗議を続けているほか、ガラパゴス諸島で定期的なパトロールを行っている。



 バルドーさんやペンさんのほか、シー・シェパードのアドバイザーにはマーティン・シーン(Martin Sheen)さんやピアース・ブロスナン(Pierce Brosnan)さんの名前も並ぶ。シーンさんはダリル・ハンナ(Darryl Hannah)さんやリチャード・ディーン・アンダーソン(Richard Dean Anderson)さんとともに、抗議行動にも参加している。



 ほかにも、ロック歌手のミック・ジャガー(Mick Jagger)さん、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)のアンソニー・キーディス(Anthony Kiedis)さん、プロサーファーのケリー・スレーター(Kelly Slater)さん、俳優のクリスチャン・ベイル(Christian Bale)さんやエドワード・ノートン(Edward Norton)さんなど、資金面でシー・シェパードを支える著名人は多い。



 元テレビ司会者ボブ・バーカー(Bob Barker)さんは、シー・シェパードの抗議船購入資金として500万ドル(約4億6600万円)を寄付。日本船と衝突したアディ・ギル(Ady Gil)号については、ハリウッド(Hollywood)の実業家アディ・ギルさんが資金提供を行った。(c)AFP



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シー・シェパードを支援するエンタメ界の大物たち

2010年1月8日 14:20 発信地:シドニー/オーストラリア [ アジア・オセアニア オーストラリア ]


【1月6日 AFP】(一部更新、写真追加)南極海で日本の調査捕鯨船に対する妨害活動を展開している米環境保護団体「シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation SocietySS)」がこのほど新たに導入した未来型の超高速抗議船「アディ・ギル(Ady Gil)」号が6日、捕鯨船団の1隻と衝突し、真っ二つになって沈没した。シー・シェパードが同日、声明で発表した。

 シー・シェパードは声明で、「(日本の)第2昭南丸が突然エンジンを起動させ、故意にアディ・ギル号に激突してきた。船首の8フィート(約2.4メートル)が完全にちぎれた」と主張。「いわれのない」攻撃の一部始終は、ビデオ録画してあるとしている。

 乗り組んでいた活動家6人は救助され無事だが、船の回収は難しい状況だという。

 一方、日本の調査捕鯨団側は、アディ・ギル号のニュージーランド人船員5人とオランダ人船員1人が、調査母船「日新丸(Nisshin Maru)」の舵(かじ)やプロペラをロープで縛り付けようとしたり、日本の船員に「緑色のレーザー機器」を向け、調査船に「悪臭弾」を発射するなど、妨害活動を行っていたとして非難している。

 日本鯨類研究所(Institute of Cetacean Research)は抗議書で、シー・シェパードの妨害活動が「年々その行為は激しさを増して」おり、「断じて許すことの出来ない、時に人命を脅かす危険なテロ行為」と非難した。

 シー・シェパードの「スティーブ・アーウィン(Steve Irwin)」号のポール・ワトソン(Paul Watson)船長は、「過激な対応でわれわれの残る2隻の船が撤退すると考えているのなら、それは間違いだ。われわれは今や真実の捕鯨戦争に突入した。撤退する気はない」と話した。

 アディ・ギル号は炭素繊維とケブラー繊維製の三胴式で、わずか61日間で世界一周を達成した超高速船。以前は「アースレース(Earthrace)」号といったが、反捕鯨活動に100万ドルを支援した米ハリウッド(Hollywood)のビジネスマンの氏名にちなみ、アディ・ギル号と名を変えた。(c)AFP

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シー・シェパードの「未来型抗議船」、日本船と衝突し沈没

2010年1月6日 22:41 発信地:シドニー/オーストラリア [ アジア・オセアニア オーストラリア ]


【1月7日 AFP】南極海で、日本の調査捕鯨船と米環境保護団体「シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation SocietySS)」の超高速抗議船「アディ・ギル(Ady Gil)」号が衝突した問題で、ニュージーランドとオーストラリアは7日、それぞれ調査を開始すると発表した。



 ニュージーランドのマレー・マカリー(Murray McCully)外相は、アディ・ギル号はニュージーランド船籍で、同国の海洋当局の管轄下にあるとして、調査を行う意向を示した。また、シー・シェパード側と日本側双方に、人命を危険にさらす行為を止めるよう求めた。



 一方、オーストラリアのジュリア・ギラード(Julia Gillard)副首相も同日、同国の海事安全局(Maritime Safety Authority)に調査を命じたことを明らかにした。現場海域は同国の経済水域ではないものの、同国が捜索・救助に責任を持つ範囲内だったとしている。



 衝突の映像を見たギラード副首相は、死者が出なかったのは「奇跡的だ」と語った。



■日本政府はニュージーランドに抗議



 これに対し、平野博文(Hirofumi Hirano)官房長官は7日の定例記者会見で、アディ・ギル号の船籍のあるニュージーランド政府に厳重抗議したことを明らかにし、「今後、こういうことのないように、強く要請をしている」と述べた。



■主張に食い違い



 アディ・ギル号のピート・ベシューン(Pete Bethune)船長はラジオ・ニュージーランド(Radio New Zealand)に対し、衝突の責任は完全に日本船にあると非難するとともに、死者が出なかったのは運がよかっただけだと語った。



 ベシューン船長は、「(日本船は)左舷側にいて、通航権はなかったし、われわれは停止していた」「彼らは故意にわれわれに向かって進み、押しつぶそうとした」と主張した。



 一方、調査捕鯨を行う日本鯨類研究所(Institute of Cetacean ResearchICR)のニュージーランド地区の広報担当者、グレン・インウッド(Glenn Inwood)氏はAFPの取材に、責任はシー・シェパード側にあると反論した。



 インウッド氏は、捕鯨船から撮影した映像ではアディ・ギル号は停止しているが、その後、エンジンを全開にして近づいてきたと指摘。「船長は(第2)昭南丸の進路を妨害しようとしたか、正面に回り込もうとして目測を誤ったのだろう」と語った。(c)AFP



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抗議船と捕鯨船の衝突、豪・NZ政府が調査へ 日本は厳重抗議

2010年1月7日 16:13 発信地:シドニー/オーストラリア [ アジア・オセアニア オーストラリア ]


環境保護を標榜(ひょうぼう)する米団体「シー・シェパード」(SS)は、同団体代表のポール・ワトソン容疑者(61)=傷害容疑などで国際手配=がドイツのフランクフルトで逮捕されたと公式ホームページで発表した。

 記事は13日付。逮捕は中米コスタリカ当局の要請によるものとし、映画「シャークウォーター 神秘なる海の世界」の撮影中、コスタリカで船舶の運航を妨害した容疑で12日、ドイツ警察に逮捕されたという。

 ワトソン容疑者をめぐっては、海上保安庁が平成22年4月、日本の調査捕鯨船への妨害行為を指揮した疑いが強まったとして、威力業務妨害容疑などで逮捕状を取得し、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配している。



【シー・シェパード代表逮捕】日本鯨類研究所「犯罪行為裁いてほしい」



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シー・シェパードのポール・ワトソン船長逮捕 船舶の運航妨害容疑

2012.5.14 10:21 [捕鯨

https://web.archive.org/web/20120514064420/http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120503/crm12050314510008-n1.htm


ぶ厚い鉄塊が付いたローブ、悪臭を放つ酪酸(らくさん)瓶…。海上保安庁が押収した米反捕鯨団体、シー・シェパード(SS)の妨害物は、「凶器」そのものだった。これらを初めて南極海から大量に引き上げ、海保が立件に向けて動き出したことは、SSの妨害行為には屈しないという日本の姿勢を改めて示すとともに、SSを事実上擁護する豪州などへの牽制(けんせい)ともなる。

 SSは毎回、日本の調査捕鯨が始まるころに、豪州の港で人員や物資を船に積み込み、南極海に向け出港する。その際、豪州当局は一通りの税関検査を実施するが、SSが「プロップ・ファウラー」(破壊支持者)と呼ぶロープは、凶器と見なさず、押収していない。

 鉄塊やワイヤの付いたロープは、捕鯨船のスクリューに巻き付き船を動けなくさせるばかりか、かじを破壊して航行不能にする。実際、一昨年の捕鯨の際には、ロープがスクリューに絡み、救難信号を出す事態に陥っている。

 南極海は極寒の海で隔絶された海域で、救難信号を出したとしても、付近を航行する船も少ない。最も近い豪州やニュージーランドの救難艇が向かったとしても、数日間はかかってしまう。
こうした行為は、米国や豪州など100カ国以上が加盟する海洋航行不法行為防止条約に違反する。そもそも、10トン以上の妨害物を海に投げ込む行為自体が、海洋保護の観点から許容されない。豊かな生態系を守るため、南極条約やその議定書には、廃棄物の厳格な規制が明記されている。

 調査捕鯨に携わった乗組員は「SSは曲がりなりにも環境保護団体を名乗っているが、モノを大量に投げ込んで海を汚す行為のどこが環境保護といえるのか」と憤る。

 調査捕鯨を実施している日本鯨類研究所(東京都中央区)は昨年、SSの本部のある米ワシントン州で、妨害差し止めを求める訴訟を起こすなど、法的手段を使う手法に切り替えている。

 仮処分申請は1審で退けられたが、納得できる理由はなく上訴した。ロープなどの大量押収でSSの妨害行為を明らかにすることは、日本側が示す決定的な証拠となり、裁判が有利に傾く可能性もある。

(天野健作、モスクワ 佐々木正明)

シー・シェパードの蛮行「どこが海洋保護か」 南極海汚染も

2012.5.3 14:51 (1/2ページ)[捕鯨



米反捕鯨団体、シー・シェパード(SS)による調査捕鯨妨害問題で、海上保安庁が、SSが南極海に投げ入れたロープやガラス瓶などを大量に押収していたことが2日、分かった。海保はすでに証拠品として分析を終えており、器物損壊や威力業務妨害容疑などを視野に入れ、SSの立件に向けて捜査を進めている。

 関係者によると、今年1月から3月にかけて南極海で行われた調査捕鯨で、SSは捕鯨船団のスクリューやかじを破壊しようと、鉄塊やワイヤを装着したロープ50本以上(最長約70メートル)を海に投げ込んだ。

 さらに、強烈な悪臭がし失明の危険のある酪酸(らくさん)や塗料を詰めたガラス瓶、発火弾なども投擲(とうてき)。捕鯨期間中に妨害活動は計11回に及び、船体が酪酸や塗料で汚損したほか、船員は生命の危険にさらされたという。

 妨害活動が年々エスカレートしているため、今期の調査活動には、捕鯨船に海上保安官が乗船し、水産庁の監視船を初めて派遣するなど安全対策を強化。これまでは船内に投げ込まれた物しか回収できなかったが、今期は海面に浮かぶロープなどの妨害物を大量に引き上げた。投げ込まれた量は総計10トン以上と推測され、そのうちの約2トンを船団が回収した。

 実際に乗船した関係者は「酪酸瓶をランチャーを使って撃ち込むなど今年は軍が使うような装備で攻撃してきた。無事で帰ってこられたのが不思議なくらいだ」と訴える。
SSをめぐっては、海保が平成22年2月、南極海で監視船に侵入した元メンバーのニュージーランド人、ピーター・ベスーン元被告(47)=傷害罪などで有罪判決=を逮捕した。

 同年4月、一連の犯罪行為を指揮した疑いが強まったとして、威力業務妨害容疑などで代表のポール・ワトソン容疑者(61)の逮捕状を取得し、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配している。

 捜査関係者によると、ロープなど妨害物の押収は、SSの悪質な行為を立証する上で不可欠としている。分析を終えた妨害物の一部は、調査捕鯨を実施している日本鯨類研究所(東京都中央区)に引き渡された。







【用語解説】シー・シェパード

 海洋生物の保護を標榜(ひょうぼう)して過激な活動を続ける国際非営利組織。ポール・ワトソン容疑者が1977年に設立した。本拠地は米国ワシントン州にあり、ハリウッド俳優や実業家からの寄付などをもとに運営されている。2005年から日本の南極海での調査捕鯨を妨害し始めるようになった。「シーシェパード」は「海の番犬」などの意。< 前のページ
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シー・シェパードの妨害物を大量押収 海上保安庁、立件に向け捜査

2012.5.3 14:50 (1/2ページ)

https://web.archive.org/web/20120514053931/http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120514/crm12051411410010-n1.htm


環境保護を標榜(ひょうぼう)する米団体「シー・シェパード」(SS)代表のポール・ワトソン容疑者(61)が逮捕されたとの情報を受け、同容疑者を国際手配している海上保安庁は今後、外務省を通じてドイツやコスタリカ政府から情報を求めるなど、他国との連携を強め、SS包囲網を狭めていく。

 日本は両国と犯罪人引渡し条約を結んでいないため、ワトソン容疑者の日本への引き渡しを強制することはできないが、海保は「情報収集を継続し、今後の対応を検討していきたい」としている。

 海保は平成22年4月、SSメンバーの南極海での監視船侵入など、一連の犯罪行為を指揮した疑いが強まったとして、威力業務妨害容疑などでワトソン容疑者の逮捕状を取得。国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配している。

 さらに、昨年末から今年3月にかけて南極海で実施された調査捕鯨では、海保は初めてSSが捕鯨船団のスクリューを破壊するために投げ込んだ鉄塊やロープなど約2トン分を大量に押収。今期の妨害活動でも器物損壊容疑などでの立件に向けた証拠収集を進めていた。

 一方、この日午前に逮捕の一報がもたらされた水産庁国際課では、慌ただしく情報確認する職員の姿が見られた。職員の一人は「今後の調査捕鯨にどういう影響があるか見極めていかなければならない」と気を引き締めた。

 日本政府から委託されて調査捕鯨を実施している日本鯨類研究所(東京都中央区)でも、ワトソン容疑者の逮捕は喜びを持って受け止められた。

 鯨研幹部は「逮捕で無法な活動が少しでも終息に向かえばよい。日本政府もドイツやコスタリカ政府と協力しながら、南極海での犯罪行為を裁いてほしい」と期待していた。

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日本鯨類研究所「犯罪行為裁いてほしい」

2012.5.14 11:39