共同親権について〜保健室で見てきたこと〜かおるかおる2024年4月25日 23:13PDF魚拓



私は養護教諭(いわゆる保健室の先生)をしています。
はじめに申し上げますが、共同親権に強く反対しています。
少しでも誰かに何か届けばと思い、私の経験と考えを書くことにしました。

※以下、これまでの勤務校での経験が出てきますが、フェイクを入れたり複数人を混ぜたりして個人を特定できないようにしてます。
矛盾があっても読み飛ばしてください。
①友達にすら本名を明かせない高校生


ある高校では、「××は仮名だが学校ではこの名前で呼ぶこと、本名は○○だが絶対に漏らさないように」「父親を名乗る人物から連絡があっても情報を渡さないように」という生徒がいました。
父親からひどいDVを受け、母子で名前を隠しながら高校へ通っている生徒です。
毎年職員会議で全体共有し、厳重に情報を管理していました。
ある日その子から、「父方の親戚に居場所がバレた、しばらく今住んでいるところを離れるので休学したい」と連絡がありました。
実際に数ヶ月県外に身を隠し学校も休みました。
学校が知られていないのは幸いでした。住所を変え髪型を変え、無事に復学し卒業しました。

実の父から命の危険にさらされ、友達にも本名すら明かせないまま学校に通わなければならない子がいるのです。
たまたま学校がバレなかったから卒業できたものの、共同親権によって進学先を知られていたら、卒業も出来なかったでしょう。
子どもの未来を狭めることに他なりません。



②父親が犯罪者


特別支援学校での事例です。
本人は知的障害あり。
母親は病気のため養育不可、父親が育てていました。
父親は、授業参観などには必ず来ます。そして愛想がよく朗らかで子どもにも優しく、傍目には「良いパパ」に見えました。
しかしご飯をあまり食べていない様子や、前日着たものをそのまま着てくるなど、ネグレクトの疑いがありました。
そしてある日警察から「父親が逮捕された」と連絡がありました(具体的な罪状等は伏せますが女性に暴行したりしたそうです、かなり悪質でした)。
母親は長く病気を患っており、引き取ることは出来ず、福祉施設に入所することとなりました。
詳しい流れはわかりませんが、その後両親は離婚し、その子の保護者欄から両親の名前は消え、施設の担当者が保護者ということになりました。

後から聞いた話だと、その子の父親はたびたび女性を家に連れ込み、その子には食事を与えず大人だけで食事したり、その子の目の前で性行為をしたりしていたようです。
外で献身的な父親を演じることで女性を釣っていたんだろうなと思う節もありました。
「パパは家では話しかけてくれない」「今は○○(施設の担当者)さんとかが話してくれるからすっごく楽しい」と話していました。

親が犯罪を犯し、離婚するというケースもあります。
特に障害のある子は、親が何をしたのか、自分が何をされたのか、わからないままで逃げ出すことも出来ません。
このような場合でも親権があれば生活に介入することが出来てしまいます。非常に危険です。



③性的虐待の被害者


※性的暴行に関する記述があります。見たくない方はスクロールしてください。

コロナ禍に突入し、学校が一斉休校から分散登校になった頃の話です。
ある女子生徒から相談されました。
「お父さんが部屋に来て触ろうとする」
「性器を触らせられた」
「お父さんの部下という人が家に来て、お酌をさせられ、下半身を触られた」
母と弟がいるが、家に二人しかいないときにしかしてこないそうです。
父のリモートワークと自分の休校が重なり、さらに弟が登校の日。(母はリモートワーク出来ない職種のため毎日出勤)
詳細は省きますが関係者とともに対応していたところ、数日たってとうとう「昨日無理やり挿入された」と泣きながら保健室に来ました。
「母親には言わないでほしい」とずっと言っていたため、これまではオブラートに包んで報告していたものの、もうそんなことは言っていられないので早急に報告し受診。その子はショックが強く教員ですら男性とは話ができない状態でした。

その後も色々、本当に色々書ききれないほどのことがありましたが、結果的に離婚して、その子は無事に高校を卒業していきました。
その「色々」の中のひとつに進路のことがありました。
当初その子は、父親の母校である国立大学への進学を志望していました。
しかし、共学であること、父親の母校であることから、私立の女子大へ志望校を変更しました。
それに父親が激昂し、学校に怒鳴り込んできたり、娘が帰るところを待ち伏せて追いかけ、その子が学校に引き返して逃げてきたのを匿ったりもしました。
最終的には志望通りに進学することが出来ましたが、学校全体を巻き込んだケースとなりました。

共同親権となると、このようなケースの場合、
・性的虐待の可能性があるにも関わらず面会に応じなければならない
・現在の住まいや生活範囲を知られるおそれがある
・進学先を知ることができる、養育していなくてもお金を出していなくても意見ができる、「進学費用を出すから会わせろ」等の強要が可能になる
ざっと考えただけでもこれほどの危険があります。
性的虐待、性的暴行は「心の殺人」と言われることがあります。体の傷は治っても、心の傷は一生治らないんです。人としての尊厳を奪う卑劣な行為です。
また、居場所や進学先を知られると、ふたたび被害にあうことも考えられ、文字通り命の危険があります。
この生徒は、しばらくは男性や男子生徒と接することにも恐怖があり、日常生活に戻るのにものすごく苦労しました。
性的虐待の被害者にも共同親権が適用されるのは非常に危険だと思います。



④妊娠中の離婚


これは生徒ではなく、教員のケースですが最後に…。
同僚女性が結婚後しばらくして妊娠、産休に入りましたが、産まれる前に離婚したと聞きました。
夫も他校の教員でしたが、その学校の女性教員(こちらも既婚)と不倫したそうです。
しかもその関係は妊娠前から続いていたそうです。悪質だったため、同僚女性は親権を取って離婚し、今もシングルマザーとして働きながら子どもを育てています。

共同親権は妊娠中に離婚した場合でも適用されます。
百歩譲って、養育費の強制徴収とセットで議論されるべきです。が、そのような話はありません。
ただ生物学上の父親だと言うだけで、養育した履歴が全くなくても親権があるなんて、そんな馬鹿げた話があるでしょうか?




以上が、私がこれまで保健室から見てきたことです。

私が経験したのは父親に問題があるケースのみでしたが、もちろん母親に問題がある場合も往々にしてあると思います。
そして、こうして明るみに出るケースの裏に、隠れた被害が膨大にあるはずです。それを踏みつけるような法案です。

正直公開するのに迷ったし、悩みながら書いたので衆議院を通ってから時間が経ってしまいました。
でもまだ参議院がある。まだ何とかできる。少しでも誰かに届いてほしい。廃案になってほしい。
冗談抜きで、共同親権が施行されたら絶たれる命がある。
絶対にそんなことあってはならない。
これを読んで、こんなこともあるんだと知ってほしかったんです。
少しでも危機感を持っていただけたら、オンライン署名があるそうなのでそれだけでも是非よろしくお願いします。↓
#STOP共同親権 〜両親のハンコなしでは進学も治療も引越しもできない!実質的な離婚禁止制度〜
https://chng.it/8QfFFJmdVg

共同親権について知ってください。広めてください。反対してください。子どもを守ってください。絶対に通しちゃだめです。どうかお願いします。


#共同親権を廃案に
#共同親権反対
#共同親権廃案

https://note.com/fit_rhino7894/n/n9b6d73223fa1
共同親権について〜保健室で見てきたこと〜
かおる

2024年4月25日 23:13



開始日

2024年1月30日

署名の宛先

岸田文雄 (内閣総理大臣)2人の別の宛先

この署名で変えたいこと



署名の発信者 ♯ちょっと待って共同親権 プロジェクト

English


「中学生の頃に両親が離婚しました。父親からモラハラ・セクハラを受けており、気に入らないことがあると、グーパンチの顔前寸止めもされました。母が私たちを連れて逃げてくれたのですが、すぐに居場所を突き止められ、玄関のドアをガチャガチャしたり待ち伏せしたりされ続けました。『お前たちを自殺に追い込むこともできる』とも言われたこともあります。もしあの時共同親権だったら私たちはもっと追い込まれていたと思います。」(山本さん・仮名)


「私は小学生の子どもと暮らしている母親です。夫から受けた暴力を家裁に訴えても、全くとりあってもらえず、5年間の離婚調停を経てもまだ離婚が成立しません。」(鈴木さん・仮名)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今年の国会で「離婚後共同親権」制度の導入が決定するかもしれません。導入されれば、離婚した後に子どもを保育園に入れるにも、治療を受けさせるにも、引っ越しにも、子どもが希望する学校に進学させるにも「両親」のハンコが必要になり、離婚した相手との関係が強制的に継続しますーー子どもがいる人に対する実質的な「離婚禁止制度」です。


そしてこの制度の影響は約200万人(試算※)の子どもに及ぶと考えられています。


考えてみてください。もちろん離婚後も父母が協力して子育てできる関係であることは理想です。ですが、そもそも離婚に至るということは関係が立ち行かなくなっているということ。そんな関係の父母に共同親権を強制されたら、子どもは身動きが取れず、子どもの希望は塞がれてしまいます。


子どもたちに不利益をもたらし、立場の弱い方を追い詰める「離婚後共同親権」の導入を拙速に進めないでください。子どもたちのことを考え、立ち止まって考え直してください。


【離婚後共同親権ってなに?】

子どもの重要事項についての決定に別居親の許可が必要になる制度です。拒否されれば、進学・入院・入園・引っ越しなどができなくなります。合意できなければ、裁判所に決めてもらうまで何もできません。


【具体的に何が問題なの?】

① 父母のどちらかが拒否しても、裁判所によって「共同親権」が命じられる。

② 子連れ別居ができなくなる。

③ 裁判所は、精神的・性的虐待など立証できないDVを除外しきれない。

④ 家庭裁判所はすでにパンク状態で、対応する人員も施設も予算もない。

⑤ 「養育費不払い対策」は骨抜きで実効性がない。

⑥ 裁判などを悪用した嫌がらせ(リーガルハラスメント)の対策がない。


【共同親権って誰に関係あるの?】

ⅰ 子ども

ⅱ 子どもがいる人

 ・離婚を考えている人

 ・すでに離婚した人

 ・婚姻中・未婚・事実婚を含む子どもがいるすべての人

ⅲ 将来子どもをもつ可能性があるすべての人


上記のみならず、医療・教育・行政・習い事など子どもに関わる仕事をする人も、訴訟リスク等大きな影響があります。


【要望】

1 離婚後共同親権の導入に向けた法改正を取り止めてください。

  法制審議会で審議が尽くされていません。また、2/3が反対意見だったという約8,000件のパブコメが公開されないうちに要綱案が決定されており、審議の進め方にも問題があります。

2 やむをえず導入を審議する場合は、以下の対策を必須のものとして強く要望します。

  ①共同親権が原則でないことを明文化し、強制が起きないように対策を行うこと

  ②DV・虐待対策と被害者支援を大幅に拡充すること

  ③子ども及び一方の親に「不利益のおそれ」がある場合は速やかに共同親権を解除できる制度にすること

  ④家庭裁判所の機能拡充のため、研修・人員体制の強化、財源確保などを行うこと

  ⑤「公的立替払い」や「徴収制度」など、養育費が確実に支払われる仕組みを確立すること

  ⑥リーガルハラスメントの抑制や被害者側支援について、具体策な施策を講じること


共同親権が法制化したら、結婚した娘に『辛いことがあったら、いつでも実家に帰っておいで』が言えなくなります。娘の夫が別居を許可しなければ、裁判所が認めるまで、実家に子連れで帰ることもできなくなるからです。


離婚後共同親権は、子どもがいる人に対する実質的な「離婚・子連れ別居禁止法」です。


ぜひご賛同をお願いいたします。


#ちょっと待って共同親権


※人口動態調査を元に計算。


<共同親権について詳しく知りたい方はこちら

https://www.change.org/p/stop%E5%85%B1%E5%90%8C%E8%A6%AA%E6%A8%A9-%E4%B8%A1%E8%A6%AA%E3%81%AE%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%81%AA%E3%81%97%E3%81%A7%E3%81%AF%E9%80%B2%E5%AD%A6%E3%82%82%E6%B2%BB%E7%99%82%E3%82%82%E5%BC%95%E8%B6%8A%E3%81%97%E3%82%82%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%81%84-%E5%AE%9F%E8%B3%AA%E7%9A%84%E3%81%AA%E9%9B%A2%E5%A9%9A%E7%A6%81%E6%AD%A2%E5%88%B6%E5%BA%A6?utm_source=share_petition&utm_campaign=psf_combo_share_initial&utm_term=psf_combo_share_initial&utm_medium=copylink&utm_content=cl_sharecopy_37862837_ja-JP%3A7
#STOP共同親権 〜両親のハンコなしでは進学も治療も引越しもできない!実質的な離婚禁止制度〜