【2024年サウジカップ】印と全馬コメント
タイトルの通りサウジカップの印と全馬コメントを書いていきます。今回は各馬の参考レースを掲載しているので、興味がある方はそちらもご覧ください。
印
◎ホワイトアバリオ
近走の勢いのままここも。有力な日本勢をしっかり下しており、ここも順当に運べれば。
○デルマソトガケ
ホワイトアバリオに迫っての2着。初の古馬との対戦であれができるのは優秀。まだまだ成長もあると見て。
▲レモンポップ
能力は上位も、脚質的にやや厳しいと見てのこの評価。とはいえ好位追走も可能なので乗り方一つで。
△ナショナルトレジャー
前走の内容を評価。好位追走で上手く運べれば。番手につけたいなら難しいか。
☆セニョールバスカドール
近走の内容を評価。展開次第ではこの馬の差し切りも十分にあるだろう。
各印で1頭ずつにしているのでここでは省いたが、ウシュバテソーロも消す判断にはならない。前走の内容からカーメルロードも買いたい。ホイストザゴールド、アイソレートについてもこの順番で拾えると嬉しいか。
穴狙いならディファンデッドも悪くないはず。
全馬コメント(数字は馬番)
①カーメルロード
サウジからの参戦。重賞タイトルには手が届いていないが、前走は2着に1.4秒差の快勝。
あまりにも鮮やかな内容で、この時の走りが出来れば今回も勝ち負けまで期待できるはず。初の1800mはどうか。アメリカにいた頃は1700mのG2で2着なので、極端に距離が厳しいということはないはず。相手レベルまで考えればやや苦しい気もするが、まだ若い馬で上積みもあれば。
②クラウンプライド
前走はチャンピオンズCで11着大敗。好位につけてレースを運ぶも、直線では伸びを欠いていた。チャンピオンズCについてはレモンポップの項目で紹介したいので、ここは2走前のコリアカップを紹介する。
紹介するとは言っても、特筆すべき点はあまり浮かばない。向正面でハナに立ち、持ったままで快勝。この馬が強いというよりは、レースレベルが低いという印象だ。2着グロリアムンディもその後は惨敗続きで、勝って当然の内容はそこまで評価しづらい。
チャンピオンズCに話を戻すと、遠征後という点やレース間隔が空いていた点は正直言って敗戦の原因としては微妙か。ドバイWC後の帝王賞やケンタッキーダービー後の日本テレビ盃ではきちんと2位に入着している。もちろんいずれも交流重賞ではあるが、中央のG1になった途端に11着という話はあまり筋が通らない。
とはいえ海外遠征でも勝利〜掲示板までをこなせる馬で、輸送はなんら問題ないはず。今回はマジックマンことモレイラ騎手の騎乗で、力を十分に引き出せれば勝負はできるか。昨年も5着と好走しているので期待できる一方、G1ではどうにも勝ちきれない点はやや気になる。
③ディファンデッド
サウジからの参戦。アメリカ時代にG1を2勝しており、そのうちの1つは1800mで期待が高まる。前走はこの距離のG1で2着。勝ち馬とは0.4秒差だが、相対的に軽い斤量での一番人気相手だと思えばそこまで悲観する必要はないか。
とは言え、映像を見るとわかるように、勝ち馬もこの馬も目を見張るような走りを見せているわけではなかった。このレースが昨年9月のもので、そこから使えていないことまで考えるとやや割引か。とは言えこのレースではBCダートマイル2着、前走ペガサスWCを勝ってここに来るナショナルトレジャーに大きく先着している。侮れない一頭であることは間違いない。
④デルマソトガケ
全日本2歳優駿を勝つと、その後の4戦を全て海外でこなしての参戦。サウジダービーは3着、UAEダービーは勝利。ケンタッキーダービーは6着と敗戦も、前走BCクラシックはホワイトアバリオの2着。BCクラシックについてはホワイトアバリオの項目で紹介するので、ここは6着に敗れたケンタッキーダービーについて見たい。
道中は中団につけ、最終コーナーでスムーズに進出開始。やや外めを回すがこれは極端なロスとまではいかない。最終直線も他の馬に大きく進路を阻まれるような展開ではなかった。明らかに勝ち馬、あるいは前3頭が強いレースでこの馬の評価を下げるような敗戦ではないが、負けて強しと言える内容でもない。不利での6着というよりは実力での6着だろう。
ただし、当時は3歳で今は明けて4歳馬に。BCクラシックでは古馬との対戦での2着。そこから更に上積みがあれば、当然ここも勝ち負けになると見て良いはず。
輸送中にトラブルがあったという点は非常に気になるが、現地での追い切りの様子は上々とのこと。腫れも引いたようで、精神的に問題がなければ。
⑤ホイストザゴールド
アメリカからの参戦。G1で2着と3着が1回ずつ。G2で2勝と素質は十分。近走は6着や8着などしっかり負けるレースも目立つが、使っているレースのレベルまで考えれば気にはならないか。前走はペガサスWC (G1) で4着。
ナショナルトレジャーからは1.4秒差であまり良い内容とは言えないか。ペガサスWCについてはナショナルトレジャーの項目で紹介するとして、今回は前々走で良い勝ち方をしているシガーマイルハンデ(G2)を紹介したい。
まずまずのスタートからジワジワとハナに立つと、番手に付けた馬とはあまり離れずにレースを運ぶ。最終直線に入ると抜群の伸びを見せ、後続をどんどん突き放しての快勝。非常に良い逃げ切り勝ちだ。ハンデ競争だが55kgは特別軽い斤量ではなく、6番人気とあまり評価もされない中での好走で好感が持てる。ただし、この時の2着セニョールバスカドールはペガサスWCで2着なので逆転されている。
このレースが1800mだったとしても流石に差されてはいないと思うが、やはりこの距離は気持ち長いか。短い距離で良績がある馬なのが気になる。今回は他にもハナを主張したい馬が複数いる。序盤の競り合いを制すればこの馬にもチャンスはあるかもしれないし、逆に消耗して前が共倒れということもあり得るだろう。
⑥アイソレート
UAEからの参戦。今回がG1初挑戦にはなるが、現在7連続で連対しており1着が4回。通算成績で見ても8-4-2-2と高めで安定している。G2をいずれも差をつけて2連勝している点は好材料だろう。前々走のゴドルフィンマイルでの圧勝はJRAの特設サイトからでも閲覧可能なので、ここは前走アルマクトゥームマイルについて紹介する。
スタートはまずまずもスムーズに前に出すと先頭でレースを引っ張る。最終直線で抜け出した後は後続に一切追いつかせることなく楽々の勝利。一番人気に違わぬ実力を遺憾無く発揮していた。
レース間隔はやや空くが、連勝の勢いのまま来れば問題ないはず。タイム自体は特別早くないが、何もかもが異なる条件の中でタイム比較にどこまで意味があるかは不明。
この馬に関しても、やはり逃げたい馬同士の兼ね合いは問題になるか。レモンポップとは隣の枠で、スタートから要注目だろう。
⑦レモンポップ
G1で3勝、G3で1勝。現在のダート戦線のトップを走る期待の1頭。大外でのスタートも、明らかに出足から違う前走は圧巻の一言。
何度見ても笑えるほどにスムーズにハナを取ると、最後までしっかりと伸びて快勝。ウィルソンテソーロこそ最後は迫ってきたものの、それ以前に追走する2頭相手に差を詰めさせずの勝利は相当なもの。今回と同じ距離での勝利にも好感が持てる。
キャリア唯一の10着は初の海外で1200m、ペースも向かず厳しい展開であまり気にしすぎる必要はないか。現地でも順調に調整が進んでいるとの報。2度目の海外でリベンジなるか。
再三の主張になるがレース展開において他の馬との兼ね合いは非常に気になる。自分のペースに持ち込めれば当然勝ち負けまであるが、前が潰れるような場合も想定しなければいけない。とはいえ、逃げ切り勝ちは近2走のみ。それまでは番手〜好位からの進出で勝利しており、逃げられない可能性についてはあまり気にする必要はないかもしれない。
⑧メイショウハリオ
執筆時点で取消が決定。前が潰れればこの馬にもチャンスが巡ってこないことはないはずで、非常に残念。
⑨ナショナルトレジャー
アメリカからの参戦。G1で2勝、2着と3着が1回。昨年4月からはG1のみを使ってきている。掲示板を外したのは一度だけだが、小頭数でのレースも多いので評価は難しい。この馬に関しては前走のペガサスWC (G1) を紹介したい。
道中はホイストザゴールドの番手につけて追走。ラストは一気に先頭に立つと、迫ってくるセニョールバスカドールの追走を振り切っての勝利。逃げいっぱいになってしまったホイストザゴールドに対して、まだまだ脚が残っていたこの馬が、瞬時に先頭を奪っての押し切りは鮮やか。今回と同じ距離でこの結果は嬉しい内容だ。
前が総崩れの展開なら、好位につけたこの馬が楽に前に出られる展開もあり得るだろう。期待して良い一頭。
⑩パワーインナンバーズ
サウジからの参戦。現在3連勝中で勢いはある一頭だが、一気にレースレベルが上がる点が気になる。
前走は同じ条件で行われるトライアルレースを勝っての参戦だが、競っているスコットランドヤードのレベルを考えてもここは厳しいように思える。タイム的にも流石に買えないか。
⑪サウジクラウン
アメリカからの参戦。G1とG3でそれぞれ1勝。ペンシルベニアダービー (G1) についてはこちらもJRAから見てもらうとして、前走のルイジアナステークス (G3) を見てみよう。
良い出足でハナを主張するとそのまま気持ちの良い逃げ。最後はしっかりと差をつけての楽勝。少頭数でレースレベルも高くないとはいえ、勝つべきところでしっかり差をつけて勝っている点は評価したい。
とはいえ、正直なところこのレースもペンシルベニアダービーもあまり好材料と言えるようなレベルではないのが実情。このメンバーでは流石に苦しいように思える。積極的に買う理由はあまりない。
⑫セニョールバスカドール
G2とG3でそれぞれ1着があり、近2走も2着と好走続き。ここは再掲になってしまうが、前走ペガサスWCについて見よう。
最後方からのスタートで、カメラの外で少しずつ進出も道中はそこまで上がらず。最終コーナーが迫るにつれて一気に進出すると、他馬を交わして猛烈な勢いで先頭に迫る。最後は届かずも、こちらは負けて強しの内容だろう。展開や位置取り一つでこちらが勝っていてもおかしくない内容だ。充実した内容の近走に続いて今回もうまくこなせれば勝ち負けまで。前に行きたい馬が多い中で、控える競馬ができるというのはやはり魅力だろう。
⑬ウシュバテソーロ
東京大賞典連覇でG1は脅威の4勝。OP入りするまでに時間がかかっていながら、OP入り以降は破竹の勢いで勝ち続けている不思議な馬。昨年はドバイWCを勝利しており、遠征に関しても不安なし。
前々走のBCクラシックは末脚が決まらず5着。今回は砂が深くこの馬にも向きそうとのことで、展開面も含めて期待できるか。
東京大賞典は後方外目から上がり最速での勝利。あの位置からよく上がってきたとは思うが、2着3着のフェブラリーSでの凡走は非常に気になる。両者ともに展開面や距離など難しい部分は多かった。しかしそれを加味しても、この馬にはより楽に勝っていほしかった気がしてしまう。
実力的には何ら不安はなく、前述のように展開面ではレモンポップよりむしろこの馬にという見方もできなくはない。しかし、ここで勝ち負けまで間違いないかと言われると半信半疑に。取捨に困る印象。
⑭ホワイトアバリオ
G1で3勝。現在2連勝中でいずれもG1という脅威の成績。ここはやはり前走BCクラシックについて見てみよう。
道中は好位追走。最終コーナーですっと前に出ると、追ってくるデルマソトガケに差を詰めさせず1馬身差の快勝。デルマソトガケも悪くない脚で迫っており、それをしっかり下しての勝利は非常に好感が持てる。
前走からやや間隔は空くが、気になるほどではない。そもそも前々走と前走も3ヶ月間隔を空けてのG1連勝で、ここも何ら問題ないはず。
1800mでもG1を2勝しており、今回も十分期待できるはずだ。
⑮スコットランドヤード
サウジからの参戦。昨年のサウジカップで13着。そこから10ヶ月近く休んで復帰戦は勝利。その後6着→2着とまずまずの推移。こちらも再掲だが、パワーインナンバーズとの競り合いで2着となった前走、二聖モスクの守護者杯について見てみよう。
前目でのレースから最終コーナーで進出すると、一度は勝ち切ったと思いきや再加速のパワーインナンバーズに差されて2着。こちらに関しても積極的に買いたい要素はなく、流石に見送りか。
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