第1回「1girl」すっぴん美少女、美女オーディション その6
手当たり次第、手持ちの Checkpoint をX/Y/Z plot に掛けるのも
つまらなくなってきたので、バージョンの異なる派生モデル同士で
比較してみます。
<参加 Checkpoint リスト>
henmixArt_v10
henmixReal_v10
henmixReal_v22
henmixReal_v23Pruned
henmixReal_v30
henmixReal_v40
henmixReal_v5c
henmixRealFpCleadn_40NoVae
henmix25D_v20
#Prompts
1girl
#Negative Prompts
BadNegAnatomyV1-neg
#SD VAE
vae-ft-mse-840000-ema-pruned
単発で画像を生成すると、新興ブランドのモデルのような画像が生成されました。
2文字目のアルファベット大文字「J」と3文字目のアルファベット大文字「L」が左右に反転しているのがニクいです。
残念なのが、チェーンネックレスの首元が途切れているのと、着ているんだか脱いでいるんだかよく分からない半着衣状態のアウター。
この点を改善できれば、婦人向け通販カタログの紙面を飾れそうです。
出来が良かったのが henmixReal_v23Pruned。
インスタまたは X(旧 twitter)の自撮りに上げられそうです。
加工しまくってキメキメですが、SNS界隈に上げられている自撮り画像が
そもそも加工しまくりなわけで、それも踏まえてリアルです。
弱点もあり、右頬のチークと下地のファウンデーションのグラデーションが
ギザギザしています。
また、シャツの右肩の紐が余計なのと、左耳のピアスの大きさが埋没型にしてはおかしいです。
ラメ加工した真珠を模した人工ピアス、と言い切ってしまえば言い逃れはできそうです。
勝手に dynamic angle になっているものツウです。
目の大きさが盛りすぎているため、AIイラストと見破るのは簡単かも。
このあたりまでが SD 1.5 モデルの限界なような気がします。
3枚目の henmixReal_v40 は、AIグラビアと言ってよろしいかと。
ただ、小ぶりすぎる鞄と鞄紐の多重、ネックレスの造形、コーデュロイ又はフリース系の繊維が飛び出してしまっているのが、よろしくないです。
AIイラストで必要となるのは、いかに造形を整えるか、どこまで修正できるかに掛かっています。
そこまで手間を掛けてまで使いたいモデルか?と問われると、微妙。
それから、henmix系のモデル全般に言えるのが、「引き」の構図に弱いのと
服飾や装飾品といった身につける物に対して弱いと言えます。
後者はSD 1.5 セミリアル系のどのモデルにも言えることですが、カメラを
被写体から離した、いわゆる「引き」の構図に弱いのは手厳しいです。
プロンプト、品質系 Embedding、Loraともに盛り盛りにして、ようやく鑑賞に耐えられる画像が生成できそうな気配がします。
一方、証明写真のような「寄り」には滅法(めっぽう)強いです。
いわゆる、「アー写」(アーティスト、芸能人の宣伝写真)やCDジャケット写真風でコントラストを低く、artistic な画像を生成したいなら、うってつけでしょう。
「引き」でも弱点があり、二重まぶたが深くて眠そうな目をしていたり、顔面が左右対称すぎる、つまり整いすぎている節があります。
その点、henmixReal_v23Pruned が amature 感があり、そばかすや赤面、
しみがほどよく乗っており一瞬、SDXLかと見間違えるような高品質です。
ただし、首元に巻いているストールがベタ塗り過ぎて、服飾に着目すれば一発でAIイラストとバレてしまいます。
次点で henmixReal_v30 の出来が良いです。
なお、「寄り」の構図で一つ分かったのが、henmix系は色調が暗いです。
つまり、トーンカーブが低いです。
DTM(デスクトップミュージック)で例えるならば、マルチバンドのEQ
(イコライザ)を駆使して素材を立体化できないと、物になりません。
腕に自身がある人なら使いこなせそうですが、コツを掴む(つかむ)までに
クレジットを大量消費しそうで、敬遠してしまいます。
次を回します。