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袴田さんに無罪判決

2024年9月26日、静岡地方裁判所で袴田巌さんの再審判決公判期日があり、無罪が言い渡されました。

死刑が確定した事件で再審無罪となったのは戦後5件目で、逮捕から58年が経過しています。

再審無罪判決では、捜査機関による証拠の捏造が厳しく批判されました。「5点の衣類」に加え、袴田さんの実家から見つかったとされる衣類の「端切れ」などについても捏造とされました。

国井裁判長は、判決後、袴田さんに代わって出廷した姉のひで子さんに、「ここまで長い時間がかかり、申し訳ない」と謝罪されました。

検察官には、控訴せず、速やかに袴田さんを手続から解放されることを期待します。

<追記>
袴田弁護団からのお願いを転載します。

弁護団・支援者は、検察官控訴を回避し、早期に無罪判決を確定させるべく、種々の活動に取り組んでおられますが、その一環として、ネット署名を行っているとのことです。ご協力いただける方がいらっしゃいましたら、下記より、どうぞよろしくお願いします。

https://chng.it/WdF2Hn6Fxh


巖さんご本人は、48年もの長きにわたる拘禁生活と、いつ行われるともしれない死刑執行への恐怖との闘いによって、重篤な拘禁症状に陥られ、2014年3月の釈放から10年超が経過した現在も、ご自身を守るために作られた妄想の世界の中で日々を過ごされています。
2014年3月に釈放され、その後、浜松に戻ってこられてからは、日課の散歩で、浜松駅周辺や裁判所の周りを、黙々と長時間・長距離にわたって歩かれる巖さんの姿を目にされた方も多くいらっしゃると思います。
しかし、あれから10年を経て88歳になられた現在では、年齢相応の衰えが顕著であって、散歩をされることはなく、支援者の車でのドライブが代わりの日課となっています。
巖さんに残された時間は長くありません。

また、巖さんを58年間も支え続けた姉のひで子さんも、91歳になられました。
大変にお元気ではありますが、ここ最近は聴力の衰えが顕著ですし、再審公判手続期日には、昼休みに弁護士会で横になって休まれながら、立会を続けられました。

弁護団・支援者は、昨日の無罪判決を早期に確定させ、巖さんに本当の自由を届けるとともに、ひで子さんに本当の安心を感じていただきたいと願っております。

あらためて、引き続きご支援くださいますよう、お願い申し上げます。


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