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おばあちゃんのつづりかた

                         おやつ

先日、スーパーでレジの近くに懐かしいお菓子があったので思わず買ってきた。
ボオロ、ほんのり玉子色、噛むとカリッと歯を刺激して、いつの間にかくちの中でとろけ、優しい香り。だれでも記憶にないにしても一度は味わっているお菓子。赤ちゃん用の菓子だが、大人になって口にしてみると、懐かしい郷愁に浸れる。今、お菓子は無尽蔵に出回っていて、昔と変わらないものが少なくなっているが、ボオロと同じ位置に静かにひっそりと優しさを漂わせているものに、金平糖、ウエハース、江崎のグリコ、明治のミルクキャラメル、箱の色や模様まで頭に浮かんでくるから不思議。
今、普通じゃない生活、不自由さを経験している時に、何故か
優しさを欲するのはわたしのような昭和の始めのおばあちゃんだけだろうか。ポンポンとボオロを口に放り込むのも爽快です。
今日もまだまだ猛暑です。でも朝早く散歩していると、蝉の弱々しい声と一緒に秋の風も感じられるようになりました。


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