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泣いていた。

私が長渕剛というアーティストを知ったのは「とんぼ」という曲から。

すっごく好きな曲だなーって思ってたら、クラスの男子が

「オレ、CD持ってるよ!貸してあげようか?んーやっぱだめ!」

とか見せびらかすもんだから、お年玉かなんかで、シングルCDを買ったw

私は「とんぼ」という曲が欲しかった。

実際、耳コピして、エレクトーンとかで演奏したりしてた。

だけど、私の人生にとって、なくてはならないものになったのは、CW曲として収録されていた「STAY DREAM」という曲のライブ音源だった。

辛い時、この曲を聴いてよく泣いた。

「たかがこんな自分はと 一度だけからかってみなよ」

「くよくよするなよ あきらめないで」

私の思春期はほんと絵に描いたようで、大人たちが大嫌いだった。

なのに、彼の言葉は、歌声は、私を守るように包んでくれた。

等身大の言葉を大人が、力強い存在が、背中を守っていてくれてるようで。


私は、泣きたかったんだ。


耐える事しかない苦しみを。

希望のない明日を。


誰にも知られず

そっと


でも、崩れるように、叫ぶように。


泣きたかったんだ。


幼い頃から音楽が大好きだったけど、


私が「音楽のチカラ」に初めて出会ったのは、きっと、この曲。


大人になってから、原曲を聴いたけど、やっぱり、違う。

響いたのはライブ音源。


近い、心の、感情の、温度の


声。



今でも、聴いてる。


今でも、泣いてる。

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