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ドンへに学ぶ戦国時代の生き方(?)

ネットでこれの3話のドンへが練習を視察しにくるところの切り抜きがたまたま流れてきて書き留めずにいられなかったので。
このプロジェクト自体には特に興味がないので触れません。

夢を追う後輩のダンスを見て、superjuniorのドンへがそれにアドバイスをするだけのたった5.6分の切り抜きでわたしはハッとした。
スジュがアイドル大国の韓国、この戦国時代を真っ当なアイドルとして18年生き抜いている理由が垣間見えて震えた。


ドンへが後輩たちを見つめるその顔は完全にプロの顔で、何を言おうか、何を言わまいか、多分練習生時代の5年間を思い出しながら考えていたんだと思う。
彼がフィードバックで主に伝えていたことは4つ。

①厳しい目で正面から見られていても誰も目を逸らさないのが素晴らしい
②手の動作ミスが多く、指先に神経が行き届いていない
③立ち位置のナンバリングがあるにも関わらず立ち位置がずれている
④3分間で観客の心を掴む武器を持て

少し掘り下げていきたい。


① 厳しい目で正面から見られていても誰も目を逸らさないのが素晴らしい
→これはきっとドンへが自身の経験の中で身に染みて感じてきたことだと思う。
大変に先輩らしいし、プロらしい。特に言うことなし。

② 手の動作ミスが多く、指先に神経が行き届いていない
→ドンへさんが18年所属するスジュの他のメンバーはどうだろうか。答えは決まって動作ミスのオンパレード!大舞台でも手どころか体全体で盛大に間違っていくし、罰金制度まで作って課金競争しまくってる!メンバーの半分は次のパートのことを考えるのに精一杯で指先に送れる神経なんか余っていない!曲間のダンスパートでやることがなければ手遊びもするし、基本ダンス中に手がひらひらしてるのは全くもって問題なし。

③立ち位置のナンバリングがあるにも関わらず立ち位置がずれている
→スジュもナンバリングなんかほぼ無視である。多分カメラに映りたい欲で後ろの立ち位置でも前の人と被らないようにカメラになんとなく顔を出しているので結果的にまとまって見えている。その代わり前に人がいない最前列の両端だけはやたら離れて1人だけ孤島ダンサーやってることは多いし、当時Twitterでも#壁ソンなんてワードがエルプ内で大流行するくらい壁に追いやられてこじんまりしてるイェソンが見れるMr.simpleなんかもあった。(あれ大好き)

④3分間で観客の心を掴む武器を持て
→3秒アイドルと呼ばれていた大人数グループの中でドンへがどうやって生き残ってペンを増産してきたかが伺える。さすがみん彼ですね。


てなわけなんですが、②と③に関してわたしはスジュを卑下したいわけでもディスってるわけでもないです。ただ初見の感想は「指摘してたポイントスジュは全くクリアしてないよね…?」でした。

ドンへはこういったポイントをきちんと見ていて、どうしてそこを改善していくべきなのかをきちんと述べているわけなんですよ。それに対して18年一緒に踊り続けているメンバーのダンスと言ったら「スジュはダンスが揃わないのが当たり前」「ぐだぐだなのがいい」そう言われ続けてきたわけで。18年間やっていれば個人の力量も上がってチームとしてのまとまりも出てきて、今は気にならないくらいみんなスキルを上げて形のしっかりしたパフォーマンスに仕上がっているけど、冗談でもエルプから世間から届けられるそんな声に彼はその都度どう思っていたんだろうかと考えてしまうわけです。

それはダンス組のドンへだけじゃなく、他のメンバーにも言えることで。



「全員が何か突き抜けているけど、全員何かが足りてないグループ」
わたしがスジュを好きになった頃そんな風にエルプちゃん達が割と口を揃えて言っていました。
ダンスが得意なら歌はそうでもなかったり、歌は抜群に素晴らしいのにダンスは見てられなかったり。
そうやってみんな得意分野と不得意分野がはっきりしていたSUPER JUNIORというグループは、コンセプトをしっかり決めてもらって選抜されてデビューした同じ第二世代をときめいてた同期グループと勝負したらどう考えても勝てないとしか思えないのです。
後から出てきた若くて勢いのある新人グループはどこを見ても全員がコピペしたように完璧なダンスを踊っていて、どうやってスジュのダンス(または歌)が評価されてきたのかは当時エルプのわたしも正直言って謎でしかなかったです、ほんとごめんなさい。(それ以外の魅力が多すぎて気にならない)

スジュのダンスの合わせ練習の度にドンへには口出ししかったであろうことがきっと山ほどあって、他のメンバーのダンスを見た時、ステージ映像を見返した時、自分が思い描く完璧な群集とは全くかけ離れたその3分間のステージをストイックな彼がどうやって嫌にならずに納得してこれたのかなぁと切り抜きを見た後ずっと考えていました。

わたしの推しのマンネギュもあれだけの美声と実力を持っているにも関わらずスパショで音外してるドンへやらトゥギやら(小声)を横目で見て、こんなはずじゃなーーい!!ってならないのかなとか思ってしまっていたわけですよ。


でも自分が出来ることや得意なことが他人も同じように出来るわけではないことを理解するっていう、当たり前だけどなかなか難しい気持ちの落とし所みたいなものをメンバー全員が持っている。持ちつ持たれつ。「お前の苦手分野は俺の出番だし、俺の足りないものはお前が持ってるだろ?」なんて笑ってくれる、そういうところがファンの心を掴んで唯一無二のアイドルとして評価してもらえてることに直結しているんだろうなと思いました。

上手く出来ないことを強制されてたら気持ちは萎えてくし、そこに責任を負わされて責められたらプレッシャーで潰されるし、言い訳を考えればお前もこれは足引っ張ってるじゃんとただの喧嘩になるし。
出来ないことをいちいち責めるのではなくて、出来ないキミも面白いし最高じゃんか!って腹抱えながらハイタッチして騒いでるあの男子高校生のノリこそがスジュのパフォーマンスを支えてきてたんだろうな。

失敗したらアイドル業界から蹴落とされて、上手にやらなきゃ後輩に踏み台にされて、いつだってグループの終わりはすぐそこにあったのに、彼らはそんな終わりを気にするどころか「さっきのミスは歴史に残るwww」だとか「思い出し笑いして歌えないかと思ったwww」とか楽屋できっと騒いだ挙句「次何かの番組でネタにしようww」「モノマネして誰が1番似てるか決めよう!!」とか数週間はゲラゲラ笑っているんでしょう。ほんと愉快すぎる。


全員が不完全な人間だからこそ他人の不完全を認めて許して笑いに変えて、それを結果的に完全形にさせていける。
そんな強みがスジュにはあって、それを否定せずに一緒にゲラゲラ笑ってTwitterやらで盛り上がってくれるエルプちゃんがいるからこそ兄さんはあのTikTokのダンスを世界中のスパショで披露してくれたんだなぁぁぁあ。
あとりょんぐのSPYのダンスもwwww

優しい世界。


ダンスも歌もバラエティも下手くそなものは下手くそなままでいていいんだからね。
下手なものは潔く諦めて、その分寝て。
チェシウォンも休んでくれ。お願いだからちゃんと休んでちゃんと美味しいご飯食べて各自がそれぞれの日常を幸せに生きてください。

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