生かされている

競輪記事の新聞スクラップを、この仕事始めてからずっとやっている。
毎日読んだ新聞から、競輪面を切り取ってその中から囲み記事を切り抜き、各選手ごとにスクラップする作業。

いや、毎日やってない。最近は1年半放置。
私はまたもや嘘をついてしまった。神様、許してください。

ただ、そのまま古新聞を溜めたままでは山がいくつも出来てしまうので、新聞面を抜き出すことだけは何とか続けている。

そして、今週も積まれた新聞の丘を1時間眺め、もう諦めて手をつけようと動き出す。
「パラッ、パラッ、シャー」
流し読みをしながら、競輪に関係ある面を切る。猫が新聞に潜ろうとする。気にせず新聞をめくっていく。

目が止まった。7/7日刊スポーツ、オリンピック300人リレーコラム355人目の野口裕史選手(千葉)。

何となく読み出した。
投てき種目をしていた時のオリンピックへの夢、室伏広治さんとの差、日本選手権優勝、その後へと話は続く。そしてこの言葉で、僕の目線は先へと進めなくなった。

「でも僕は競輪に来て生かされている。」

僕はどうなんだ。
野口選手とは経緯もレベルも段違いだが、今、こうやって僕が生かされるのは、野口選手と同じで、競輪に出会って、競輪に来たからじゃないのか・・・。

(中略)仕事を改めて頑張ろう、と思ったわけです。

この1ヶ月あまり、立ち止まって逡巡する時間が長かった。でも、この一言で、また前を向いて頑張ろうと。

野口選手の
「明日やればいいっていうのは思わない方がいい。今思えばもっとやれた」
を胸に刻んで明日から江戸川実況です。

スクラップは、もうちょっと積んでおこ。