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トルドー政権の支出が金利引き上げの原因 BMO

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モントリオール銀行(BMO)の資本市場部門が発表したレポートによると、トルドー政権の前例のない支出がカナダ銀行(BoC)の利上げを後押ししている。

BMOキャピタル・マーケッツのメモによると、連邦政府による一時的なコヴィッド19パンデミック給付金や社会プログラムなどの記録的な支出が、物価上昇を促しているという。

このためカナダ中央銀行は、個人消費を減速させるため、金利を過去数十年ない水準まで引き上げ、金融引き締めを図っている。

最近、インフレ率が2.8%に低下したにもかかわらず、日銀はサービス産業の根強いインフレに対抗するため、オーバーナイト金利を5.0%に引き上げた。

BMOの報告書によると、トルドー政権はGDPに占める政府支出を増加させ、長期平均の15%を大きく上回り、過去3年間の平均は19%に達した。

連邦政府の財政規模が拡大し、財政支出を上回っているだけでなく、州政府の財政支出も増加している。

BMOの試算によると、連邦政府と州政府の支出を合わせた長期的な試算は、パンデミック以前の経済の37%を占めていたが、この数字は急上昇し、過去3年間ではカナダのGDPの43%を占めている。

BMOは、連邦政府と州政府の両方が余計な景気刺激策を講じたことが、消費者の過剰需要、ひいては物価上昇につながったと結論づけている。

BMOのエコノミスト、ダグラス・ポーター氏は、もしトルドー政権がカナダ中央銀行と同程度のインフレ対策に取り組んでいたなら、カナダは記録的な高インフレに対処する必要はなかっただろうと述べた。

「財政政策がこれほど逆走しなければ、これほど強烈なインフレになる必要はなかった」とポーターは言う。

「全体として、金融政策がインフレ抑制のために懸命に漕いでいる間、財政政策は反対の方向に忙しく漕いでいた。」

2015年の政権発足以来、トルドー政権は一貫して連邦政府の支出と赤字を増やし続け、2020年には予算を2倍近い6055億ドルにまで増やした。それ以来、歳出は減少しているが、依然として4000億ドルの大台を大きく上回っている。

トルドー政権は最新予算で、5年以内に予算を均衡させるという見通しを捨て、401億ドルの赤字を予測した。この赤字は2028年までに140億ドルまで減少すると予想されている。


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