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ロイヤルな価値観|王室教師ハイネ The MUSICAL 2 感想

4月13日 18時
東京ドームシティホール
脚本:谷碧仁
演出:吉谷光太郎

※上演中の作品ですのでネタバレにご注意ください。

今、起こったことをありのままに話すぜ!
来週から上演される舞台PSYCHO-PASSの布教をしようと友人に渡したら、いつの間にかハイネのチケットに変わってたんだ!!!
ということで、見てきました王室教師ハイネのミュージカル。

前作もアニメも映画も見てないので完全に初見です。
私が知っているのは、阪本奨悟くんがOPを歌っていたということだけです。

演出は吉谷さん!
吉谷さんらしい華やかな人海戦術的な演出でした。こう、華やかさが求められる作品に本当に合うなって思います。すばらしい。

おそらく時間軸はアニメ→映画の後なのかな?
双子ちゃんたちと合唱をして交流を深め合った四人の王子とハイネ。
また、国同士の交流のための催しとして今度は武術学術論述対決となる。そこにうずまく、第一王子過激派の思惑と、教育者同士のバトル、そして国王であり親である二人…。

「豊かな国とは何か」を共に考え目指していこうというグランツライヒ国王と、「豊かな国を作るため」に「強い」自分に付いてきてほしいロマーノ国王。
対極な価値観のなかで、王子として人としてどうあるべきかが主題だったかなと思いました。

演出がとっても夢の国(デ◯ズニー)でした。華やか。
全体的に衣装とかウィッグとかセットの豪華さもすごかったです。
装置の奥行きの出し方がとても面白い。窓枠は吊ってあるんだけど、その後ろにアール・デコ?的な優美な飾りがあって、それにホリゾントを当てているからか、奥行きがすごくあるように感じました。あと、実質3階建て。素晴らしかった。豪華でしたね。
衣装かとっても可愛いので旗をフリフリしてとっても華やかで、王室らしくていいなと思いました。後半の、2国王子対決の衣装、どっかのスタミ◯ミ◯の某ショータイムが始まったかと思った笑
演出家が一緒だったので、SEとか演出が随所に一緒でしたね。思わずboys!踊ろうか!って気分になったよ。

吉谷さんの演出の面白いことの1つにシーンをクロスさせることがあるんですけど、2つの軸のシーンが重なって重なって主題にたどり着く、そしてその先がっていう演出、すごいアニメ的なんですよね。2.5だから成り立つ演出なんですが、この演出のおかげで熱いな!っていう感じの熱量を感じられるのですごくいいなと思います。

お話で触れられたんですけど、「生徒は教師の道具ではない」「対等で、人として向き合うべき」的なことをハイネが言ってるんですよね。
「学校」が嫌いだったので「教師」というものにすごく嫌悪があるんですが、まさしく「生徒を自分のもののように操ろうとする」先生が多いこと多いこと。だから、ハイネのようなことを言ってくれる先生はたとえフィクションの中でも大事なだなって思います。そこにいる・ある。ただそれだけを認め尊重してくれる存在を師として仰げることはすごく幸せなことだと思う。だからこそ教師も、信じると決めたユージンも王子たちも真の強さを感じさせなきゃいけない物語だったので、それがぶれずに表現できる役者さんチームでよかったなっと思いました。

簡単に、個々の感想です。
グランツライヒ王国

ハイネ
植ちゃんをしっかり見るのじつは初めてでは??って考えたけど、初めてじゃなかったね笑 主演舞台見てたね。
見た目のわりに声が低いと言うと怒られるのかなと思いますが、男性は背の高さに比例して声が低くなるのでそう考えると声が低いなって思います。なので、アニメEDでひとりオク下歌わされてたって聞いて凄まじいなって思ってたんですが、ミュージカルではキーのあった楽しそうな曲で良かったです。王子を従えるフォーメーション面白いですね。
植ちゃんのいいところって、舞台上に「いる」って感じさせる存在感だなって思うので、問題抱えた王子というよりも、一歩引き見守り、導くと言う役所は結構あってるなって思いました。
ハイネ先生割と感情の起伏が少ないので、淡々と面白いことを唐突に言いだすなって感じがする。私の中で植ちゃんはツッコミじょうずのイメージがあるので、淡々と王子にツッコミを入れていくのが楽しかったです。衣装というかウィッグのピンク髪似合いますね。
観劇した日はハイネ先生のお誕生日だったので、ケーキが出てくると「私が演じさせていただいているハイネさんが本日お誕生日ということで・・・これはショートケーキで合ってますか?」「はい合ってますね、ありがとうございます」っていうハイネさんらしい淡々としたコメントをくれました。
プロ意識高いなっていつも思う。久々に植ちゃんみれてよかったです。

カイ
安里くんをいつもあんりって読むのは某漫画のせいです。ごめんね。
肩の半分に上着をかけるタイプの不思議な着方をしてる…。けど落ちない…すごい…!これが、匠の技…!って感じで見てました。すごいね。
言葉が少ない分、見せ方が難しい気がするんだけど、緩急のつけ方が上手いのでみせたいとこがすんなり入ってきました。
歌うと覚醒する人その1(もう一人はレオ)
目つきの悪い不思議ちゃん役なんだけど、本人の雰囲気が柔らかいからかな、始終迷子の犬みたいだった。かわいいね。踊る時手足の長さを生かしたダイナミックなダンスになるのが好きです。

ブルーノ
安達ちゃんさん。メガネ似合うね。
1番の秀才で常識人。だからこそ自由から遠い人ですね。自分で自分を追い詰めるタイプ。彼の幸運なところは、居場所を守り続ける弟たちがいたことだなって思います。
見直しに時間が取られて焦るのは確かに、弱さですねでも、その弱さに気づくことが今回の留学で見つけた彼の一番大きな収穫だったんだなと思います。
一途な分話をきかないので、ある意味で話が通じない弟たちといるのがバランスいいんだなって思いました。
歌とダンスに伸びと余裕がある分安心して観れる。他の人にも当てはまるんだけど、ハイネはミュージカルらしく歌って欲しいとこでちゃんと歌ってくれて嬉しいです。

レオンハルト
もう一度、舞台で観れる日が来るとは…!
本当に舞台出て欲しいんですよ、廣瀬大介さん。お芝居もできる、歌もダンスもできる、そして何より殺陣を含めた所作が美しい…!スキル持ちなので、なかなか舞台に出なくなってしまったのが本当に残念です。今回友人からチケットをもらう時に、大にゃんさんかわいいよ!!って言ってもらってたので、すごく楽しみでした。
結論を言うと、かわいい…!かわいいがすぎる!!!!って感じです。
バカなので九九の7の段から言えなくて、

リヒト「8x9は?」
レオ「さんまん」
リヒト「さんまんっ??!!ダメだおいしゃしゃん(噛んだ笑)に」
レオ「おいしゃしゃんwww」
ってなるくだりがとても可愛かった…。なんだあのかわいいのかたまり。
そのあとも「7x4は?」「3くらい」とかなんかもうかわいいがすぎましたね。動きがいちいちかわいいんですよ。ぶりっ子じみてて笑
なのに踊り出すと、ターンのキレが半端ない…。ギャップに心がついていかなかった。声も作っているのでかわいいんです。でも所作が美しくてたまに男の子を出してくる…。これはずるいなってくらい可愛かったです。
歌になると急にギアチェンジをするので、結構男前な歌い方をします。でも普段は可愛いを意識してる歌い方なので見せ場のギアチェンジの威力が高いです。すごい。

そしてわたしが、ずっと廣瀬さんにレイピアみたいな細い剣を持って欲しいって言う願望があったんですが、叶ってしまいました…。
最高でしたね。殺陣の時の重心がかなり上の方に来る方なのでフェンシングみたいなの似合いそうだなって思ってたんですが、思った以上に所作の美しさが強調されててめっちゃテンションあがりました。
レオがとてもかわいいです、イヴァンはとってもお兄ちゃん気質なのでリヒトを差し置いてものすごい末っ子気質のレオとイヴァンが仲良くしてるの良かったです。

リヒト
久々?にキングレコードに親族を人質に取られていない蒼井くんみました笑おのれポプテピピック…!
お芝居で見る蒼井くんは初めましてです。
蒼井くんほんとブレがないですね。彼のブレのなさが強みだなって思いました。割と苦労人なので、今彼がこうしてステージにいることがすごいなっていつも思ってしまう。舞台で観れて良かったです。
本業は歌手なぶん、癖のある歌い方(特に語尾)なんですが、高音でもあるので突き抜けていく感じが気持ちがいいです。ダンスもさすが動けるなって感じで見てました。長髪大変そうでしたね。
かわいいキャラだと思っているので、ちゃらちゃらキャラできたときはちょっとびっくりしました。でも違和感が少なかったのはすごく役掴んで演じてたからかなって思います。
なんだかんだいいやつのリヒトなので、全体をまとめるストリーテラー的なポジションにされても問題なさそうだなってくらいでした。
レオとのコンビが可愛かった。

ロマーノ王国
イヴァン
お久しぶりの橋本くんです。いつぶりだろう?
橋本くんが今回思った以上に歌える子でびっくりしました。というか歌い方変わりましたね。声質がざらっとした感じなので、割と飛び道具的なポジションな使い方が似合う子だと思ってましたが、なんか歌い方がのびのびしててロングトーンも力強くて聞いてて気持ちいいなって思いました。
橋本くんはいると「陽」みたいな雰囲気出てくるので(いわゆる主人公オーラ)座組にいるととっても嬉しいです。まさかの双子でしたが、兄として第一皇子としての自覚もあり、守ろうとするがゆえに追い込んで追い込まれて、大切なものを見失ってしまう不器用さがあふれる役でした(もうすでに主人公のよう)

懐が深いというか大きいなっていうのを見せるのがすごく上手だなって思います。なので、今回の役もユージンとの対比がすっごいあってました。
あと動ける人なので、殺陣良かったですね。背筋をピンと貼れる人なので、見ていて不快感が一切ない。声も飛んでくるので橋本くん見るの好きだなって思います。
髪型も珍しい色かぶってるなって気がしてましたが、似合ってるね…!銀髪かわいい。
すごいべた褒めしてましたが、すごいよかったんです(語彙がない)

ユージン
アニメのOPから実際に出演までと面白いことしてるなって思います。
ハイネのきっかけはしょごたんさんファンからなのですが、アニメのOPが爽やかでとってもいいなって思っていたら、アニメに出てびっくりしました。しかも橋本くんと双子。
この双子、兄が生真面目高潔、時に傲慢、弟が引っ込み思案自信なさげだけど芯が強いって組み合わせめっっちゃつぼなのでこの双子は熱かったですね。
座るとコンパクトになっちゃうユージンがかわいくて、すごく好きなんですが、彼もすごく不思議ちゃんですね。あと歌上手い設定。引っ込み思案なのにあの歌の才能設定。いいですね。彼のポジションがとってもヒロインだったのですが、男の子なので時に芯の通った強さが垣間見れる演出も良かったなって思います。でも圧倒的ヒロインだった。もしゃりもしゃり。
阪本くんの動きはいつ見ても丁寧だなって感じがします。王子らしいなって思う。
パンフでも話してたんですが、気品がある組だと言われてたんですが、確かになって感じがする。一歩引くんですが大事なところで折れない感じがいいなと思いました。ものすごく素直な人だなって印象なので歌声も気持ちよく伸びててよかったです。なによりベレー帽可愛かったな。あの双子全体的にかわいいがすぎました。
これもパンフに書いてあるんですが、可愛いを作れるのは橋本くん、可愛いが溢れるのが阪本くんとのことで双子キャスティングは大正解だなと思いました。

一番上のお兄ちゃんとかも気になりますね。
漫画原作がアニメ映画ミュージカルと続いてるので今後も楽しみだなって思います。