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サンドイット

忘れっぽい私にとって、メモは命である。
文字にし、言葉を紡ぐことが心地良く、安心する。
付箋でも、ノートでも、手帳でも、裏紙でも、紙と言う紙があれば、何かしら文字を書くのが好きである。

絵やイラストではなく、日本語の文字を書くのが好き。
なので、漢字で、謙虚、素敵、反響など、ちょっと書くのが面倒な文字をサラっと書くので、「へぇー」という顔をされることもある。
(面倒かどうかは人による。あと、忘れてる漢字もたくさんある。最近は「救急車」が出てこなかった。薔薇とか憂鬱はさすがに書けない。)

文字にしないと、やりたいことや考えが頭の中でパンク寸前になることがある。そんな時は、日めくりカレンダーの裏に太いペンでやりたいことをタイトルとして書き、細いペンでそのために必要なアイディアを思う存分書き散らすという行為が、瞑想レベルで精神を安定させてくれる。
(これを書きながら、普段TO DOリストは手帳に書いているのに、なぜ日めくりカレンダーの裏なのかと疑問が浮かんだが、手帳はある程度ちゃんと書きたくて、パンク寸前の時はまず殴り書きをしたいのだ、という結論が出た。)

・ナレーターとして、こんな仕事をしてみたい。そのためにいつまでに何をする。(わたしはナレーターを(目指)している。このことは、またいつか書くとして)

・今週は郵便受けと、スケールと、玄関の鏡をピカピカに磨く(わたしは磨くことが好きである。「眼鏡が曇ったまま」と「自分を磨く暇がない」は同義だと思っている。それもまたいつか書く)

こんなTO DOや、はたまた野望のようなことを薄い紙に20枚ほど書き出して、ひとまずクリアファイルにまとめ、脳がスッキリ。

いつも持ち歩いて、暇さえあれば、新たなアイディアを書き足す。
そんな日々が続いた。

パンクを免れた脳は常に排水されている。
まだ手付かずのことも多いけれど、それなのに、軽やかに生きていることを実感していたある日、事件が起こった。

繁忙日に仕事場に持ち込んだクリアファイル。
仕事で使うただのクリアファイルの束に、私の野望が詰まった特別なクリアファイルが紛れ込んでしまい、そのまま他部署の同僚に渡してしまったのだった。

恥ずかしいったりゃありゃしない。
誰も読んでないことを祈りたい。
手元に戻ったクリアファイルをじっと見つめて考えた。
いろいろ反省点はあるが、クリアファイルが紛れるという能力を持ちすぎていることに問題点が凝縮されている気がする。
そんな話をしたら、最近デザイナーとしても頑張っている夫に、こんなものがあるよとオススメしてもらった。

キングジムの「サンドイット」。


サンドイッチみたいなユニークで可愛い名前。シンプルなデザイン。
ナレーション原稿をペライチで渡された時、ルビなんかを書き込むときも、バインダーとしても使えて便利!
色も、派手すぎず、クリアすぎず、他のクリアファイルと混ざる危険性なし!
と、理想と完全にマッチして、その場で黄色(562円)を購入、毎日大切に使っています。やっぱりわたしにとって安心して吐き出せる場所って大事。

訳あって、note初記事は、わたしの日常を記しただけとなりました。
それは、わたし自身も、読んでくれたあなたも常に変わり続けるから。
今までとこれからの、「わたしの日常」が繰り返し、終焉したとき初めて、わたしのサンドイットに挟んだ紙たちや、noteの記事たちが「わたし」というものを「自己」紹介してくれると信じて。
わたしは、これからも書き続けます。


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