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男性合成音声キャラWebオンリーを開催するまで

 今年の2月19日にpictSQUAREで私が開催したwebオンリーイベント「KaleidoMaleMart!!」についての話と次回の宣伝です。

開催の経緯と動機

フォロワーとの会話で「男性合成音声キャラの合同やりたい」「男性キャラがメインのイベント欲しい」という話になり、誰もやらないなら自分でやるか!(事前にWebオンリーのやり方は知っていた)という精神で始めた。

動機

  • 歌唱ソフトとTTS(読み上げソフト)の男性キャラは人数が少ない
    ソフトブランド・ジャンル同士横の繋がりが薄く、疎らだった

  • 丁度個人でも制作可能なTTS(TALQu,Coefont)が出始めた頃で、歌唱ソフトとTTSの境界線が少しずつ薄れてきた
    個人(UTAU)勢と商用(ボカロ・ボイロ・その他)勢の関わりを持てるきっかけが欲しい

結論

男声のライブラリorキャラクターの外見や設定が男性の音声合成ライブラリであれば歌唱ソフトでもTTSでも、ソフトブランドを問わず誰でも参加出来る大きな枠組みのイベントにした。

開催するまで

 ここまでは良いのだが、私はイベントの参加歴が一般のみでサークル参加すらした事が無かった。なのでインターネットの集合知や頼れるものは何でも活用するべくまずDiscordでサーバーを立てて、気になってる人や参加しようと思ってる人の意見を聞ける環境を作ることにした。またサーバー内で「イベントに参加出来るキャラと規約の一覧が有ると助かる」という要望を頂いたのでソングライブラリトークライブラリそれぞれで一覧表を作ったりもした。早期にこれを作った事で規約周りの説明が容易になった。

規定

 なるべくシンプルにしようとした。本当ならどのライブラリも参加出来るようにしたいが、余計なトラブルを防ぐ為同人に関する規約・ガイドラインが存在し生モノでないもの(実在の人物に準じないキャラクター)のみ参加可能という形を取った。

イベント名・略称

正直何も考えていなかった。サーバーで募集した案の1つを単語を入れ替えたもの「Kaleido Male Mart!!」(Male:男性 Kaleido:万華鏡 Mart!!:ラテン語の行進{Martii}のiをひっくり返した物)に決定し、暫定的な略称を定めた後に有志から頂いたカレメルという略称を採用した。

開催日

一番困った。サークル参加経験が無い為どれ位作業時間が必要か分からなかったのでサーバーで意見を募った所「半年以上空けて欲しい」という要望を貰えた事で方針が決まり他のイベントの兼合いも考えて2月に行う事にし、具体的な日程はアンケートを取ったりして決めた。

メインビジュアル

企画前段階の時点で「ビジュアル書きたい!」と仰ってくれたフォロワーがおり、その方のご厚意に預かる形で描いて頂いた。開催日が2月という事で発売日or誕生日が2月のKAITOと伊織弓鶴の2人をメインに、背景には各ソフトの代表的なキャラクター達のモチーフを入れて貰った。

メインビジュアル。Twitterアイコンの伊織弓鶴はこれから頂いた。

ざっくりとした統計

  • 総参加者数:202(一般・サークル参加合算)

  • 総参加サークル数:51(運営を含む)

ジャンル傾向

  1. ソングライブラリのみ:30

  2. トークライブラリのみ:12

  3. 両方:9

何となく予想は出来ていたが、男性キャラクターの数がトークに比べて多いソングライブラリが6割を占める形となった。またその中でもYUU,KYO,WILの3人組であるZOLAPROJECTVY2といったYAMAHA製の男声ライブラリが多く見られたが、男性VOCALOIDの顔役とも言えるKAITOもソングのみエリアと両方のエリアどちらにも見られた。トークライブラリは伊織弓鶴単独が4割、残りは水奈瀬コウタカハシも含んだりCoeFontのアベルーニやVirVoxの玄野武宏と5名のキャラクターが見られたが、次はもっと増える事を願う。

頒布・展示傾向

 しっかり集計していないため大まかな6割位が頒布、4割が展示で参加してくれた。頒布がメインで展示も行うサークルも有り頒布では同人誌(絵、文)にグッズ、exVOICE等、展示ではイラストやネットプリントにカバー動画、中には新しい音源ライブラリの配布立ち絵素材の配布を行うサークルも存在し、多岐にわたる二次創作活動を目の当たりにする貴重な経験が出来た。

大変だったこと

モチベーションの維持→正直出来ていたかも怪しい。自生活との兼ね合いが難しかったがなんとか投げ出さず完走出来ただけ良かったなと思う。
"主催"がどこまで動いて良いか分からなかった→動きが遅くなってしまったのは概ねこれである。人の意見を聞こうとしすぎて自分の意思を出すべき所で出せなかったのは改善したい。
主催の活動と自サークルの活動→主催と自サークルの二足の草鞋を履いたのだが、どっちもかなりギリギリになってしまった。

反省点

・動きが遅くなり、イベント開催以外の企画活動が行えなかった
・広報や告知がTwitterのみになってしまい、ニコニコやYoutubeなど音声合成ソフトの活動場所にイベントの存在をアピール出来なかった
・参加可能キャラ一覧表の表記と参加受付フォームの設問表記が一部分かりにくかった
・特設サイト周りの準備に手間取り、イベントに関する情報が正しく伝わっていなかったが何度か有った

感想

完全に仲間内の話で始めたwebオンリーが色々な人の目に留まり、ここまで大きい規模の物になるとは思いもしなかったがTTSと歌唱ソフトの近いようで離れていた界隈同士の交流を行えた事、また特に大きなトラブルが発生することもなく無事に開催・閉会出来た事を嬉しく思う。書き込みボードに参加者の方々から謝辞や感想等温かい言葉を貰えて感無量だったが、その中で「サークル参加の受付締切二時間前にこのイベントを知った。次回があれば氷山キヨテルで参加したい」という書き込みが有り、周知が足りていなかった事を痛感した。主催をした中で一番驚いたのはVirVox ProjectSynthesizerVゲンブの権利元であるAnimen公認の二次創作行う同人サークル)さんがサークル参加申請を行ってきた事で、イベント当日には新キャラクター麒ヶ島宗麟のexVOICEや玄野武宏・白上虎太郎・青山龍星のVOICEVOX実装を記念したネットプリントが新しく公開されたりと、大いに当イベントを宣伝の場として活用して頂けて何よりだった。
 企画当初はTwitterで告知動画を見たとある音声合成オンリーイベント主催者から「意見を外に求めすぎたり、動画で内容を説明するのは悪手中の悪手」等と喧嘩を売られるご指摘を頂いたり何故か開設出来なかったマシュマロ代わりのお題箱の方で何件か開催に関して色々と憂いたご意見を頂いたりもしたが無事にイベントを終え、そしてまた二回目の「Kaleido Male Mart!!」を開催する事が決定出来て幸いだ。そう、第二回Kaleido Male Mart!!(仮)を11月27日に行うのだ。

宣伝

そんなわけで、2月19日に開催したKaleido Male Mart!!はもう一度11月27日(日曜)に開催する。前回からもう4ヶ月が経ち、MyCOEIROINKTALQuVEモデル等の個人作成が比較的容易なトークソフトが更に増えてきた事からまた新たな光景が見られるのではないかと期待している。そして前回の規約上では参加できなかったキャラクターが公式で存在しないライブラリ達にも光を当てたいと考えており、規約の改訂やイベント内での企画等より積極的に活動をしていくので応援して頂ければ幸いだ。最新の決定した情報はTwitterで順序お伝えしていく。


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