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MyGO!!!!!とトゲナシトゲアリの楽器について、元バンドマン視点で語る①

魚は圧倒的に光物派のケルティック☆タイチです。
わんばんこ。

劇場版It's MyGO!!!!!前編を公開の次の日に観たので、その感想でも書こうかと思ったのですが、どうせなら後編もみた上で語ろうと思ったので、その前に元バンドマンらしい記事でも書いてみます!

楽器全部を比較するとちょっと長くなるので、この①ではギターを比較してみたいと思います。

いつも通りゆるっと書いていきますので、お付き合いお願いします。

まあ、一言に楽器と言っても色々あるわけですが、私はベーシスト(ギターも弾きます)ですので、竿物弦楽器についてはこだわりだったり、ちょっとした知見だったりを持っています。
とはいえ変に専門的な事を書いても面白くないと思いますので、そんなに楽器に詳しくない人や、今までギターに触れたことのない人向けに書いていきたいと思います!

ついでに言っておくと、音の感想は完全な私の独断と偏見に満ち満ちているので、そこんトコロ夜露死苦!

最初にギターの基礎知識

いろいろ書いていく前に、エレキギター、エレキベースの基礎知識だけまとめます。
これを知っておけば、あなたもギターマスター!

ちなみにこのギターは私の私物です。
ストラトの黒鯖1号君。

ヘッド:ギターの頭です。ここの形も色々あります。

ペグ:弦を巻き付けてチューニングする所です。

ネック:ギターの首。ここの長さや材質なんかも色々あります。

フレット:音程を決める金属の棒です。ここの隣を指で押さえます。

ボディ:ここの形、材質によって個性が出ます。

ピックガード:ついてないギターもあります。ここも個性。

ピックアップ:ここに磁石とコイルが仕込まれていて、弦の振動を電気信号に変えて音にしています。ギターの命
ネック寄りのピックアップをフロント(丸い音が出る)、ブリッジ寄りのをリア(固い音が出る)、真ん中をミドル(中間の音が出る)と呼びます。
写真のギターはシングルピックアップという種類でコイルが巻いてある磁石が横一列のものですが、ハムバッカーという横二列に並列して並べたものもあります。
総じてシングルの方が繊細で、ハムの方が太くて強いって感じです。

コントロール:ボリュームだったりトーンだったり、どのピックアップの音を拾うのかを選んだり、ギターの脳です。

ブリッジ:ここで弦を止めてます。振動をボディに伝える役割もあって、形状や材質なんかで結構音が変わります。音をうねうねさせたりする機能もあります。

ギター比較

トゲトゲ 桃香のギター

©️東映アニメーション

桃香の使用ギターは「Psychederhythm」というメーカーの「 Psychomaster Custom」というギターです。
いや、いきなりチョイスが渋いのよ。
まず、サイケデリズムっていうメーカーはフルオーダーの一点ものギターを作る国産メーカーです。
大体一本32万~42万円くらいなので、フルオーダーのメーカーさんとしては結構良心的な価格設定かと思います。
楽器って金かけようと思ったら死ぬほど金かかりますからね。。。

私はこのメーカーのギターを使った事が無いので、細かな事は言えませんが、プロデビューした後にちょっとお金が出来た桃香さんが、プロになったんだから良い楽器持ちたい!と買ったのかもしれませんね。

とはいえ、このモデルはギターを知らない人でも名前くらいは知っているであろう、「フェンダー」という超有名老舗メーカーの「Jazzmaster(通称ジャズマス)」というモデルがベースになっています。

ジャズマスの特徴は、中音域が強くてまろやか~な音
表現力の幅が広くて癖がなくて使いやすい印象ですね。
リードにも使えるしバッキングにも使える。
ピックアップはシングルだけれど、P90タイプなので太くて芯のある音が出るイメージです。
その名の通り、ジャズなんかで多用されていますが、今は結構ロックミュージシャンも使用している人がいますよね。
私の大好きなLUNA SEAのINORANも愛用してます。

以前の記事にも書きましたが、私の中の桃香さんのイメージってあんまりリードを取るよりもバッキングとか全体を盛り上げる為のギターを弾く感じなので、いぶし銀なジャズマスはまさにハマっている感じがします。
あんまり攻撃的ではなく、ガンガン歪ませる系のギターではないのがいかにも桃香さんです。

ルックスはもう、これがジャズマス!なので好みの問題ですが、特筆すべきは色ですかね。
Costa Azul Metallic」という青系の色。なんかめっちゃ爽やかです。
なんとなく旧ダイダスのメンバーが高校でバンドを組んでいた時の空の色のような、甘酸っぱい青春の色っぽくありませんか(笑)
桃香にとって忘れられない、あの頃の輝きを表しているような気がしてなりません。

MyGO!!!!! 楽奈のギター

「ESP(イーエスピー)」というメーカーの「POTBELLY FM Rāna」というモデルになりますね。
そもそもMyGO!!!!!に限らずBanG Dream!のメンバーの竿は基本的に全部「ESP」のものになります。
これはメディアミックスでもあり、ESPお得意のエンドースメントでもあり、楽器を提供する事で同じモデルを売るというビジネスモデルでもあるわけです。

余談ですが、私がバンドを始めた高校生の頃はヴィジュアル系全盛期で、V系といえばESPというくらいESPは楽器提供とオリジナルモデル作成をしていました。
V系に憧れてバンドを始めた人は、いつか自分もESPのオリジナルモデルを買うんだ!と思っていた人も多い事でしょう。

ちなみにESPでオーダーメイドギターを作ると20万~200万くらいまで、ほんと幅広い値段で作れます。
ちなみに楽奈モデルは1,727,000円です。こんなもん中学生が弾いてたら卒倒するわ! ばあちゃん甘やかすな!(完全に奪われてましたが(笑))

さて、話を戻しますが、この 「POTBELLY」というギター、そのルックスからロックギターの定番「ギブソン」の「レスポール」っぽい特徴を持っています。
B‘zの松本さんがよく使っているやつです。

ピックアップもハムバッカーでいかにも太くて強い音が出そうです。
歪ませて鳴らすのにもってこい!って感じがMyGO!!!!!でリフもソロもガンガン弾き倒す楽奈のイメージに合いますね。
実際に載っているのはセイモアダンカンというメーカーのピックアップで、これも使いやすく良い歪みを出してくれるものです。高い物搭載してます(笑)

コントロールがシンプルなのも楽奈っぽくて良いですね。
マスターボリューム、トーン、ピックアップセレクターのみで直感的に使いやすそう。
本能でギターを弾いてる楽奈にぴったりです。

見た目の経年劣化の再現はエイジド加工といってわざとやっているのですが、これもいい味出してます。
アニメの設定ではばあちゃんからもらった物なので、年代物なわけですけれど。

まあ、めっちゃロック寄りのギターです!

トゲトゲ 仁菜のギター

©️東映アニメーション

「G&L」というメーカーの「ASAT Classic Butterscotch Blonde」というモデルです。
これね~、「フェンダー」ではなくてあえて「G&L」ってところが渋いというか、リアリティあるんですよね~。

このギターは「フェンダー」の「Telecaster(通称テレキャス)」というモデルがベースなんですが、本物のテレキャスは高いんスよ!
工場(産地)にも寄るんですが、フェンダーUSAのテレキャスなら50万は下らないですね。
フェンダージャパンのものでも、12、3万はするんじゃないですかね。

で、テレキャスタイプのギターはいろんなメーカーが販売していますが、「G&L」はフェンダーの創始者が立ち上げたメーカーだし、フェンダーイズムを進化させたメーカーでもあるんです。
その中でも廉価版のギターも作成していて、この仁菜の買ったモデルは8万くらいで買えます。お買い得!

廉価版とは言え、ライブやレコーディングに耐えうるスペックは持っていますし、ギター初心者の仁菜としてはめっちゃ手堅いチョイスと言わざるを得ません。
ここらへんがガルクラのバンドへの解像度の高さなんだよなぁ、としみじみ思うわけです。

話を戻してテレキャスタイプの特徴ですが、まず使いやすい。
すべてのエレキギターの大元になったようなモデルなので、シンプルで使いやすいんですよね。
その中でも「G&L」のこのモデルはフロント、リアともにシングルピックアップを載せていて、固めのカチッとした音が出ます。
歪ませて良し、クリーントーンでも良し、と結構万能タイプのギターだと思います。
そういう意味でも、まだ自分のギターの音が出来ていない仁菜にはもってこい。

コントロールもシンプルかつ直感的で、ステージでも使いやすい事間違いなしです。
初心者にもおすすめのモデルです。

私は見た目も音もあんまり好きじゃありませんが(笑)

MyGO!!!!! 愛音のギター

「ESP」「ULTRATONE Anon」というモデルです。
愛音ちゃん、絶対見た目で選んだでしょ(笑)

まず目を引くのは独特のボディシェイプですよね。
こういうのESPの得意技なんですよ。
ですが、それほど奇抜なシェイプでもないので、楽奈のギターを両サイドに立っても違和感はあまりないですね。よく考えられています。

面白いのが楽奈のギターのネックの長さ(スケール)が628mmの22フレットなのに対して、愛音のギターは648mmの24フレット仕様だという事。
ネックの長さが愛音の方が長い事により、より粒の立つパキッとした音が出て立ち上がりが早いので、バッング中心のサイドギターとしては理にかなっているんですよね。

ピックアップはフロント、リアともにハムバッカーで、楽奈と同じセイモアダンカンの物を使用。(型番が違うのでちょっと違う音が出るのですが)
大きな違いはピックアップカバーの有無で、楽奈はレスポールのようなカバー有りのタイプ、愛音の方は見た目通りカバー無しなので、こちらの方がやっぱりパキッとした音が出ます。

ピックアップレイアウトこそ楽奈と一緒ですが、使っているピックアップの型番的に、こっちの方がオールマイティに活躍できそうな感じなので、やはりバッキングにこだわったセッティングになっているみたいですね。

しかし、ボディシェイプと色がいいですよね!
「シースルーサーフグリーン」という色なんですが、これ、よく見ると木目が見える塗装になっていて、薄いグリーンという珍しいカラーも相まって目を引きます。
なんか愛音ちゃんっぽい!って感じの色で、すごく可愛いと思います。
今回紹介した4台の中では一番欲しいかも(笑)
ちなみにお値段は687,500円です。楽奈モデルよりは買いやすい!?

まとめ

さて、今回はMyGO!!!!!とトゲトゲのギターを比較してみましたけれど、本当によく考えて設定されているな~といった印象です。
各キャラクターの個性と、出している音についてもしっかりと考えられて設定されている事に気付けて、非常に楽しかったです。

そしてMyGO!!!!!とトゲトゲで結構対象的なギター構成だな、というのもびっくりしました。
例えば、桃香も仁菜もピックアップがシングルなのに対して、楽奈も愛音もハムバッカーだったり、桃香と仁菜はヘッドのペグの付き方が片側6連なのに対し、楽奈と愛音は片側3つの両サイドタイプだったり。
狙ったわけではないとしても、バンドとしても結構両極端なのかもしれませんね。

次回はベースとドラムについて書いていきたいと思います!
キーボードは……まあ、気が向いたら(笑)

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