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プロダクション体育館『プライムが『時よ』を踊ってみた』感想走り書き

11ヶ月ぶりのプライムの新作だァ~~~~~~~~~~~~~~~~!!!


我らがプロダクション体育館、その看板アイドルグループが引っ提げてきたのは、やっぱり天井知らずの期待値をぶち抜く素晴らしい作品でした。

※例によって無関係のいちファンによる感想垂れ流しです。
登場する情報や見解はあくまでも個人による 一説・感想であり、真偽について保証できかねます。

ロケーション

個人的にはまずはなんといっても圧倒的なロケ撮影の豊富さに!感動!
どうやら数ヶ月前にプライムの三人が浜名湖に行っていたことは分かっていたので、静岡ロケがあるのは予想通りだったのですが…ここまで様々な屋外ロケやスタジオではない場所での撮影がもりだくさんなのは想定外でした。
スケールのデカさもプライムの動画の特徴かもしれませんね。

駅や鉄道がテーマらしいのは公開前のスチルから分かっていましたが、ど頭からの車両貸し切りロケとは仰天しました。

路線は天竜浜名湖鉄道、天竜浜名湖線。通称『天浜線』。
有名なローカル鉄道らしいです。ノスタルジー抜群ですね。

天浜線の愛称で親しまれている天竜浜名湖鉄道は、掛川駅(静岡県掛川市)から新所原駅(静岡県湖西市)まで、浜名湖の北岸を通る全長67.7km/全39駅の路線です。浜松市内には、天竜二俣駅と尾奈駅間に計19駅があります。随所に1935年開業当時の面影が残るレトロな路線は、今なお多くの人に愛されており、沿線上の36の建造物・施設は、国の登録有形文化財に登録されています。その風情のある佇まいにより、数多くの映画やテレビなどの撮影に使われています。

出典:https://www.inhamamatsu.com/japanese/recommend/tenryu-hamanako-railroad.php

まず連想したのがきぐるみ電車オフイベント『毛玉急行』。
列車を貸し切ることができるという事実を知ったのがこのイベントの存在でした。
このイベントが動画に関係あるかはわかりませんが、ひょっとしてインスパイアされたとかかな…?と思ったり。

日常的に人があふれる公共交通機関に「ケモノきぐるみ」たちが乗車しているビジュアルのインパクトはたまりません。否が応でも“存在”を認識させられます。

ちなみに天浜線の貸し切りってどのくらいかかるのかな…と思って調べちゃいましたが、個人でも十分借りれる金額でちょっと意外でした。需要がけっこうあるんですね。
(非営利のサークル活動としては破格の費用がかかってることに変わりはないですが…)


続いて登場するのは同路線の本社所在地、天竜二俣駅

https://sizkk-net.or.jp/magazine/284/townwatch/

動画にあまり関係は無いんですが、こちらの駅は映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の劇中に登場する村『第三村』の風景の一部として使われたことで有名らしいです。
映画ファンとしては突然の聖地の登場にブチアガってしまいました。これでこの駅は私にとっての二重の聖地になってしまったってワケ。

サビで使われている車両基地、堂々たる転車台は特にクールで超カッコいいですね…

なんにもわかりませんが観光地で撮影を敢行するのって撮影地の選定・許可を取ったり安全確保やスケジュール調整がすごく大変そうな雰囲気がしますね。
これだけの撮影地を回るとなるとロケハンだけでも数日がかりのレベルじゃないでしょうか。どうしてこれが非営利なんですか(n回目)

続いてのボウリング場も静岡県のものですね。
昭和レトロな雰囲気がかわいい…

懐かしさ要素が共通してること以外はなぜボウリング場なのかはまだピンと来てないですが、こないだの生放送でもメンバーでボウリングに行った話が上がってたので、やっぱり好きなんでしょうか。ボウリング。

そして来ました浜名湖遊覧船

雄大な湖上の風景にドローン撮影が映える!
ラストカットの高高度からの撮影はめちゃくちゃエモいですね。
例のテストが活きた撮影だな…と思っちゃいました。

あれこれ撮影スタッフはどこにいるんだ?と思いましたがよくみると遊覧船は2階建てなので船室にいるんでしょうね。

ろっ太くんのお耳が爽やかな風に吹かれてぱたぱた揺れているのがたまりませんな。
通りすがる別の遊覧船に手を振るアイドルたちかわいい!

ここも当然ながら貸し切り運行をしていますね。こちらは調べたところ金額については応相談とのことだったので詳細不明ですが、やはりお金が動いている…

ズットキット・プライマリが羽田ロケで飛行機が印象的だったので、その流れで今回の動画も沢山乗り物に乗って撮影されたんでしょうか。
列車・船舶・飛行機で乗り物陸・海・空を制覇しちゃいましたね。プライムだけど。あと海じゃなくて湖だけど。

なぜ静岡ロケになったのかは私は考察に至ってません。
時間経過を歌った作品だからノスタルジックな天浜線でロケしたかった、のはなんか強くありそうですが…生放送で語られるといいな。

ほかにもキャンプ場でアクティビティを楽しんだり、こどもたちと触れ合ったり、ラーメン屋でくつろいだり…なんだろう、静岡観光案内PVにも見えてきました
総じて日常に存在するケモノきぐるみ達を強調するようなカットが多くて非常にエモです。
彼らと同じ世界に生きている。同じ空の下で繋がっている…ありがとう…存在してくれてありがとう…


ダンス

『ねぇよな』に続き、振り付けはお馴染み高橋詩織先生!
今回は元動画の振り付けをそのまま使ったりアレンジしたり、ですが
プライムらしい元気で爽やかな、’’理解度’’の高い振り付けに感無量です。

各メンバーソロパート、ノクスとリオンの2人パート、ろっ太歌唱パート(?)、三人が列車を組んで走ったり放射状に別々の方向を向いてダンスしたりと動画の構成やカメラワークと密接に関わってきそうな振り付けで、ここは体育館と詩織先生の間でかなり込み入った打ち合わせが行われていたことを想像させます。
上がってきた振り付けを踊ってみた、ではなく動画全体を見越して作り上げられたダンス動画ではないでしょうか。

リオンのために開脚大ジャンプがあるのめっちゃかわいいです。
所々恋ダンスの振り付けが入ってるのもいいですね。

アウトロの腕パタパタは「時よ」オリジナル動画にある動きですが、ここお気に入りです。
イメージとしては駅員さんの合図の動き+踏切の上下動+列車の車輪の回転、かな?


衣装

車掌さんコスのろっ太くんかわいい!!!
プライムだと衣装といえば確かにろっ太くんのイメージがありますが、ほかの2人が腕章のみの着用に対してろっ太くんソロでの制服着用というレアケースです。
今回の制服は非常に作り込まれていてろっ太くんに絶対に車掌さんをしてほしいという強い’’意思’’を感じる出来栄えですね。発案もやっぱり乗り物好きのうきわマネージャーなんでしょうか。
金ボタンや懐中時計の金色のチェーンなどディテールが美しいです。
デザインはうきわ先生が手掛けたそうなので、やはり帽子のおにぎりと稲穂のマークはろっ太くんマークってことになるんでしょうか。米をよく食べるうさぎだ…かわいいね…

よく考えると帽子を被ったままダンスする動画は珍しいですね。メタな話ですが帽子をどうやって頭に固定しているのかがちょっと気になります。

動画冒頭、ろっ太くんは車掌さんだけど座席に座ってプライムの三人で旅行を楽しんでるふうのショットがちょっとシュールで好きです。

クレジットには『制服制作:三村将生』とありますが、こちらの方はグーグルでもツイッターでも検索にかからず、どなたなのか分かりませんでした。
このパターンもちょっとレアですね。

編集

編集で特徴的なのは映像が次々と横方向にスライドしていくトランジションですね。これはたぶん鉄道の連結車両の運行をイメージした演出かな…と思います。

それと3分00秒あたりの、通過する列車のワイプもオシャレですね。
最初からこの編集をするつもりで、車両の通過タイミングを狙ってリオンとは反対側のホームでカメラを回していたことになります。わずか0.5秒のトランジションためにこの手間の掛け方。クリエイターとして敬服します。

今回もロゴが良いですね。
「PRIME」ロゴがザラついているのは時間経過の表現かな?と思ったりしました。


『時よ』そして『PRIME』のテーマ

恥ずかしながら星野源さんの『時よ』の曲をちゃんと聴くのが初めてでした。
歌詞をじっくり読むにつれてPRIMEというアイドルが表現するテーマがちょっと自分なりに捉えられた気がします。

アイドル芸能事務所風サークル『プロダクション体育館』は、ケモノきぐるみという、世間一般的に言えば認知度の低いジャンルの活動の文化を継承しながら圧倒的なクオリティと活動の幅広さで発表し、あらゆる世代が楽しめるエンターテイメントに昇華したサークルです。
似たような活動をしていたサークルはあるのだと思いますが、やはり規模感も併せて考えるとパイオニア的存在だと言ってもそれほど過言ではないと思います。
そしてアイドルグループ『PRIME』といえば、同サークル’’原初’’にして’’最高’’の名を冠した看板アイドル。
おそらくプロダクション体育館全体のテーマを背負っている、文字通り看板としての一面があります。

一方今回の楽曲、星野源『時よ』。
この曲容赦なく過ぎる時間の経過と、それに伴う出会いと別れ、そして繋がりや継承について、普遍的で誰もが直面する出来事を歌った曲だと思います。

「はじまり」である彼らが「おわり」までを見据えた曲で『次の君に繋がれ』と歌った曲を踊っています。

この関係性・出会いと別れについては彼らの前作でありオリジナル1stシングル『ズットキット・プライマリ』にも共通したテーマです。
関係性がずっと続いていくことの保証はないからこそ、今この瞬間をゴキゲンにすること。その大切さをテーマにした曲であり、体育館全体のテーマにも繋がってくることだと「体育館本2022」に記載されています。

なにか今作との一貫性を感じる要素で、選曲や活動方針に関して影響を与えている可能性は高いと思います。

PRIMEを含めたプロダクション体育館のメンバー達は、私にとって自信とか勇気とか楽しさを分けてもらえるアイドルであり、それこそ創作意欲の源でもあり、ポジティブな方向に人生が変わる実感を与えてくれる存在です。

彼らが「継承」についての曲を踊る。深読みのしすぎと言われたらそれまでですが、この動画はケモノ・きぐるみ文化やそれにまつわるポジティブな感情が広く受け継がれていってほしいと願った作品だと受け取りました。
まさにプロダクション体育館を体現したユニットの作品だと思います。

PRIMEの活動方針としてよく語られてきた「一直線」という言葉があります。
これまで私はいまひとつその意図を捉えられずにいましたが、ようやく自分なりの解釈を持つことができたと思います。
だれもが楽しめる王道ど真ん中という意味での「普遍」、そして線分のはじまりとおわりの間を駆け抜けることで起きる出会い、避けられぬ別れ、そういう意味合いを込めた「一直線」という言葉だったと理解しました。

全力で今という一直線を走る彼らが『いつか降りる』ときが来たときは笑顔で『バイバイ』できるような未来が来るように、この活動が、文化が、感情が、『次の誰か』に繋がっていくように。そう願って止みません。

自分もファン活動を通じてこの文化の隆盛に一ミリでも力を添えることができたらいいな、と思っちゃったりして。きも


私はド派手なエフェクトやカメラワークを好む方なので、「ニア」「ねぇよな」と違い比較的シンプルで王道な編集撮影がなされたこの動画を最初に見たときはほ~~んいいね!って感じでしかなかったのですが…
「時よ」歌詞とPRIMEという存在を深掘りするにつれてじわじわと激重感情が生まれてきて結局感想文が最長記録を更新してしまいました。なんと5000文字超らしいです。

過去一自己解釈が絡んだキモい内容になった自覚はありますが私は満足です。
プロ体最高。PRIME最高。ずっとついていきます!

ところで一心不乱にこれを執筆していて5時間くらいかかっちゃったので今日やるはずだったことが後回しになって何にもできていません。楽しかったですがいまは脂汗が止まりません。
走り出せ!汗を流せ!明日の朝に繋がれ~~~!(切実)

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