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運命の出会い

先週末は、エリちゃんが大阪に遊びに来ていた。

友達の少ない私にとって、エリちゃんは大切かつ貴重な存在である。
よって、最大限のもてなしをと意気込んで週末を待っていた。

しかし、週の半ばで突然、ガオーちゃんがピン芸人からコンビを組むことになったと発表があり、さらにUP TO YOUなる漫才の舞台(兼オーディション)に参加すると判明した。
私がエリちゃんに「土曜日の昼、ガオーちゃんの舞台を見に行く!」と言ったので、エリちゃんの到着は土曜日の夜になった。
客人に気を遣わせてしまった。

UP TO YOUという舞台を見たのは初めてだった。
ガオーちゃんはそこそこウケていた。
ガオーちゃんを舞台で見るのは初めてだったので感動したが、冷静になって考えると、コンビでやるようなネタじゃない気がして、この先大丈夫かなぁと少し不安になった。
案の定、ガオーちゃんはオーディションに落ちていた。


さて翌日、我が家で一泊したエリちゃんと共に四天王寺に行ったところ、ちょうど「わっか市」なるものが開かれていた。

わっか市は毎月第一日曜日に開催されていて、体に優しい食品やハンドメイドの品を取り扱うお店が軒を並べている。

そこで私は運命の出会いを果たした。

中央伽藍に近いテントの下、子ども用ビニールプールに詰め込まれた猫のぬいぐるみたち。
その中でひときわ存在感のある、ふてこい顔をしたヤツがいた。

私はぬいぐるみがそんなに好きじゃない。
キャラクター物も好きじゃない。
部屋の調和を乱すような気がするし、特に表情があるぬいぐるみや人形は、たとえそれが笑顔であっても、感情が固定されているような気がして不自然に感じてしまう。

ところが、ヤツは違った。
何故か家に迎え入れたくなった。



つまんなさそーな顔。
何も考えてなさそうな顔。
ただそこに居るだけの顔。

「ねえ君、うち来る?」と思った。


でも「はい行きます」って言ってくれるタイプじゃないから、500円払って釣り上げてきた。

撮影:エリちゃん


そしてヤツは今、我が物顔でわたしの家のソファーに座っている。

「・・・・・。」

すっっごいつまんなさそう。
だけど、それがいい。

名前は「ごんた」にしたが、今になって「カトリーヌ」でもいいかなという気もしてきた。

ここは公平な判断をと、妹に「ごんたとカトリーヌどっちがいいと思う?」と聞いたら「"公孫龍"にしよう」という答えが返って来た。
あいつに聞いた私がバカだった。

改名についてはエリちゃんに相談しようと思う。


あまりに私がこのぬいぐるみを気に入っているものだから、エリちゃんは「この子をLINEのアイコンにしなよ」と提案してくれた。

言われた通りアイコンにしたところ、みんなからの評判が良い。とても嬉しい。


エリちゃんとの大阪ぶらり旅の記録は、また後日。

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