ジャンケットバンク11巻の感想 - 各ギャンブラーの目

ジャンケットバンク11巻、予想をはるかに超えて面白かったのですが特に印象深かったのは各ギャンブラーの目、つまりギャンブラーとしての強さが視覚化されたことでした。
獅子神さんありがとう。
天堂さん、黎明君、真経津の3人の目について自分が思ったこと、感じたことを色々書きたいなーと思ったので書いていきます。

※注意※
・ジャンケットバンク11巻の内容に触れるのでまだ読んでない方はご注意を
・考察というより個人の感想なので、そういう捉え方もあるんだくらいの軽い気持ちで読んでいただければ

天堂弓彦の目

印象

後述する真経津の目を除外すれば、一番面白くて異質だなという印象。
獅子神さんや山吹、時雨といったギャンブラーの目は黒くてブヨブヨした目(以降、黒い目)。
それに対して天堂の目は頭上の輪や羽を形成していて、神や天使といった存在を思わせる異質な目。
真経津と戦ったときも「人を見て手を読むなんてことはしない」、「カードの動きそのものを君はただ目で追っている」と言われているし、そもそも見ようとしているものが他のギャンブラーと根本的に違うのかなという印象。
天堂の異質さがしっかり伝わってきてかなり好き。

閉じている4つの目

気になったのは大きめの黒い目が4つあるけど、全て閉じていること。
閉じているというか、糸のようなものでまぶたが縫合されて開けられない状態になっている。
この閉じている目について思い当たることは2つ。

1つ目は天堂が右目につけている眼帯。
これ真経津と戦っているときはつけていなかったから、「ブルー・テンパランス」の減圧で右目が負傷したのかな。その影響で元々空いていた目が閉じてしまったというのは考えられそう。

2つ目は自分で意図的に閉じている可能性。
黒い目は他のギャンブラーも持つ人を見る目だから、天堂としては人なんかを見るつもりはない。神の目はもっと確かな物を見る。だから自分で閉じている、というのはありそう。
とはいえ小さな黒い目は4つ空いているから、人を全く見ないということは無さそう。必要最小限に自分で抑えているのかも。

自分で意図して閉じていたら異質さが際立って格好良いけど、眼帯の影響の方が可能性高そうな気がする。

叶黎明の目

印象

黎明君の目は良い意味で期待通り。
自身の身長程もある1つの巨大な目と、空間を埋め尽くすほどの大量の目。
この巨大な目こそ、黎明君の人並外れた観察力と観察(観測)への自信を表しているんだろうなという印象。
そして左目のカラコン(?)のデザインがうっすらと巨大な目にも映っているのがとても良い。

大量の目から受ける小さな違和感

少し違和感を感じたのは巨大な目ではなく、大量の小さな目の方。
1.村雨さんよりも数が少ない印象
2.いくつか黒目の描かれ方が他と違う目が存在する

まず1について、村雨さんの方は空間に隙間なく目が詰まっていた印象。
それに対して黎明君の目は数が少ない印象。
村雨さんを下げるわけではなく、観察に絶対の自信を持つ黎明君の目がこのように描かれているのは少しだけ違和感がある。
とはいえ村雨さんは「ライフ・イズ・オークショニア」でルール以外にも目を向けて完全勝利したし、一方の黎明君は「アンハッピー・ホーリーグレイル」で真経津にのせられた結果失格になってしまったから、そういった差と考えればこの差は不思議ではないのかも。

そして2つ目の違和感。
描かれ方の違う黒い目が何個か存在するんですよね。
普通の黒い目は黒目(虹彩?)の部分の層が 黒色⇒灰色⇒黒色 だけど
一部の目は虹彩が黒一色で描かれている。
自分が見落としていなければ、この描かれ方は他のギャンブラーではされていないはず。
強いて言えば村雨さんにもあるように見えなくもない。
黎明君だからこそ何か意図があって描き分けられているのかなーとか考えるとそれだけで楽しい。
切実に、黎明君のギャンブルをもう一度見たいです。

真経津晨の目

印象

純粋に真経津らしいなというのが第1印象。
でもよく考えたら色々と疑問なんですよ。3人のギャンブラーの目で一番よくわからないと思ったのが真経津の目でした。

なぜ鏡?

今までのギャンブルから真経津と言えば鏡、というのはわかるんですけど、疑問なのは「なぜこのとき獅子神さんに鏡が見えたのか?」というところ。
獅子神さんは覚醒して何ができるようになったかというと、目の前の相手の強さ(視点)を目の数や種類という形で見ることができるようになった、と思うんですよね。
↑これ自体に自分の勝手な解釈が入っていますが。

であれば、天堂みたいに異質な目が見えることがあったとしても、鏡が見えるのは違和感を感じるんですね。

これ本当に鏡?

そして次の疑問が、これは本当に鏡なのか?というところ。
鏡を見ているのは獅子神さんなので、獅子神さんが映っているのはわかるんですよ。でも一緒に移っている大量の目は、獅子神さんの目じゃないよね?
「ライフ・イズ・オークショニア」の時点でこんなにたくさんの目は無かったし、何よりも全ての目が獅子神さん自身を見ているのはあまりに不自然。
だから、この目は真経津の目と考えるのが自然なんだけど、じゃあなぜ真経津の目が鏡に映っているの?というのが疑問。

予想:鏡ではない別の何か

というわけでざっくりの予想、これは鏡ではなくて別の何かだと思う。
もっと言うなら真経津の目というか強さが、獅子神さんには鏡のようなものに見えたのかな。
真経津は今までのギャンブルで「擬態」することで勝利してきたから、相手を欺くことは真経津が得意とするところ。
覚醒した獅子神さんにも真経津の強さの本質は見ることができず、鏡のようなもので隠されているのかな、というのが自分の考え。
これ以上のことは思いつかないです、、

最後に

ジャンケットバンク11巻、各ギャンブラーの目を見て思ったことを書き記しておきたくて、長々と書いてしまいました。
もし、ここまで読んでくれた方がいたら本当にありがとうございます。
ジャンケットバンクへの熱が高まったらまた書こうと思います。


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