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格ゲー初心者で何していいか分からん人向けのレクチャー② 固めろ、そしてガードしろ

この記事は主に最近格ゲーを始めたばっかりの身内複数人に向けたつもりで書いてます。が、たぶん一般的な格ゲーの入門記事にもなってるのでnoteに出してます。

よう、セールだったメルブラを勢いで買ったお前は、ゲーム内チュートリアル以上の技術や知識がよく分からなかったが、前回の記事を読んで格ゲーの入り口が少しだけ分かるようになった。

前回の最後で、格ゲーには「立ち回り」と「攻め」「守り」のターンがあることを説明した。覚えているか?
今回はこの3つのうち、攻めと守りについて説明する。

「え、立ち回りが先じゃないの?」とお前は思ったかもしれない。確かに立ち回りができるようにならないとお前は動いている敵になかなかコンボを決められない。
だが、先に格ゲーの殴り合いの哲学を理解しておかないと、それに至るまでの立ち回りの説明も難しいことが分かった。なので攻めと守りが先だ。

それに、守り方が分からず成す術もなくぼこぼこにされるのは正直全然面白くないだろ?適切なガードができるようになれば少なくとも訳も分からずサンドバックにされることはなくなるはずだ。

攻防の用語 固め・崩し・暴れ・暴れ潰し・抜け

ここからは、攻めと守りのターン制バトルがいかにして行われるかを書く。お前はこれを理解して攻めのターンをなるべく長く行い、守りのターンでは上手く打開できるようになれ。
この辺はゲームタイトルによって少しずつ感覚が違うので、おおむねどのタイトルでも共通しそうな概念を書く。
具体的には、「固め」「崩し」「暴れ」「暴れ潰し」「抜け」という5つの用語について教える。

1.ずっとガードさせること「固め」

例えばタカシ君がユキちゃんをオラオラ攻めてユキちゃんがガードしているとき、タカシ君がユキちゃんに対して行なっている行為を「固め」と呼ぶ。

間断なく攻め続け、相手に何もさせる隙を与えずガードを強要させる(=固める)ことだ。

基本的に格ゲーは固めてる側が強く、有利な状況と言える。理由は前回の記事で説明した通り、被固め側にはガード硬直とかがあって行動が後手になるからだ。
五分の立ち回り状況からいかに相手にガードをさせ、そのまま固めに移行できるかが、立ち回りの重要なポイントでもある。

具体的にどうやって固めるかは、タイトルやキャラによって千差万別すぎるので今回は詳しく話さないが、基本的にはコンボに近く、固めにもレシピめいたものやテンプレめいたセットプレイがある。ある程度コンボができるようになったら、固め方も調べて練習してみるといいだろう。
キャラの個性として「固めがめっちゃ強い」とかもあり、そういうキャラだとむしろコンボを何個も覚えるより先に固めを覚えるべきかもしれない。設置キャラとかはそういう傾向がある。

2.択を迫りガードを突破する「崩し」

永久に固めているだけではコンボは入らない。ダメージが取れない。固めが途切れると相手に逃げられてしまう。
そこで、タカシ君は何らかの方法でユキちゃんのガードを失敗させてダメージを取りにいく必要がある。それを「崩し」と呼ぶ。

ゲーム内のチュートリアルとかで、「下段技」「中段技」「立ちガード」「しゃがみガード」は散々教えられただろう。あれは「崩し」の典型的な選択肢の一つだ。中下段を間違えると崩されてしまう。

他にはガードを無視する「投げ」や、名前は聞いたことあるかもしれない「めくり」と呼ばれるテクニック(相手をジャンプ等で飛び越えつつ後ろから攻撃を当てると、相手のガードの入力方向が左右逆になる)も崩しの選択肢だ。
タイトルによってはガー不(ガード不能攻撃)、ガークラ(ガードクラッシュ、ガード破壊)とかもあるかもしれない。挙げだすとキリが無い。

ここでは中下段による崩しの一例を説明する。
例えばタカシ君が地上の下段技での固め中、おもむろにジャンプした。そこから繰り出されるのは中段の空中攻撃だ。ユキちゃんは素早く反応して立ちガードしなければならない。これは中段による崩しだ。
そして空中攻撃を当てた直後、タカシ君はもう地上に着地しているので、すかさず下段技のしゃがみキックを振ることができる。
しゃがみキックは一瞬で出るので、技が出るのを見てからしゃがみガードは不可能。そう来るものと思って予めしゃがみガードしていなければならない。だからユキちゃんは、空中攻撃を立ちガードしたら即座にしゃがみガードを入れ込む必要がある。中→下段の崩しだ。

これは一種のテンプレのようなもので、初心者同士なら恐らくこれだけでも簡単に崩せる(そもそも最初の立ちガードも慣れないうちは難しい)

じゃあこのテンプレをお互い理解しているとすればどうか?

ユキちゃんは空中攻撃をガードしたらすぐしゃがみガードを入れ込むようにしている。
そこでタカシ君は、空中攻撃をガードさせた後、2段ジャンプや空中ダッシュを行い、着地せずにまた空中攻撃を振った。ユキちゃんはしゃがみガードを手癖で入れ込んでしまっているので、二撃目の空中攻撃を食らってしまった…タカシ君のコンボが始まる…!

これはいわゆる「2段中段」と呼ばれる崩しだ。中段が2連続で来てつよい。
最初の中段の後、着地して下段 or 着地せずさらに中段、を目で見て反応するのはかなりきつい。場合によっては「見えない中下段」「じゃんけん」とか揶揄されるときもあるだろう。
これは気合で見切るか、相手の行動を「読む」か、またはそれ以外の方法でなんとかする必要が出てくる。

3.固めの隙を突き反撃する「暴れ」

実は固め中に普通のジャンプをして空中攻撃するのはかなり隙がデカく、実戦ではそんなに決まらないと思う。ジャンプの時点で固めが途切れているのだ。
なので被固め側はそもそもガードをやめて、そのタイミングで反撃すればいい。それを「暴れ」と呼ぶ。

※「割り込み」とかいう場合もあるかもしれないがここでは「暴れ」としておく。

暴れは、固めが途切れた隙を突いて出の速い技を出したり、無敵技(いわゆる昇竜)を出したりして反撃することだ。
ここで出の遅い技を出してはいけない。それはさすがに速さで負ける。暴れを擦る(雑に連打すること)ならただの小パンとかが向いてる。

相手の固めが不十分で隙だらけだと、実は律義にガードしなくても余裕で暴れられたりするので、下手くそな固めは暴れて分からせてやればいい。そんな固めじゃダメですよと。ちゃんと隙間なく固めなさいよと。

特に初心者同士の戦いだと、きっちりとした固めは向こうもまだできないので、適当に暴れたらなんか通ったというシーンも多いと思う。暴れが通るうちは暴れてもいいかもしれないが…アバレハクセニナルカラキヲツケロ!!

4.わざと暴れさせて狩る「暴れ潰し」

ここで上手いやつはわざと暴れを誘うことがある。わざと固め中に隙を作り、ガード中に小パンとか擦りがちなやつの暴れを誘って、それに勝てる技を先に出しておくことで逆に分からせるのだ。ちゃんと真面目にガードしろよと。雑に暴れてんじゃねーよと。
これが「暴れ潰し」だ。

分かりやすいのは「ディレイ固め」だ。
例えばタカシ君が小パン連打でユキちゃんを固めているときに、一瞬だけ小パンの入力を遅らせる。これを「ディレイをかける」と言う。
すると一瞬だけ固めが途切れ、ユキちゃんのガード硬直が解けることで自由に行動できる猶予が一瞬生まれる。
そのときにユキちゃんが何らかの攻撃ボタンを擦っていると暴れが成立する、が、タカシ君は入力を一瞬遅らせただけで次の入力は既にしているので、タカシ君の次の小パンはもう出る直前か出た瞬間ぐらいなのだ。

結果、「COUNTER!!」と威勢よく画面に表示されてユキちゃんはディレイ小パンをカウンター食らいすることになる…タカシ君の小パン始動のコンボ開始…!

暴れ潰しは、広い意味では崩しの一種と言える。中下段などの崩しの択に乏しいキャラクターでは、暴れ潰しが重要になると思う(ゲームにもよると思うが…)

これは本当は内緒にすべきテクニックなのだが、前述の通り初心者は固めの駆け引きをまだ理解しておらず、ガード中に意味もなく暴れがちなので、固め中のディレイ小パンだけで完封できるときすらある。悪い格ゲーマーはすぐそうやって初心者狩りしたりする。しっかりガードしよう。

5.仕切り直しの「抜け」

最後に、特別な話ではないが「抜け」という概念も説明しておく。
単純に、被固め側がバックステップやジャンプなどを使って固めから脱出することだ。
暴れが通った場合はそのまま攻守交替してコンボに繋がることもあるが、抜けはただ本当に固めから抜けるだけの場合が多い。抜けた後はどちらのターンとも言えない膠着状態になるだろう(逆に、抜けたはずなのにまた固められるようでは抜けきれてないとも言える)

あと、タイトルによってまちまちだが、特殊なゲージなどを使って強制的に抜けられるシステムがある。ギルティで言うバーストとか、メルブラで言う強制開放とかだ。固めが辛くてどうすればいいか分からないときには役立つのでどんどん使え。

6.攻めと守りのターンを意識すればやることが分かりやすくなる

攻防に関する用語を5つ紹介した。これらを理解しておくと、自分が今どちらのターンで、何をすべきかが分かりやすくなるだろう。

まず、固められているときは大人しくガードしろ。相手がよほど上手いプレイヤーかよほどぶっ壊れキャラでもない限り、固めは永久には続かない。大人しく終わりを待て。

中下段などで崩しに来たら、ここが人間性能の見せ所だ。よく見てガードせよ。または、明らかに遅い攻撃であれば暴れろ。

投げで崩しにきた場合は…実は上手いことガードも投げ抜けもするみたいなテクニックがある(タイトルによってまちまち)のだが、その辺はもうちょっと戦いがハイレベルになってからでいいと思う。

もし固めが永久に続くように感じるなら、実際には必ずどこかに固めが途切れている箇所があり、相手がそれを誤魔化して固め継続しているに過ぎない。よく見て暴れを通せ。またはジャンプやバクステで抜けろ。
どうしても無理なら昇竜拳を擦ったりバーストしたりしろ。遠慮はするな。

なお、崩し方や抜け方にも本当に多種多様な選択肢があるのだが、タイトルによってできることもだいぶ違うので、この記事ではあんまり具体的なところまでは触れない。そこは有識者の友達に聞いたり、ネットで調べたりしてください。

7.次の記事を読め

お前はこの記事を読んで、

  • 攻める側はオラオラ固めてどっかで崩しに行く

  • 守る側は基本ガードしつつここぞというところで暴れたり抜けたりする

  • でも下手に暴れると暴れ潰しされる

ということがだいたいわかったはずだ。
次はいよいよ立ち回りについて説明する。どうやってコンボの始動技を当てるのか、どうやって固めに行けばいいのか、その辺が分かってくればもはやお前のプレイするゲームは完全なる格ゲーになる。


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