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G1 スプリンターズステークス2020

中山芝1200で開催される秋のスプリント王決定戦。

コース形態
外回りの向正面の下り坂の頂上部分からのスタートとなり800mくらい続く下りを一気に下る。3コーナーのカーブは緩くスピードが落ちにくい上、ゴール前は中山名物の急坂がある。
スピードが落ちにくいため外のポジションはやはり膨れるため内につけたほうが有利。

レース傾向
過去5年のレースタイムは1.07.1〜1.08.3。
ちなみにこのコースで行われる良馬場開催スプリント重賞の過去5年平均タイムが1.07.8だからあとは逃げ馬が刻むペース次第か。

血統傾向
2019年
1着 タワーオブロンドン(Raven's Pass)
Dalakhani×サドラーズウェルズ

2着 モズスーパーフレア(Speightstown)
Belong to Me×Valid Appeal

3着 ダノンスマッシュ(ロードカナロア)
Hard Spun×クリスエス

2018年
1着 ファインニードル(アドマイヤムーン)
Mark of Esteem×Royal Academy

2着 ラブカンプー(ショウナンカンプ)
マイネルラヴ×タヤスレミグラン

3着 ラインスピリット(スウェプトO)
トニービン×マルゼンスキー

2017年
1着 レッドファルクス(スウェプトO)
サンデーサイレンス×Affirmed

2着 レッツゴードンキ(キングカメハメハ)
マーベラスサンデー×ジェイドロバリー

3着 ワンスインナムーン(アドマイヤムーン)
ヘクタープロテクター×ダンシングブレーヴ

2016年
1着 レッドファルクス

2着 ミッキーアイル(ディープインパクト)
Rock of Gibraltar×ヌレイエフ

3着 ソルヴェイグ(ダイワメジャー)
ジャングルポケット×カーリアン

2015年
1着 ストレイトガール(フジキセキ)
タイキシャトル×デインヒル

2着 サクラゴスペル(サクラプレジデント)
Cure the Blues×シアトルスルー

3着 ウキヨノカゼ(オンファイア)
フサイチコンコルド×オジジアン

やはりスプリント戦というだけありサンデー系の影響力はかなり低いというより年々減ってきており昨年はサンデーの影響を受けていない3頭が独占。
過去5年の馬券内好走馬で見れば
父サンデー系5頭
父ミスプロ系9頭
父ナスルーラ系1頭
だが過去3年だと
父サンデー系0頭
父ミスプロ系8頭
父ナスルーラ系1頭
非サンデーの傾向が年々強まっている。
ほかに目を向けると世界各地のスプリント路線の主流血統や米国ダートの名馬の影響を受けた馬が多い。
サンデー系と同じく欧州型ノーザンダンサー系に関しても取り扱いには注意。
米国的なパワースピードが最重要視。
ついでカーリアン・マルゼンスキー〜ニジンスキーといったところ。
あとはフレンチなキレを持つ馬が近2年立て続けにきており今開催も注目したい。

注目条件
・内目の枠が超優勢(過去5年馬券内)
→1-4枠 4-3-5
→5-8枠 1-2-0

・前走脚質
→逃げ・先行 0-3-2
→差し・追込 5-2-3

・前走4角位置
→10番手以内 4-4-5
→1/2頭より内 2-4-5
→1/2頭より外 3-1-0

ラップ考察
過去5年と今年の9.10月開催のスプリンターズS以前のレースの中山芝1200実績
平均タイム→上がり3F平均→前後傾差

2015年
1.08.4→34.6→+0.7

2016年
1.08.6→34.7→+0.6

2017年
1.08.2→34.6→+0.9

2018年
1.08.3→34.5→+0.7

2019年
1.07.9→34.4→+0.7

2020年
1.09.3→35.4→+1.5

やはり数字の面でも例年よりは明らかに時計がかかっている。これには今年はシャタリング作業が遅れたとの情報もあり、開催が進むにつれて例年のように時計もでるようになるんだろうが果たしてスプリンターズに間に合うか。

今回は去年2着で確固たる逃げ馬モズスーパーフレアがおり、去年の前半3Fが32.8。
今年もこれくらいの想定ではあるが問題はレースタイムがどれくらいになるかという部分。
まず下記が中山芝1200m1勝クラス以上でテン3Fが33.3より早くなったレース。
その中で1分7秒台決着となると上がり3Fが34秒台となるわけだがやはりここが最大の焦点で個人的には今の馬場でそれはさすがに厳しく感じる。テン3Fが32.8で上がり11.3-11.7-12.5の35.5。レースタイム1.08.3くらいで1分8秒後半も一応は視野に。ただし土曜日に明らかに時計が早くなった場合は要注意。

今日中山芝1200m条件下で行われた1勝クラス以上のレースは1つ。
10R 勝浦特別 1.08.8 33.8-35.0 -1.2
これなら先週の雨の残る馬場も回復しており、時計も出る可能性も。1分7秒台も視野に。
ただし、今日はかなり外差し傾向が目立ち4角ラチ沿いを回った馬は全滅。
馬券内にきた馬全てが外側を回してのものだった。

◎レッドアンシェル
マンハッタンカフェ×Storm Cat
マンハッタンカフェ産駒は父の印象とは異なり短い距離で活躍馬を輩出しており、マンハッタンカフェ×Storm Catはショウナンマイティと同じだがこちらはTom Rolfeのクロスの影響かスプリンターとして完成。非根幹などズレた条件に強いマンハッタンカフェ産駒だがスプリント戦もいわばズレた条件。
以前は父サンデー系らしく後傾ラップのマイル以下が得意条件で前半3Fが34秒より早い前傾条件は苦手だったが前走の北九州記念では3秒もの前傾ラップを上がり2位の末脚で差してきた。その前走のラップが32.4-35.4で自身上がり3F34.2。
小倉と同じくスタートから下る中山芝1200mならモズの作り出す高速ラップの追走も問題なし、それに加え外差し馬場なら展開・馬場ともに覚醒した感のあるこの馬に向くのでは。

◯アウィルアウェイ
ジャスタウェイ×キングカメハメハ
インディチャンプの半妹。
名繁殖トキオリアリティーを1/4異形血脈とし活性化させている好配合。
急坂は決して得意ではないが今の馬場のアシストがあればこなせるのでは。
前傾ラップでもしっかり脚を溜めれる点も好感。

▲エイティーンガール
ヨハネスブルク×アグネスタキオン
こちらもアウィルアウェイと同じく例年の馬場であれば全くいらないタイプではあるが差し決着なら過去1年以内で馬券内を1度も外しておらず馬場・展開面に非常に左右されやすいタイプ。
代打・池添これ以上怖いものはない。

△ダノンスマッシュ
ロードカナロア×ハードスパン
言わずと知れた短距離王ロードカナロアに米国型ノーザンダンサーのハードスパン。
ハードスパンはDanzig×Alydarでこの配合はジェンティルドンナの母父ベルトリーニなどスプリンターを生み出しやすい。
またロードカナロア産駒はキンカメ系と同じく母方の能力を引き出しやすく、本馬の短距離質のパワーと機動力はRoberto×Danzigというところが影響しているんだろう。
道悪的なタフさのない血統面からも多少渋るのは良いだろうが重・不良はマイナスで高松宮はノーカウントでいいだろう。
前哨戦マンとの呼び声が高いが実際は直線のキレで勝負するタイプではなくスピードの持続力で勝負するタイプのため、キレ負けての敗戦である。
事実前傾1秒以上のレースでは馬券内を外したことがない。

△モズスーパーフレア
スパイツタウン×Belong to Me
1.08.3以内では過去馬券内を外したことがなくパーフェクト。
高速逃げで今の馬場で粘り切れるか。

抑えるなら今回の想定ラップと似ているセントウルSの好走組。
ライトオンキューはまだ悩んではいるがモズのペースをある程度の好位につけて追走できるかが鍵。
グランアレグリアは自身後傾ラップで走ることが絶対条件なように感じる。

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