【ポケカ】枠効率について ~ザシアンV~
こんにちは。Ryoです。
今回は、前回の「ボールとポケモンの枚数」に続く、「ザシアンV」編になります。
タイトルだけでなんとなく内容の察しがつく方もいると思います。
2.ザシアンV
ポケモンカードは基本的に、サイドレースのゲームです。
そしてサイドレースのゲームとは、ダメージレースのゲームです。
だいぶ前にはてなブログで書いた記事になりますが、
詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。
https://cayhanekun.hatenablog.com/entry/2019/09/28/110621?_ga=2.158428414.576319366.1584746105-1458737180.1557654648
こちらの記事に書いてあることを要約すると、
「現在のポケモンカードは、サイドカード1枚につきHP100ほどの価値がある」
ということです。
つまり、サイド6枚はHP600分の価値を持っているということであり、
それを取り合うサイドレースは即ちダメージレースであると言えます。
ポケモンカードは1エネルギーあたりのダメージ量がある程度決められており、今はだいたい30~50になっています。
ではここで、ザシアンVを見てみましょう。
3エネルギーで230ダメージです。
1エネルギーあたり70~80ダメージという非常に高いダメージ効率を持っていますね。
このダメージ量は、
「次の自分の番、このポケモンはワザが使えない。」
というデメリットのおかげで、
1エネルギーあたりのダメージ量が半分になる(2ターンに1回しか攻撃できない)ことによってもたらされるダメージ量です。
しかし実際はどうでしょう。
ザシアンVは多くの場合、ポケモンいれかえによって攻撃できない制限を解除し、
またバトル場に出て大ダメージを与えます。
トレーナーズに頼っている時点で純粋なダメージ効率とは言えませんが、
理論より実際に起こっていることの方が大事な場面もあります。
トレーナーズのカードというのはそういうものであり、ポケモンカードゲームとはそういうものです。
<枠効率>の話に戻しましょう。
察しの良い方ならもうわかるかと思いますが、
要するにHP600を削りきるのにどれだけのカード枚数を使うか、です。
ザシアンVは、理論的に3回攻撃するだけでサイドを全て取りきります。
ザシアンVが1試合中に3枚あれば、ゲームが成り立つわけです。
ザシアンVは3エネルギーで攻撃できるので、ザシアンV1体につき必要なカードは4枚、
つまり3体なら合計12枚のカードが必要になってきますね。
他のポケモンも見てみましょう。
たとえばギラティナは、3エネルギーで130ダメージを出します。
サイド6枚を取りきるのに5回程攻撃する必要があるので、
4枚のカードが5体で合計20枚のカードが必要になります。
カードの再利用等を考えなければ、純粋にデッキに必要なカードが8枚増えることになります。
8枚分の枠があれば、
ツールスクラッパーやリセットスタンプ等の妨害カードや、
ボールカード等のデッキを安定させるカードをかなり自由に入れることができます。
ギラティナに限っては特性によって倒されても復活したり、
サイコリチャージによってトラッシュからエネルギーを再利用したりできるのでまだマシです。
いかに非GX・Vのポケモンをメインに据えて使うのが難しいかがわかると思います。
ですが、ポケモンカードは対戦中にカードの枚数差をつけて勝つゲームではないので、
必要なカード枚数が多い=弱いポケモン
とはなりません。
必要なカード枚数が多くとも、
再利用や大量ドローによって枚数を満たすことができ、
サイドレースで優位に立てるならそれはそれで強いポケモンと言えます。
その辺は今回の話とはまた違った話なので割愛しますね。
ザシアンVについて、もう一点。
ザシアンVは、特性ふとうのつるぎによって、手札を増やしたりエネルギーを加速できたりします。
よく考えるとこの時点でおかしいのですが、要するに
1人でやれることがあまりにも多すぎる、というわけです。
雷タイプでいえば、
ピカチュウ&ゼクロムGX(アタッカー)
カプ・コケコ☆(エネルギー加速)
デデンネGX(手札を増やす)
性質は異なりますが、
簡単に言えばこの3枚が協力してやってることをザシアンVは1枚で全部やれてしまうのです。
存在が2枚分の枠効率上昇に繋がるわけです。
やばい、ザシアンVやばい。
…ですが、これが一概にいいってわけでもありません。
会社等の組織で考えてみればわかりやすいと思いますが、
ザシアンV1人の負担があまりにも大きすぎます。
雷タイプの例で言えば、
カプ・コケコ☆やデデンネGXは最悪どちらかが引けなくてもデッキとしては機能します。
しかし、ザシアンVはザシアンVを引けなければ(引けないこともそうそうないですが)デッキそのものが機能しません。
1人で全部やれるのもいいですが、それに依存しすぎるのも良くないってわけですね。
枠効率の話からはだいぶ逸れましたが、
デッキを組む際にカードの役割について<枠効率>の観点から考えてみると、
いろんなカードに分散させすぎるのも、1枚のカードに集中させすぎるのも好ましくない
と言えるわけです。
あなたのデッキに入っているカードは、
果たしてどれだけの役割を背負ってそこにいるでしょうか。
もう少し枠を削ってあげてもいい、あるいは
もう少し枠を使ってあげてもいいカードが見つかるかもしれません。
是非1枚1枚手にとって考えてみてください。
今回はここまで。
次回、「ジラーチ」に続きます。
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