【人狼】縄の計算が (生存者数-1)/2 で求まることを導出する

ニコニコのブロマガで公開していた記事の復刻版です。
復刻するほどの需要があるか分かりませんが、DMでリクエストをいただいてしまったのでここに公開します。


まず、生存者数が奇数Nの場合を考えます。
チャット人狼が伝承してきた古来の記法にならうと、生存者数とその縄は処刑と襲撃で2人ずつ減っていくので

N > N - 2 > N - 4 > ... > 3 > 1

と書けます。
この伝統記法では「>」の数が「縄」の数ということでした。
この「>」の数を$${x(\geqq 0)}$$と置きます。
ここで気づいてほしいのは、生存者数Nが必ず2ずつ減っているということは、逆に言えば1から2ずつ足していけばNに戻るということです。
「>」は2人ずつ減っていくことを現しているので、縄の数だけ2を足していけばよい、ということになります。
つまり、$${x}$$ を縄数として

$$
N=1+2x
$$

と書けます。すなわち、

$$
x=\frac{N-1}{2}
$$

です。

次に、生存者数が偶数Mの場合を考えます。
同様に、処刑と襲撃で2人ずつ減っていくので

M > M - 2 > M - 4 > ... > 4 > 2

で、M は $${y(\geqq 0)}$$を縄数として

$$
M=2+2x
$$

と書けます。つまり、

$$
y=\frac{M-2}{2}
$$

です。

ここから偶奇数に関係なくすべての自然数で議論したい場合には$${y}$$を次のように変形します。

$$
y=\frac{M-2}{2}=\frac{(M-1)-1}{2}=\frac{M-1}{2}-\frac{1}{2}
$$

$${y}$$式の中に、$${x}$$式と同じ式が現れるように変形しました。

この

$$
\frac{M-1}{2}
$$

の部分ですが、$${M}$$は偶数なので $${M-1}$$は奇数です。
奇数を2で割っているので割り切れず、必ず端数の 0.5 を持ちます。
つまり、変形した$${y}$$の式は、端数を持った数字から0.5(=1/2)を引いているので、端数切り捨てとみなせます。

よって、すべての自然数において

$$
(縄数)=\left\lfloor \frac{(生存者数)-1}{2} \right\rfloor
$$

と書けます(端数切り捨て)。

余談ですが、$${y}$$式の形が現れるように$${x}$$式を変形すると

$$
x=\frac{N-1}{2}=\frac{(N-2)+1}{2}=\frac{N-2}{2}+\frac{1}{2}
$$

となるので、

$$
(縄数)=\left\lceil \frac{(生存者数)-2}{2} \right\rceil
$$

と書くこともできます(端数切り上げ)。

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