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それどころじゃない、ダミアン・ハースト

先代の飼い猫、たくちゃんは最初の不妊手術がテキトウだったらしく、ずいぶん大人になってしまってから再び発情期を迎えてしまって、2度もお腹を開かなくてはならなかったのです。

一回目の適当な処置をした病院を思うと未だに色々怒りが爆発してしまうのだけど、それは置いておいて。

2回目の手術をしてくださった別の病院の、腕は確かなんだけど磯野波平にちょっと似た先生に、ちょっとぎょっとさせられたんです。

というのも、手術が終わって退院する時に、「もう大丈夫ですよ、卵巣をきちんと摘出しましたから」と説明されてホッとしていたら、唐突に

「見ます?」

え、えええ。なっ、何を!?

と思う間もなく、シャーレに乗った貝のヒモみたいなのを見せられました。幸い、洗ってあって血まみれではなかったんですが

「子宮と卵巣です。どうしますか?」

え、えええええ??

「持って帰ります??」

えええええ!!!

「いっ、いや、どうしていいかわからないので、いいです!!!」と即答です。

同時に、持って帰ったとしたら、冷凍保存??ホルマリン漬け!???と脳内で色んな妄想が駆け巡りました。


と、ちょいグロな枕で始まりましたが、ホルマリンと言えばダミアン・ハーストです。

怖いのやグロいの苦手な方は、そっとbackしてくださいね。


ダミアン・ハーストはイギリスの現代アートのアーティストです。1,990年代から頭角を現し、本物の動物の死体を使ったホルマリン漬けの作品が大変有名です。

ダミアン6

本物のサメの死体です。

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分断されたサメの死体。ショーケースの間を通ることができます。

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こちらは牛の親子の死体。間を通れます。


ダミアン・ハーストの作品は死と生をテーマにしていると言われます。

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本物の頭蓋骨を装飾した作品。

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本物の蝶を貼り付けた作品とご本人。


かなり以前になりますが、現代アートのアーティストを集めた展示があった時に、ダミアン・ハーストのホルマリン漬けの作品があって、怖いもの見たさで近くで見た覚えがあります。

写真やネットだと匂いもないので一見、無機質な作品に見えますが、いやいや。とても生々しい。

美術館という、いわば非日常の世界に置かれているからギリギリセーフですが、、、、、、、、


ダミアン・ハーストはもっとも稼ぐ現代アートの作家と言われています。が、私としては、彼の作品からはモデルになっている生き物へのリスペクトを感じられず、なんとなく微妙な気持ちになってしまうのです。

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