チューリップ賞 2020 出走予定馬:シャンドフルール&武豊騎手確定

第27回 チューリップ賞(GII)出走予定馬展望

日程:2020年3月7日(土)
コース:阪神芝外1600m

予想用・出走予定馬一覧

チューリップ賞2020の予想用・出走予定馬一覧

シャンドフルール(武豊騎手想定)

 千両賞で鮮やかに逃げ切ったシャンドフルールが武豊とのコンビでチューリップ賞に出走予定だ。前走のクイーンカップでは好位で包まれていまいち伸びきれなかっただけに、今回は前目でしっかりと競馬を作っていきたいところ。春を見据えて収穫ある一戦とできるか?

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 前走のクイーンCは正直逃げろとまでは思わないが、もうちょっと前で運んでくれんとなぁという感じでは見ていた。全体では流れているけど、ああいう形でどこまで基礎スピードを活かしてやれるのかが見たかった。一応スローバランスでそれなりには伸びてきたけど、あれだと流れてどこまでやれるかが分からん。マジックキャッスル比較で見てもここに入ると微妙なところではあるし、流れて強いタイプの馬も多いから。

千両賞(1C)1着

阪神芝外1600m良 13頭8枠13番
1:34.7 48.2-46.5 S^2
12.6 - 11.3 - 12.2 - 12.1 - 12.1 - 11.5 - 11.1 - 11.8

 千両賞勝ちから振り返りたい。阪神のマイル戦だがペースは1.7でかなりのスローにコントロール、上手くそこからL2最速戦でしっかりと加速する脚を使って抜け出してきた。ソウルトレインを撃破できているのは一定の評価かな。

 13番枠から五分のスタート、そこから軽く押しながらじわっと二の足でハナを取り切る。外カウチに切り込んで上手くペースをコントロールして進めて3角。3~4角でも1馬身ほどのリードを作りながら我慢しつつ直線。序盤で軽く促して二の足で楽に突き放して2馬身半ほどに広げる。L1でもほぼ寄せ付けずの2馬身差完勝。

 仕掛けを待ってL2以降の脚色では他に優位性を与えない強さを見せたと。ペース自体は遅かったし仕掛けもしっかりとコントロールしてL2の直線入りでスッと引き離すという一足勝負に持っていけたというのは鞍上が上手くバランスよく乗ってくれたのも大きいと思う。雨の影響もあったので何ともだが、10Rのクリスマスキャロル賞との比較で見ると結構優秀で、この一戦だけで見ればもうちょっとやれそうな感じもするんだけどね。

クイーンC(GIII)5着

東京芝1600m良 14頭4枠6番
1:34.4(+0.4) 45.7-48.3 H^3
12.1 - 11.0 - 11.2 - 11.4 - 12.0 - 11.9 - 12.7 - 11.7

 前走のクイーンCでは5着と完敗を喫した。ペース自体は見ての通りの超ハイなんだが、単騎でぶっ飛ばしていたインザムービーのもの。離れた番手で見れば大体47秒ぐらいだったのでまあ実質で見ても平均ぐらいだと思う。それで離れた番手ぐらいなら面白かったけどね。

 6番枠から五分のスタート、そこから軽く促してはいたがそこまで前には行かずに控えて中団馬群の中に入れる形となる。道中も前が単騎で進める流れで中団の内目で我慢。3~4角でも中団の内から押し上げながら早めに仕掛けて差を詰めて直線。序盤で3列目の内から伸び始めて3番手に上がってくる。ただL2辺りで少し伸びが鈍化して食らいつくがL1で甘くなって下がっての5着。

 まあ内外の馬場差もあったかもしれないけど、前との差がどうしても開いていたし3~4角で番手以降が捕えに行く流れでこちらも中団から内のスペースを押し上げるのに脚を使っていたという感じ。距離ロスはなかったけど仕掛けのタイミングがどうしても早くならざるを得なかった。前半でもう少しリードがあって、逃げ馬についていく必要はないが3番手に対してもう少しリードを取ってという競馬ができていたら面白かったと思う。また前半の基礎スピード面でどの程度やれるか?というのも見えたと思う。ちょっともったいない一戦になってしまったかな。まあそこまで二の足が速くなかったので難しいところだけど。

新馬戦1着

小倉芝1800m良 16頭5枠9番
1:52.1 51.4-48.1 S^3
12.8 - 12.2 - 13.4 - 13.0 - 12.6 - 12.0 - 12.1 - 11.8 - 12.2

 4走前の新馬戦も見ておきたい。小倉の1800m戦でペースは超スローだが、4Fのポテンシャル戦という感じ。

 9番枠からまずまずのスタートを切ってそこから無理はせずにコントロールしながら好位の中目ぐらいで折り合って進めていく。前半はドスローの流れではあるが、しっかりと我慢を利かせて前にスペースを置く。3角手前からのロンスパの形で2列目の外からじわっと進出、4角で手が動いて先頭列2頭を目標にしながらだが少し外に膨れつつ先頭列に並びかけて直線。序盤でスッと抜け出し1馬身弱の差。L1でそのまま抜け出して外のヴァルコスの追撃を寄せ付けずの3/4差完勝。

 ここでは長距離的な競馬で前半ゆったり、後半は4F戦で分散してのポテンシャル戦と言う流れ。そこで好位で我慢してしっかりと分散しながら4角で勝ちに行ってねじ伏せてきたし一枚上の競馬をしてきたと思う。2着のヴァルコスも含めて5着馬も勝ち上がっているし水準レベルにはあったはず。ここでポテンシャルを一定レベル見せていたし、中距離適性もそれなりには見せているかな。まあ今回はマイル戦なのであまり関係ないけど、紫菊賞が物足りなかったし、マイル辺りの方が…とは思うけど。

チューリップ賞2020への展望

 千両賞は時計・ラップ的にもなかなか優秀で、2勝クラスと比較できるレベル。これだけやれれば個人的にはここでも怖いと思うんだが、クイーンCの内容が物足りなかったからね。まあ内の馬場が良くなかった可能性もあるので難しいが、個人的には前受けできるほうが良いと思う。突き詰めるとワンターンの1800ぐらいが一番バランスを取ってやりやすいのかもしれないね。マイルだと基礎スピードの質の高い馬が多いし、前走のクイーンCでも二の足があまり速くはなく自然にポジションをというのが難しかった。その点でもワンターンの1800の方が噛み合う可能性は高いかも。

 相手関係を見て厄介なのがレシステンシアやスマイルカナといった平均~ハイペース上等の馬たちがレースメイクに関わってくるというところかな。まあ今回はレシステンシアは控える可能性が高いと思っているけど、スマイルカナがレースを作ったときにこの馬としてはペースが落ち着いて後ろからになってとなると後半のトップスピードの質・持続力の勝負で足りるか?というところ。千両賞は上手く一番前で仕掛けを直線まで待てたし、そこからの2Fで良さが出ている。前を追いかけるのに脚を使ってしまうとこのレベルではどうかな?という印象。今回は陣営も先行策を示唆しているけど、まだ平均ペースでどこまでやれるのかはわからないからね。人気をするようなら切っていいと思うが、これが思ったより人気がないなら千両賞を評価して少し押さえるかも。まあでも人気との比較やね、絶対的に狙いたいと感じる馬ではない。

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