オークス 2021 出走予定馬:クールキャット&武豊騎手想定

第82回 オークス(GI)出走予定馬展望

日程:2021年5月23日(日)
コース:東京芝2400m

予想用・出走予定馬一

オークス2021の予想用・出走予定馬一覧

クールキャット(武豊騎手想定)

 桜花賞には間に合わなかったが前哨戦のフローラステークスで見事に勝利を勝ち取ったクールキャットが武豊とのコンビでオークスに出走予定だ。マイルから1800mという条件ではなかなか芽が出なかったが、2000mでゆったり先行策で活路を見出せたのは収穫。2400mへの延長と盟主の手腕に望みを託したい。

※この記事はnote,ブログ無料公開対象です。

 前走のフローラSは噛み合った面もあるだろうが、それでも思ったより強かったなという印象やね。これまでどうしても前半のポジショニングに難があったところはあるし、仕掛けも含めてあまり急かしていいタイプではないのかもしれないね。この距離でゆったりとリズムよく運べれば、あとは相手関係との比較でというところ。適性面は良いと思う。

フローラS(GII)1着

東京芝2000m良 17頭8枠15番
風向き:北東2.0m/s(府中市15:50)
1:59.4 60.2-59.2 S^1
12.5 - 11.4 - 11.3 - 12.1 - 12.9 - 12.8 - 12.6 - 11.3 - 11.0 - 11.5

 前走のフローラSから振り返りたい。東京の2000m戦でペースはややスローだが、アンフィニドールの短期逃げ。実質番手で目視推定ではカットが切れたので難しいが4馬身ほど離れていたのでおそらく60後半ぐらいだと思う。なので実質はかなりのスローぐらいのバランスかな。中弛みで取り付いての直線勝負だが、外からスムーズに運べていたのも噛み合った展開ではある。風は北東なので府中だと3角地点が完全向かい風。ここではペースが落ちていたのでそこまでの影響はなかったと思う。

 15番枠から五分のスタートだったが外のアンフィニドールを行かせてから積極的に好位の外まで持っていくという感じで上手く良い位置に収める。道中も好位の外で実質かなりのスローの流れに余裕を持ってコントロールして3角。3~4角で好位の外からじわっとだがペースがそこまで上がってこないので割と楽に押し上げて2列目で直線。序盤で先頭列3頭の外から軽く促されて並びかけ、L2の最速地点で内で抵抗しているスライリーの前に出る。L1で体一つ近く抜け出しての完勝だった。

 外枠で序盤がカギだなとは思っていたけど、あそこから好位の外で楽々収めてくるあたりが流石のルメールだなと。スローだったのもあるが大して促さずに入っているのでコントロールも楽という感じ、壁は作れなかったけど折り合い面での苦労もなく距離が延びたことで前半のポジショニング部分が結構改善したと。そこでゆったり運んだことで4角でも自分のリズムで仕掛けていけたし、そこからの直線では全てにおいてこのメンツの中では1枚上だったかな。加速地点のL3から最速のL2、減速のL1とどの地点でも少しずつだが脚色で優位性を作れていた。ユーバーレーベンにはラストでそれなりには来られたけど、トップスピード戦としてこれだけやれれば十分だろう。まあこの時は超高速馬場で極端に軽かったので上がりは眉唾もんだが前半に進捗があった点は評価したいし距離を延ばして先行させても折り合えたのは強みやね。ただルメールだからこその腕っぽい感じはある。正直ここまで折り合いがスムーズな印象は全くなかったから…。外枠からあそこに収められるのは凄い腕なんだろうなと。

フラワーカップ(GIII)5着

中山芝内1800m良 16頭3枠5番
風向き:北東2.3m/s(船橋市15:50)
1:49.5(+0.3) 49.7-47.4 S^2
12.6 - 12.2 - 12.6 - 12.3 - 12.1 - 11.6 - 11.8 - 11.8 - 12.2

 2走前のフラワーCでは出負けが痛かった。中山1800はちょっと特殊で坂の登りでのスタートとなるので結構巧拙の差が出やすい舞台。ここで噛み合わなかった分厳しくなった印象だが、終いは印象的な末脚を見せてきていたのでそこまで悪くなかった。流れとしてもL4最速でポテンシャル戦だったからね。風向きは北東からなので3角地点が完全追い風。

 5番枠から出負けして後方からの競馬となってしまう。道中も後方の内内で脚を温存という形で我慢しながら外目に誘導。ただ3~4角で各馬が動く中で外の選択しかなくなり4角で大外に誘導して直線。序盤で後方からジリジリとしか伸びてこなかったが、L1の坂の登りでしぶとく伸びてきて5着まで上がってきた。

 ゲートが痛かったが坂スタートなのでこれが合わなかったかなと。マイルでもそれなりには出ていた馬だから恐らくこの辺が響いたと思う。ただ後ろからになって後半のポテンシャル特化戦で3~4角でも速いラップをある程度踏んでいるという中で内を狙いつつも結局外になったのは痛かったと思う。ユーバーレーベンに対して最後はジリっと差を詰めてきたのは個人的には面白い競馬をしたなと。マイルはちょっと忙しかったかなという感覚ではある。ただ、ユーバーレーベンとの脚色では有利にといっても差せなかったわけだしホウオウイクセルとの差は小さくはなかったからね。こういう競馬では府中でも楽ではないので2400に延びるならある程度前を取るのが前提であってほしい。

アルテミスS(GIII)5着

東京芝1600m良 16頭2枠4番
風向き:東1.3m/s(府中市15:50)
1:35.5(+0.6) 48.6-46.3 S^2
12.6 - 11.3 - 12.2 - 12.5 - 12.3 - 11.2 - 10.9 - 11.9

 4走前のアルテミスSでは東京マイル戦だったが物足りない競馬。この時はペースは遅いものの一気のギアチェンジが求められたし、その中で内目でという競馬になったのも影響したかもしれんね。風は東からなのでHSが追い風になるが風自体は緩い。

 4番枠から五分のスタート、そこからコントロールしつつ流れに入っていくが、前をカットされたこともあって少し力む。そこからはコントロールに注意しつつ折り合い折り合いで中団馬群の中に入る。3~4角でも中団馬群の中で包まれた状態で直線。序盤で進路がなく少し苦労していたがL2で馬群の中目からジリジリと食らいつくも、L1まで詰めが甘く伸びきれなかった。序盤からかなりのスローだったので折り合いが噛み合わなかったのもあると思うし、ブレーキしながら一気の加速で一気に追い出すような流れだったのもリズムが良くなかった面かもしれない。まあそれでもこの時点では決め手勝負で完敗だったのは確かで難しいね。

オークス2021への展望

 前走のフローラSは綺麗に折り合ってと流石ルメールと思わされたが、本来折り合いが楽なタイプではなくフェアリーSでも外枠から津村が無茶苦茶な仕掛けをしたのもあるにせよ、やはり前向きな気性ありきの競馬ではあったと思う。豊としても折り合い面は気にしているところだと思うし、ルメールほどスムーズにポジションを取って収められるか?となると個人的にはそこは不安やね。しかもルメールは一応新馬戦に乗っているからある程度勝手もわかったかなと思うが豊は完全なテン乗りになるから。そのあたりも序盤の入り方という点では気にしないといけないかな。

 ただ、距離を延ばしたことでポジションを取れたこと、ゆったり運んで折り合って外からリズムよく仕掛けていければ直線で良い鋭さを見せたしフローラS組の中ではトップスピード戦での性能は一枚上というのを見せたと思う。フラワーCではポテンシャル面を見せたので、ロングスプリントでどこまでやれるのか?というのはあるが多少後半で分散しても鋭さを引き出せる可能性はある。ユーバーレーベンがオークスで面白いなというところで、これをきっちり撃破できたのは勝負のラインに入ってきたんじゃないかな。フローラSのパフォーマンスをしっかりと引き出せればだし、2400mならソダシの持ち味である基礎スピードが逆にコントロールしてネックにとなりかねないからね。こちらも気性面の問題はあるが、2400mの方が逆転の可能性は出てくると。まあ今回はそれでも他に面白い馬が多いかな。現時点では押さえ候補の一頭までで考えている。

ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?