阪神カップ 2020 出走予定馬:クリノガウディー&幸騎手想定

第15回 阪神カップ(GII)出走予定馬展望

日程:2020年12月26日(土)
コース:阪神芝内1400m

予想用・出走予定馬一覧

阪神カップ2020の予想用・出走予定馬一覧

クリノガウディー(幸騎手想定)

 今年は高松宮記念で1位入線しながらも斜行で4着降着となったクリノガウディーが阪神カップに出走予定だ。それだけの素材を持ちつつも重賞をまだ制せていないだけにもどかしいところ。前走のスプリンターズステークスで5着と復調基調、何とかここいらで重賞制覇と行きたい。

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 宮記念は正直条件が結構フィットしたなというのはあるし、ぶっちゃけ先頭で入線するところまでは想定しなかったが条件的には面白い一頭ではあったと思っている。その中で、今回阪神1400がどうか?という点やね。個人的にはあまり良いイメージではないかな。復調基調に来ているのでそれは良いが、本質的には中京や府中で見たい馬なのは確か。

高松宮記念(GI)4着

中京芝1200m重 18頭6枠11番
1:08.7 34.2-34.5 M
12.1 - 10.8 - 11.3 - 11.4 - 11.2 - 11.9

 5走前の高松宮記念がベストバウトと言って良いだろう。中京の1200m戦で重馬場、標準よりは重い馬場だったと思う。ペースは平均で収まっていて3~4角でもある程度速いラップを維持していたが、ポイントはL2の坂の登りで11.2と加速しているという点かな。基本的にクリノガウディーは坂での加速が得意なタイプ。

 11番枠からまずまずのスタート、促しながら様子を見つつだが結構楽に好位の外につけてコントロールしながら進めていく。道中も好位の外で進めながら3~4角でもセイウンコウセイを目標にしつつ3列目で直線。序盤の坂の登りでするすると伸びてきて3/4差ぐらいまで詰める。L1で内に刺さってしまってダイアトニックの進路を妨害してしまい、最後は立て直してから追われて何とか1位入線を果たすが斜行認定で4着降着。

 まあ降着やダイアトニックとの比較で勝ち負けがどうだったか?というのはとりあえず置いておいて、一番はL2の切れだったと思う。モズスーパーフレアが単騎で逃げていて3馬身ほどあったリードをL2だけで2馬身ちょっと詰めてきている。0.3近くは詰めているので10.9ぐらいは使っている可能性が高い。ある程度の流れからの一足の鋭さが求められたし、しかもL2には中京なので上り坂がある。坂の登りで加速をするという適性をクリノガウディーは高いレベルで持っていたのでこれがちょうど噛み合ったのがこの宮記念だったんじゃないかなと。実際富士S4着時もL2までの坂の登りで軽い感じで加速で動けていたからね。府中や中京が噛み合いやすいのはその辺があると思う。それだけに阪神1400がどうなるかやね。

スプリンターズS(GI)5着

中山芝外1200m良 16頭8枠15番
1:09.0(+0.7) 32.8-35.5 H^3
11.9 - 10.1 - 10.8 - 11.5 - 11.9 - 12.1

 少しトンネルに入っていたが、スプリンターズSでは5着とようやく復調の兆しを見せた。ペースは超ハイでラップ的に見てもきれいな減速ラップを踏んでいる。グランアレグリアが突き抜ける競馬となったが、正直時計的には平凡だったかなというのは感じるところ。

 15番枠からまずまずのスタート、そこから様子を見ながらだが外枠でもあり無理はせずに後方から脚を温存する選択を取る。道中も後方外外で流れに対して無理はせずに脚を温存。3~4角でも後方外からレッドアンシェルを目標にしつつ直線で外。序盤で後方からそれなりには伸びるがまだ後方列。L1で一気にグランに交わされながらジリジリとなだれ込んでばてた馬を交わして5着に上がった。

 正直グランと比べても全然末脚の差があったので完敗だったと思う。ここまで消耗戦になると後方で脚を温存したところで結局追走で使ってしまうし難しかったかなと。本質的なスプリンターというわけではないと思っているので、ここまで単調な流れになると難しい。要所での加速というよりは、前半からスピードに乗せちゃって後は維持するだけという感じだったと思うしね。基本的に前傾ラップで良いタイプでは無い。ただ、それでも最後までなだれ込んで5着には来たし、2着のダノンスマッシュとは0.4差でこれが香港スプリントを制したわけでね。まあ幾らか復調はしてきているんだろうと思う。

阪急杯(GIII)7着

阪神芝内1400m良 18頭3枠5番
1:20.7(+0.4) 34.1-34.8 H^1
12.1 - 10.7 - 11.3 - 11.4 - 11.3 - 11.6 - 11.9

 阪神カップと同じ阪神1400m重賞の阪急杯では7着と完敗している。この辺からもクリノガウディーにとって阪神内回りの1400はあまりフィットしていないなと感じるところかな。ペースはややハイなんだが単調な流れでL3最速。基本3~4角中間の疑似直線から4角でスピードが上がりやすいので仕掛けが遅れにくいというのはあるかなと思う。

 5番枠から五分のスタート、そこから促しつつ先行争いには加わって上手く2列目の内目に収めていく。が、途中で外に誘導して3~4角で外から勝ちに行くような形で脚を使って直線に入る。序盤で2列目から一瞬伸びかけて2番手まで上がってくるが、L1で甘くなりながら7着完敗。

 まあこのパターンでは負けるだろうなという負け方をしてしまった。クリノガウディーって良い脚は一瞬だから、とにかく3~4角で内内で我慢しながらというところが欲しかった。ここではL3最速なので4角地点でのロスは結構痛かったわけで、それで外から勝ちに行って甘くなっているというのも騎乗面での問題もある。ただ、そういう馬なので途中でしっかりと加速が求められた方が良いし、L2最速でスッとというのが噛み合わないとなかなかというのはある。その点では阪神1400だと淡々とした流れになりやすいレースだし、この馬としては微妙な条件だったうえに騎乗が強気すぎた。

阪神カップ2020への展望

 基本的に単調な流れだとこの馬の良さが出にくいというのはある。持ち味はある程度の流れから要所で加速する所にあるし、もっと言えば坂の登りでしっかりと動けるのが強み。なので東京や中京みたいにL1ではなくL2やL3中間とかそういう地点で上り坂があるというのがクリノガウディーにとってはベストの条件だと思う。その点で阪神1400だと基本的に直線までは下っているし、L1で上り坂が待っている。またL3の4角地点でから仕掛ける形が多いのでそうなるとそこで脚を使ってしまって一瞬の加速がそこまで求められなくなる。こうなるとクリノガウディーの良さというのはなかなか発揮しづらい。なので基本的にはここでは嫌うべきだろうと。

 ただし、これも今年はちょっと事情が…まず高速馬場想定でペースがそこまで上がってこない可能性が高いメンバー構成。内枠でも引いて2列目内、或いは逃げてペースをコントロールできてしまえば結構怖いぞと。L2で加速する余力さえ持てればだし、ペースもスローならスローである程度鋭さを引き出せる馬だからね。まあ正直言えばこの馬自身は高速馬場よりちょっと時計が掛る馬場の方がパフォーマンスが高い馬だし、前走も復調してきたので怖さはあるけど…内枠を引いたらちょっと考えたいが高速馬場の阪神1400ならダノンファンタジーのほうを上位に取りたいかな。

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