東海ステークス 2021 出走予定馬:インティ&武豊騎手想定

第38回 東海ステークス(GI)出走予定馬展望

日程:2021年1月24日(日)
コース:中京ダ1800m

予想用・出走予定馬一覧

東海ステークス2021の予想用・出走予定馬一覧

インティ(武豊騎手想定)

 昨年のチャンピオンズカップでは復活の兆しを見せる3着を果たしたインティが武豊とのコンビで東海ステークスに出走予定だ。2年前のこのレースで重賞初制覇を成し遂げその勢いのままフェブラリーステークスまで破竹の7連勝を達成した。実はこの7連勝以降は1勝もできていないだけに、勝利をもぎ取り完全復活を果たしたい。

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 中京1800だと坂スタートでペースも落ち着きやすく結構安定しやすい、というのはある。チャンピオンズカップはその中では比較的流れた方だけど、それでも対応できているしやはり中京は合うね。このメンバー構成なら本来地力は一枚上。総合力を活かせる競馬なら中心視していいんじゃないかな。

チャンピオンズC(GI)3着

中京ダ1800m良 16頭7枠13番
1:49.7(+0.4) 48.5-49.0 M
12.7 - 11.1 - 12.7 - 12.0 - 11.8 - 12.0 - 12.1 - 12.0 - 12.9

 前走のチャンピオンズC3着から振り返りたい。中京の1800m戦で今回と同じ舞台。ペースは平均で流れいて、積極的にレースを作ったエアアルマスを見ながらこの流れに番手で進めていったし、L5最速なので仕掛けも早く全体で分散するような競馬。前半の基礎スピードと後半のポテンシャルのバランスを求められたしL1が12.9が示すように出し切る競馬だったと思う。

 13番枠から五分のスタート、そこからじわっと内目に切っていきながら二の足を利かせて先行し切る。最終的にエアアルマスがレースを作る中でその番手まで持っていって2角でコントロール。道中も淡々とした流れでペースを作って競りかけて3角へ。3~4角でも先頭列の外でエアアルマスを潰しながら4角では2列目以下も離す形で直線。序盤の坂の登りで一足を使って若干の加速ラップに持って言ってここで3/4差ほど出る。しかしL1で甘くなって最後はチュウワ、ゴールドドリームに交わされての3着だった。

 基礎スピード面はハイペースでゴリゴリに持っていってしまうと厳しいが、平均ペースまででコントロールできれば対応できるだけのものを持っているからね。正直淡々とした流れになったのでどうかな?と思っていたけど、オーバーペースにはならなかったので外枠から強気の先行策でも上手く噛み合ったかなと思う。豊は手の内に入れた馬だと本当にペースメイクで拙いことにならないってのは良いね。まあフェブラリーSみたいに全馬ゴリゴリになっちゃうと難しいけど、こうやってしっかりと番手でレースを支配してエアアルマスの流れに乗っていてちょうどいい位置にいたと思う。まあエアアルマスが緩めなかったのでどうしてもギアチェンジで勝負したいインティとしては噛み合い切らなかったけどこれで3着なら個人的には復活だと思って良いだろうと。ここは結局トップクラスの4頭で決まっているし、順当な結果だったと思う。

マイルCS南部杯(JpnI)9着

盛岡ダ1600m稍 16頭2枠3番
1:34.8(+2.1) 45.5-47.2 H^2

 2走前のマイルCS南部杯ではクロフネの日本レコードを更新するほどに快足の競馬になった。ラップは無いので何ともだがペースバランスは出ていて1.7とかなりのハイペース。前半が45.5なので芝並みの入りになっている。個人的にインティはこういう基礎スピードの質で勝負するタイプでは無いと思っているので敗因としてはここが大きかったかなと。

 3番枠からまずまずのスタート、そこから押して押してハナを主張して序盤は先頭で進めていく。が、外のモズアスコットも積極的に競ってくる中で息を入れられないまま3角に入ってしまう。3角ではまだ先頭をキープしようとしていたが一気に各馬が競りかけてきて4角では手が動くももう苦しく3列目に下がってしまいそのまま失速した。

 まず高速ダートになったので基礎スピードの質を相当高いレベルで求められている。正直1400がベストのアルクトスがここで基礎スピード的にちょうどフィットしたかなという印象だったし、逆に中距離型の馬にはちょっと厳しい流れだった。インティはマイルのフェブラリーSを勝っているがその時は息を入れて総合力、とりわけ直線でのギアチェンジを引き出して良さが出ている。逆に昨年のように激流のフェブラリーSでは崩れているわけで、恐らくマイラー的な基礎スピードの質を持っている馬ではないと判断すべきだろうと。まあこの時は状態面もどうだったかはあるんだけど、個人的には前半はそこまで厳しい流れに持ち込みたくない馬だと見ている。

東海S(GII)3着

京都ダ1800m重 16頭7枠13番
1:50.4(+0.2) 49.3-48.5 S^1
12.3 - 11.7 - 12.9 - 12.4 - 12.4 - 12.3 - 12.0 - 11.9 - 12.3

 4走前の東海Sでは京都の1800mで重馬場と軽い馬場状態。その中で好位外から勝ちに行ったが甘くなった。58kgの斤量もあったがエアアルマスに完敗だったからね。この辺からも個人的には中京適性というか、L2で上り坂が来るコースがベストなんだろうなと。まあそれでも序盤の行きっぷりも含めて本当では無かったかもしれないが。

 13番枠からまずまずのスタート、そこから軽く促しつつ二の足である程度前を取ろうとするがそんなに行けずに好位の外目で折り合わせていく。道中もエアアルマスの後ろで少し離れた位置、あまり前半無理せずに3角に。3~4角でペースが上がっていく中で外からどうしても押し上げて脚を使う形で先頭列で直線に入ってくる。序盤でエアアルマスにスッと離されてちょっと苦しくなる。L1でも頑張るがヴェンジェンスにも交わされての3着だった。

 まあ斤量差もあったしそこまで悲観する必要はないけど、基本的に後半型の競馬でも外から勝ちに行って脚を使うという形は好ましくないと思う。究極レベルで溜めてのL2加速でぐんとくるタイプなので、コーナーで距離ロスがあってペースも上がって脚を使ってというのはフィットしてなかったかな。まあ京都はどうしても3角下りからの競馬になりやすいのでそこで脚を使いながら緩やかなコーナーを回っていくという感じだとインティみたいに瞬間的なギアチェンジタイプはフィットしづらいというのはあると思うし、そこまで気にしなくていいと思う。むしろ前半の行きっぷりが甘かったからね。この辺は今回もカギになるし、チャンピオンズCも枠が悪かったとはいえそんなにゲートは良くなかった。

東海ステークス2021への展望

 中京1800は適性的にもインティにとってはベストだと思う。坂スタートなのでそこまで前半のペースが上がりにくいのと、L2の坂の登りでの加速が求められやすいのでギアチェンジを坂の登りで引き出せるインティにとってはペースをコントロールしつつ仕掛けを3~4角で待って直線でスッとが実現しやすい。フェブラリーSを勝った時もペース自体は48.0-47.6と平均で支配しての12.2 - 12.2 - 11.6 - 11.4 - 12.4とコーナーで12秒台前半から直線坂の登りで加速してL2で最速ラップで出し抜く競馬ができている。これに唯一食らいついてきたゴールドドリームも直線序盤では動き切れなかったからね。この辺の瞬間的なギアチェンジを坂の登りで使えるのがインティ最大の強み。

 後はとにかく上手くペースを作ることだが、インティを掴んでいる豊かなら心配不用かな。今回のメンバー構成ならそこまでゴリゴリにというタイプの馬は少ない。敢えて言えばダイシンインディーぐらいだが岩田息子なので控えて番手で進めれば勝手にペースを落としてくれると思うしね。そんなにゴリゴリにならないだろう。まあ仮に48秒台半ばぐらいまでで推移しても淡々とした流れのチャンピオンズCであれだけ強かったならここでは最上位になる。平均ペース前後で極端でなければやはり信頼しやすいし、中弛みが起こればインティは突き抜けるだけの武器を持っているからね。枠次第だができればダイシンインディーより外枠でこれを外から切ってハナを奪ってペースをコントロールするのが理想的なパターンだと思う。番手でコントロールするにしてもこれより外のほうがやりやすいかな。かといって外過ぎると中京1800はちょっと難しいイメージなので、中目の枠で内のダイシンインディーを見ながら運べれば豊なら信頼度は高いと思う。本命候補かな。

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