【※無料公開対象】川崎記念 2022 出走予定馬:ヴェルテックス&横山武騎手想定

第71回 川崎記念(JpnI)出走予定馬展望

日程:2022年2月2日(水)
コース:川崎ダ2100m

ヴェルテックス(横山武騎手想定)

 年末の名古屋グランプリでは好位からしぶとく抜け出しての完勝、重賞初勝利を収めたヴェルテックスが川崎記念に出走予定だ。2100mでは東京でも実績がある舞台。今年は混戦模様だけに勢いは不気味、胸を借りる立場でGI馬たちを蹴散らせるか。

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 名古屋は直線は短いが逆に言えばコーナーは言うほど短くないので、意外とそこまで小回りではない(イメージとしては札幌に近い。)。右回り左回りの違いもあるが、川崎は直線は長めだがコーナーが短くて日本で屈指にきつい。個人的にはここへの対応力が最大のカギになると思う。

名古屋グランプリ(JpnII)1着

名古屋ダ2500m稍 11頭8枠11番
風向き:西北西3.7m/s(名古屋市15:50)
2:45.4 上がり4F:52.9 3F:39.8

 前走の名古屋グランプリから振り返りたい。正直ラップが全くないし2500mなので全く読めないが、この馬の3-3Fが37.2-39.4なので少なくとも前半はハイペースだったし後半はハロン13を切れていないという感じで見れば消耗気味の競馬だったと判断すべきかなと思う。風は西北西からなので名古屋競馬場だと3角地点が完全向かい風になる。

 11番枠から五分のスタートから様子を見ながらじわっと4番手で進め、まえ3頭がやりあうのを少し離れた位置で上手く様子を見ながら。1周目は特に何もせずこの3頭を見る形で追走して2列目の内で我慢、キックバックを受けつつも折り合わせる感じで恐らくこの辺で少しペースダウンしているかなと。2周目のスタンド前でも我慢して2列目の内、4番手で内で包まれた状況。2周目の向こう正面でも楽な感じで2列目内だが外に出すかどうか迷いつつ内目で3角に入る。3~4角で外から進出、そこから仕掛けるがちょっと反応に苦労、それでも4角出口で並びかける。短い直線で序盤右手前のままだが、途中で左に換えてしぶとく突き抜け2馬身半差完勝。

 まあここはダート戦としてはレベルがどうなのか?というのはあるが、ライトウォーリアが惨敗しているし古今も出てくるホーリーブレイズには1.5秒差と決定的な差をつけている。2着ケイアイパープルがラジオ日本賞で強い競馬をしてきたのでこれを完封できたのは評価したいが、距離適性という点での疑問はあるし3着のダンビュライトもダートが初めてで判断が難しいと。ただ、一つ言えるのは、3角では反応が手ごたえほどよくなかったし、4角出口から差し込んできたのでバテ差しに近い感じでは見ている。また名古屋は前述しているけど、コーナー自体はそこまできつくないのでコーナーで踏ん張っての減速でという感じのイメージの方が良いかなと思っている。まあラップがないからこういうのが判定しづらいのが嫌なんだけどね。正直どの競馬場も自動計測で1/100まで出してほしいとは思っている。中央も含めて。余談だけど栗東CWでは自動計測で取り始めたので、これは実際の競馬での布石かも?とは思わなくはない。というか願望。

浦和記念(JpnII)3着

浦和ダ2000m重 10頭4枠4番
風向き:東北東1.8m/s(さいたま市15:30)
2:07.8(+0.5) 63.9-63.4 M
13.1 - 12.0 - 13.3 - 12.3 - 13.2 - 13.4 - 12.7 - 11.7 - 13.1 - 12.5

 2走前の浦和記念では3着で、ここにも出てくる難関のタービランスに先着を許す形。ペースは平均ではあるが中弛み気味で、L3最速11.7溶けkんちょに速く、そこからL2-1で再加速が起こっている。ペースが落ち着いて仕掛けが強くなりきれず、L1での再加速が求められて…というのは川崎でも起こりがちなので。風は東北東からなので3角地点が完全追い風。

 4番枠から五分のスタート、そこから押っ付け押っつけで追走して2列目の内に入れていく。スタンド前でも2列目の内で逃げるメイショウカズサの真後ろ。2角で少しペースダウンする中でコントロールしながら進め、向こう正面でも前にスペースを保った状態で3角。3~4角で最内を通しながらメイショウカズサの後ろを必死に追われて2番手で直線。序盤で左手前のままでジリジリ離される。ラストも2番手に上がったタービランスにじわっと離されそこから半馬身差の3着。

 ん~流れとしては結構うまく乗っていたと思うんだけどね。浦和はL3が3角地点になるのでここで速いラップを踏む形になったし、左手前でのコーナリングで相当な負荷がかかっていたのかなと。そこから手前を換えずにラストまで踏ん張り切れなかったという形になるのでその点では少し不安もある。ただ、浦和や船橋は割とコーナリングでの勝負になりやすいのはコーナーがそこまできつくないというのはあるし(船橋の場合はスパイラルカーブというのが大きいが)、川崎はむしろ相当コーナリングの上手い馬でないと基本コーナーで速度を保てないから、そういう意味では対応はしやすいかも。ただ再加速できていないし、この馬としてはどうしても要所の加速が求められる形での不安は払拭できていないからね。

BSN賞(L)10着

新潟ダ1800m良 15頭2枠2番
風向き:西5.0m/s(新潟市15:50)
1:51.8(+1.5) 49.4-48.8 M
12.6 - 11.4 - 12.7 - 12.7 - 12.1 - 11.6 - 12.1 - 12.4 - 12.7

 川崎で狙いづらいなと感じたのがBSN賞の10着惨敗。新潟は中央の左回りのコースでは屈指の急コーナーで、川崎ほど極端ではないがコーナー地点が300mちょっとしかないから結構きつい。ちなみに、川崎は300mもない(コース図から逆算すれば200mちょっとのはず)。川崎はマジで極端にコーナーがきついからね。余談の余談だが、地図アプリで競馬場を見ると面白い。川崎はかなり横長で名古屋競馬場は楕円形みたいな感じになっている。当然コーナーが長いほど緩く作れるからね。この辺は見ておくと面白いかもしれない。

 展開としては平均からL4最速で3角手前からペースが上がっての減速ラップと新潟としては結構珍しい形。そこで置かれていた。まあコーナリングが左手前で負荷のかかる形で求められるとだめなのかもしれないね。風は西からなので4角地点が完全向かい風になるし、そこそこ強め。

 2番枠から好発を切ってそこからじわっと進めながら好位の内目で進めていく。向こう正面でも3列目の内で進めながら追走しつつ3角。3~4角で追われるのだが置かれていて前にスペースが広がる状況で中団に下がって直線。序盤でそこから追われているが左手前のままでも伸びがない。L1まで左手前で走っていたが下がってしまった。

 この辺からもコーナリングで左手前を強めに求められるのは良くないかもしれんね。府中では結構やれていて、左回りの巧拙をこれだけで測れないとは思っている(むしろコーナーでの負荷があるかないかで違ってくる感じ。)が、この感じだとどうしても勝負所で苦労しちゃう。ペース自体はそこまでだったし、そこからの後半のペースアップでついていけなかった以上勝負所に問題があると考えた方が良いからね。ただ、右左に関わらずコーナーで速度を求められること自体があまりフィットしていない印象ではある。消耗しちゃうなりコーナー地点で速度を求められない方が良いタイプかな。急コーナーの川崎だと逆にそこがプラスに出る可能性もあるのが結構難しい(コーナーで動けないノンコが大井で嵌るのに近いパターン)ところやな…。

川崎記念2022への展望

 BSN賞の負けというか、新潟1800で危うい馬ってのは基本的に川崎とは合わない可能性の方が高いと思って入る。ただ、BSN賞の場合結構特殊でかなりコーナーでの負荷がかかっていた状況だった。新潟の小回りなのに減速ラップでポテンシャル戦的な。個人的には川崎は向こう正面でペースが上がって3~4角で大きく減速するのは既定路線として考えておきたいし、求められるのはそこからの直線での再加速。3~4角でコーナリングで勝負する馬でも減速せざるを得ないのが川崎、というイメージ。逆にコーナーでペースが上がってコーナリングでの勝負で置かれる馬でも相対的に対応できちゃうってのが川崎でもあると思うんだよね。直線で加速できるかどうかの方がポイントだと思う。

 その点で府中の競馬も見ているんだけど、やっぱりちょっともっさりしているんだよね。一気に動ける感じではないというのは気になる所やね。川崎の3~4角ではこちらも減速ラップになると思うし、そうなるとコーナリングで甘くても他も動けないので…というのはカバーできても、直線で加速できる部分がそこまで強くないと…というのはある。基本的にバテ差し一手という感じだし、ジリっぽい馬ってのは川崎では狙いづらいんだよね。距離に関しては明確に延ばして良さが出ているとは思うし、怖さはあるけど…この混戦模様だともっといろいろ選択肢を広げていきたいね。一応押さえの候補には挙げておくけど、川崎でピタッと嵌る感じの馬ではないと思う。

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