【※無料公開】中京記念 2022 出走予定馬:カデナ&今村騎手想定

第70回 中京記念(GIII)出走予定馬展望

日程:2022年7月24日(日)
コース:小倉芝1800m

中京記念の予想用・出走予定馬一覧

カデナ(今村騎手想定)

 ダートでも存在感を出していた実力馬カデナが今村聖奈とのコンビで中京記念に出走予定だ。今年も小倉大賞典で3着とまだまだ重賞でも健在をアピール。8歳馬の大ベテランに新人女性騎手の組み合わせで夏の小倉を沸かせるか?

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 ある程度高いレベルでも崩れず末脚を引き出してくるし、有酸素運動でも無酸素運動でも対応してくるから、基本的に適性の幅は広いタイプだと見て良いと思う。極端なトップスピード戦では難しいし、基本ロングスプリントで良さが出るイメージなので、後は位置取りやなあ…。

小倉大賞典(GIII)3着

小倉芝1800m稍 16頭4枠7番
風向き:北西12.1m/s(空港北町15:20)
1:49.5(+0.3) 49.3-48.2 S^1
12.3 - 12.1 - 12.7 - 12.2 - 11.7 - 12.0 - 11.9 - 12.1 - 12.2

 まずは4走前の小倉大賞典だろう。近走はダートを中心に使われてきたが、しっかりと結果を出している。稍重で時計は掛かってタフな馬場でややスロー程度。後半はL5最速で11.7程度だしポテンシャル戦と言っていいだろう。風は北西からなので4角地点が完全追い風。HSも追い風に近くBSは向かい風に近い。

 7番枠から出負けして最後方付近からの競馬。道中も割と団子状態という中で最後方で前にスペースを保ちつつ3角で外を選択。3~4角でも最後方列でコントロールしつつ仕掛けを待って4角で仕掛けるが最後方列で直線。序盤でそこから左手前に換えてジリジリと伸びてくると、L1で馬場の良い大外を強襲して3着まで上がってきた。

 アリーヴォは抜けていたが2着のランブリングアレーに対してクビ差まで詰められたし、後半のポテンシャル面を3~4角でロスがありつつも最後まで出し切って良さが出たというのは確かだろう。スカーフェイスを撃破できているので個人的には後半のポテンシャル面はそれ以上、と思っていいだろうと。まあスカーフェイスはちょっと1800は忙しかったかなとは思うが。ただ、この時の小倉はかなり馬場も重かったし内の馬場が良くなくて外ラチ沿いでも良かったぐらい。その点では最後方からでもL5最速で出し切りやすくて届くだけの状況ではあったのかなと。まあダブルシャープ辺りと比べて上だったのは流石で、ポテンシャル戦なら良いんだけどね。軽い馬場で内の馬場がそんなに悪くない状況でとなると簡単ではないだろうなと。前半の位置取りがどうしてもよくないのでそこをどう考えて乗ってくるかやね。

天皇賞秋(GI)16着

東京芝2000m良 16頭1枠2番
風向き:静穏0.2m/s(府中市15:40)
1:59.7(+1.8) 60.5-57.4 S^3
12.8 - 11.5 - 11.9 - 12.0 - 12.3 - 12.0 - 11.8 - 11.1 - 11.1 - 11.4

 昨年秋の天皇賞秋では惨敗。ペースは超スローでラップ的にもL3最速タイでの11.1。ラストまでまとめているし、トップスピードの質が求められた一戦。風はなかった。

 2番枠から出負けして二の足もつかずに最後方まで下がってしまう。道中も超スローなのだが追走できずに単独の最後方で3角。3~4角でも最内を通しながら最後方で直線。序盤で右手前、ギャンブル的に馬場の悪い内目を狙って進めるが伸びは地味。L1では外の馬場を通した馬の方がよく、最後は甘くなって殿負け。

 まあ正直こうなってしまうと難しい。そこまでトップスピードの質が高いわけでもないし、ロングスプリントではやれる馬だけどこの秋天では前が33秒台前半と切れているわけでね。こうなるとこの馬の位置取りも悪くなるし、直線で鋭さも見劣って馬場の悪いところを通した分ラストまでしんどくなる。この辺が総合的に悪い形で出てしまったのがこの秋の天皇賞になるかな。ただ、小倉1800でも超高速馬場でとなったときに前半の位置取りが悪いとロングスプリントだけでは届かないし、トップスピードの質を求められるようなポジショニングになってしまうと簡単ではないだろうなと。

大阪杯(GI)4着

阪神芝内2000m良 12頭8枠11番
風向き:北北西9.8m/s(豊中市15:40)
1:58.6 60.4-58.0 S^2
12.9 - 11.7 - 12.3 - 11.9 - 11.6 - 12.1 - 11.7 - 11.3 - 11.2 - 11.7

 個人的に怖いなというパターンは一昨年の大阪杯の4着。ここでは高速馬場寄りでペースはかなりのスローから中盤で少し上がりつつもL2最速で11.2。割と中盤以降ポテンシャルで分散しつつだし、L3の4角地点でも最速に近い形。ロングスプリントを強いレベルで求められた。風は北北西からかなり強い風なので3角地点が完全追い風になるのも仕掛けが強めに影響した感じ。

 11番枠から出負けして最後方付近から内に切って最内で後方2番手を確保する。道中もスローペースで流れる中で前2頭が少し離す、その展開で最後方付近で内内でじっと我慢。3角で追い風で仕掛けも強く、という中で最後方内内でワンテンポ待ち、そのままロングスプリントの展開で最内で温存しながら後方2列目で直線。序盤で左手前、そこから最内に切って広いスペースを確保して中団。L1で温存した分が爆発、しぶとく伸びて途中で右手前に戻して4着まで上がってきた。

 この一戦が結構面白いと思う。ただ、前提としてはやはりスローペースだったこととロングスプリントでそこまで瞬間的にはトップスピードの質は求められていない。そして早めの仕掛けの中で最短距離を通せていたというのはある。最後方に近い位置だったけど12頭でスローだったのであの位置でもあそこまで食い込めたというのはあるかな。とはいえ、このメンツで上がり最速が示すように嵌っただけでは4着までというのは難しい。4角で右手前でのロングスプリントを求められている中で長く脚を維持できているので小倉で軽い馬場でとなってもロングスプリントは対応できる可能性が高い。ただ、後は今の小倉1800でフルゲートで後ろから届き切るかどうかという点やね。

中京記念2022への展望

 ん~素材やパフォーマンスで考えれば後ろからという前提だが噛み合ったときには馬券に絡んでくる可能性は高いとは思う。ただ、前提としてやはりどうしても後方からになるので、16頭立てと考えればやはりそう簡単に後ろから届き切るというのは…やね。大阪杯4着だけ嵌ればこのメンツなら好勝負だと思うが、3~4角でスローで団子気味、12頭立てで最内のスペースが空いていてそこを通し切ってというのはなかなか今の小倉の馬場で…というのは考えにくいかなとは思う。ある程度各馬も内を意識した乗り方になると思うし、前半で位置取りが悪くなれば3~4角で内内に拘っても位置取り的に…というのがあるね。その点ではダブルシャープと同じような不安を抱えていると思う。

 とはいえ、大阪杯や2020年の毎日王冠でもロングスプリント的にやれているので、かみ合えば…ってのはあるし、ダブルシャープとの比較で見れば相手関係からもこちらの方が上かな。嵌る必要はあるけど後方待機組で考えれば十分選択肢には入る。後は今村さんがどこまでカデナの末脚を利用して上手くコース取りしてくるか?というところかな。前半の位置取りは難しいし後ろからは確定的だとみているので、向こう正面までにロングスプリントの展開に期待して内で我慢するのか、ワンテンポ早く動いて押し上げるポイントを逃さないか。このあたりの対応と展開が噛み合えば?というところやね。まあ現状では連下で押さえるところまでが妥当なところかな。小倉大賞典からパフォーマンス自体は落ちていないと思うし、まだまだ不気味さはあるね。

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