シンザン記念 2021 出走予定馬:ダディーズビビッド&武豊騎手想定

第55回 シンザン記念(GIII)出走予定馬展望

日程:2021年1月5日(火)
コース:中京芝1600m

予想用・出走予定馬一覧

シンザン記念2021の予想用・出走予定馬一覧

ダディーズビビッド(武豊騎手想定)

 こうやまき賞では中京マイルで鮮やかに先行抜け出しを決め込んだダディーズビビッドがシンザン記念に出走予定だ。道悪のサウジアラビアロイヤルカップでは10着に沈んだが、それ以外では常に安定した走りを見せている。優等生が再び中京マイルでセンスの高さを見せつけるか。

※この記事はnote,ブログ無料効果対象です。

 サウジ戦は正直かわいそうな馬場というよりは展開だったと思っている。あれで10着は全然悲観していないし、結果的にステラヴェローチェが朝日杯でも2着に来ているように思ったよりも相手が強かったという感じはあるかな。あの流れで前目でというのは普通は難しい。ただ、ペースが上がっての不安はあるし、野路菊Sではホウオウアマゾンに完敗だったのも気になる所やね。

こうやまき賞(1C)1着

中京芝1600m良 8頭8枠8番
1:34.1 48.1-46.0 S^2
12.6 - 11.9 - 11.9 - 11.7 - 12.0 - 11.5 - 11.0 - 11.5

 まずは前走のこうやまき賞勝ちから振り返りたい。今回のシンザン記念と同じ中京マイルでの舞台でペースはかなりのスロー。そこからのL2最速坂の登りでの加速が求められた中でしっかりと抜け出してきたと。ストゥーティ相手に完勝したのは個人的には大きな材料かな。

 8番枠から五分のスタート、そこからコントロールして入っていこうとするが、思ったよりはペースが落ち着いて道中で掛かり気味になりながらコントロールしつつ2列目の外に上げて前をつつくような感じで進めて3角。3~4角で前が息を入れてというところで2列目の外で我慢。4角でも馬の気持ちを我慢させながら先頭列で直線。序盤でスッと抜け出してここで1馬身ほどリードを取る。L1でそのまま後続を寄せ付けずにしっかりと1馬身1/4差で押し切った。

 ここでは途中で押し上げる形になったが、それでもペースが遅い中で楽に前を取れたのは大きかったかな。そこから3角で我慢しつつ4角で加速していく中で余裕をもって直線前半最速地点に入ってきた。この坂の登りでスッと抜け出してきたのは立派だが、トップスピード戦としては割と楽なメンバー構成だったかもしれんね。ただ、もちろんだがアルテミスSでそこそこやれていたストゥーティをここであっさり撃破してきたことからもスローの決め手勝負なら普通にここでも戦えるんじゃないかな。少なくとも1番人気がククナというレベルならポジション差と一足の鋭さで押し切ってしまう可能性は十分にあると思う。

野路菊S(OP)2着

中京芝1600m良 5頭4枠4番
1:35.7(+0.3) 48.8-46.6 S^2
12.7 - 11.7 - 12.1 - 12.3 - 12.5 - 11.6 - 10.9 - 11.6

 3走前の野路菊Sでは2着もホウオウアマゾンに完敗を喫している。まあホウオウアマゾンが朝日杯ほど流れたときにいまいちだったという可能性はあるんだけどね。ペースは2.2でかなりのスローからのL2最速で10.9とトップスピードの質を高いレベルで求められた一戦。こうやまき賞とパターンは近いんだけど、ここではホウオウアマゾンに出し抜かれてしまっている。

 4番枠からまずまずのスタート、そこからスッと先行しようとするが内の2頭が主張したので控えて3番手も少し離れた位置。道中も3番手の位置は変わらないが前のホウオウアマゾンからは2馬身半ほど後ろで3角に入る。3~4角で外からじわっと差を詰めながら中目を追走、少しふらついていたがコントロールして4角に入ってくるが少し置かれて1馬身半ほど後ろの3番手集団。直線で追われて他よりは反応できているがホウオウアマゾンとの差がじわっと広がる。L1でも悪くはないが前との差は詰まらず2馬身差完敗。

サウジアラビアRC(GIII)10着

東京芝1600m不 10頭7枠7番
1:42.7(+3.1) 48.8-50.8 S^2
12.4 - 11.2 - 12.0 - 13.2 - 13.1 - 12.4 - 12.0 - 13.3

 不良馬場の中で先行策から失速したサウジアラビアロイヤルCも振り返っておく。ペースは2秒でかなりのハイ、前半の3Fが速く35.6でここで流れに乗ってしまったのと、そこから13.2-13.1と中盤で極端に緩んだところで後ろに取りつかれたこと。この辺からも本来先行馬にとってはかなり難しい展開だったと見ている。

 7番枠から好発を決めていたが、そこから様子を見ながら軽く促しつつ2列目。ただ途中から結構掛かり気味になっていて前半3Fが速い中で難しい競馬になってしまう。3~4角ではさらにペースダウンしてここで手綱を引いて我慢している感じから4角でも仕掛けを待ちつつ直線。序盤でも持ったままの手ごたえなんだがL2で追い出されてから反応できずにここで下がってしまう。L1は鞍上も無理は差せずに下げきった。

 前半3Fが35.6はこの馬場としてはかなり速かったと思うし、ここでまずかかりながら入ったことで体力的な消耗が大きかったんじゃないかな?というのが一つ。それとそこで脚を使って取ったポジションが3~4角で強烈に緩んで後ろが楽に取りつくタイミングを作れたことでメリットとしてあまり発揮できなかった。この辺りが痛かったと思うが、正直前半で脚を使い切ってしまったのがより敗因としては痛かったと思う。折り合い面での難しさというのもあるが、タフな馬場で流れて掛かってしまったので軽い馬場で気分良く運べるほうが良いのかもしれんね。

シンザン記念2021への展望

 まあ正直ここはスローでコントロールしての一足勝負に持ち込んだとしてもある程度戦える上位の面々だと思っている。ただ、ゲートがそこまでうまいというほどではないし(まあククナよりは安定して上手いけど)、ペースが速くなったときに対応できるのか?という不安もまだ残っているので信頼しきるところまでは怖いかな。ただスローのL2最速の形でも坂の登りで比較的動ける方なので、中京適性そのものは高い。またサウジ戦は明確に敗因があると思うので、良馬場で今の中京ならもうちょっと流れた中でも対応できる可能性はあるかな。

 相手関係で見てもストゥーティをしっかりと撃破できている総合力の高さは魅力で、完成度の引くククナとの比較ならポジション差でスローのL2最速ギアチェンジ戦でも勝ち切れる可能性は十分にあると思うし、流れた中でも追走スピードそのものは見せていたからね。折り合って運べればもうちょっと対応してくるかなと思う。まあバスラットレオンみたいにパフォーマンス面でいいものを見せているもののまだ未知な面が多い馬とか、そういうところは強敵も多いし全体を見ないと何とも言えないけど、一応重い印~連下の枠では考えたい一頭やね。基本的には好感を持っているけど、スローで末脚の絶対量があるタイプでもないし基本はある程度の位置を取って要所でスッと加速できるのが武器だと思う。内枠のほうが良いだろう。

ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?