札幌2歳ステークス 2021 出走予定馬:アスクワイルドモア&武豊騎手想定

第56回 札幌2歳ステークス(GIII)出走予定馬展望

日程:2021年9月4日(土)
コース:札幌芝1800m

予想用・出走予定馬一覧

札幌2歳ステークス2021の予想用・出走予定馬一覧

アスクワイルドモア(武豊騎手想定)

 函館1800mを3戦使って1勝2着2度と安定感を見せているアスクワイルドモアが武豊とのコンビで札幌2歳ステークスに出走予定だ。地味ながらも使うたびに時計を詰めてきたのは好感。キャリアの数と名手の経験値を重ねてここで賞金も積み重ねたい。

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 まあ有酸素運動の度合いが強くなるにつれて良くなってきた印象ではあるけど、流石にここに入ってとなると簡単ではないかな。自分のリズムで運びつつ、トップキャストが作る激流で各馬が削がれる中で脚を温存しながら差し込んでどこまでというイメージの方が良いかもしれんね。

新馬戦2着

函館芝1800m稍 12頭8枠11番
風向き:東南東2.2m/s(函館市12:20)
1:52.6(+0.9) 50.5-48.2 S^2
12.4 - 12.1 - 12.8 - 13.2 - 13.0 - 12.5 - 12.3 - 11.7 - 11.7

 新馬戦から順を追ってみていきたい。2走あるので1走1走をそこまで細かくは見ないが。ペースはかなりのスローで進んでいて後半は2F戦という感じ。後半型の競馬になったが正直これといってインパクトを残せなかったかな。風は東南東からなので函館だとBSが完全追い風、HSが完全向かい風という感じになる。

 11番枠から出負けしてそこから二の足でリカバーしながら中団の外という感じになる。道中も中団の外で進めながら、向こう正面で外からじわっと押し上げながら好位列付近で3角に入る。3~4角でも外外からじわじわとは押し上げていくが、4角以降で逃げるエクラノーブルが徐々に離してという中で3列目で直線。序盤でそこからしぶとく2番手に上がってくるが突き放される。L1でも5馬身差離されたが踏ん張って2着はクビ差で死守したという形。

 まあ正直完敗ではあったと思う。前半で出負け気味でこれが流れに乗れなかった要因ではあるし、二の足は悪くなくてそれなりにはリカバーしての中団。完成度は低いが前半最低限の位置は取ってきたと。3~4角で動いて行く形になったが4角出口で逃げたエクラノーブルが加速ラップで突き放したところで全く対応できなかったからね。もちろん外から勝ちに行っての2着は悪くないけど、少なくともエクラノーブルには完敗。またそんなに差のない3,5着馬の次走もイマイチなので少なくともスローバランスでとなると後半のポテンシャルは平凡じゃないかな。

2歳未勝利戦2着

函館芝1800m良 13頭1枠1番
風向き:南東2.7m/s(函館市10:00)
1:50.4(+0.1) 50.2-47.9 S^2
12.4 - 12.1 - 12.7 - 13.0 - 12.2 - 11.9 - 12.0 - 11.6 - 12.4

 2走前の2歳未勝利戦でも2着だが着差は詰めてきたし、時計も大幅に詰めた。ペースは2.3でかなりのスローそこから後半5F戦からL2最速で11.6と2段階加速気味まで持ってきた。風は南東からなので、BSで追い風に近い形になっていて、HSでは向かい風に近い形。

 1番枠からまずまずのスタート、そこから少し窮屈になって掛かり気味になったので控えて我慢しながら後方の内目で進めていく。1~2角のコーナーワークで中団の中目までリカバーしながら手が動いて追走しつつ3角に入る。3~4角でも中団馬群の中目から少し仕掛けを待たされつつ4角で手が動いて大外への誘導。序盤で前に出し抜きを食らっていたがL1で5馬身差ぐらいあった中でぐんぐん伸びて半馬身差まで詰めてきた。

 L1の伸びが未勝利とは決定的に違ったかなと。結果的にスローの流れで後半特化になったのだが、3~4角で中目から外に誘導してとはいえL1が12.4のところを4馬身半詰めたと考えれば0.7はまず詰めていると。11.7ぐらいでラストをまとめている計算になる。新馬戦は正直凡戦だったと思っているけど、叩いて良化して後半のポテンシャルに見どころがあるなと感じるレベルにはきたかなと。ここの勝ったフィフティシェビーがコスモス賞でそこそこ頑張った3着。これに対してラストで決定的に詰めたし、4角での進路取りがスムーズならという感じだったね。まあゲートも出ていたし内枠で窮屈になったので…という不運もあった。2走目でしっかりと上げてきたなという認識。

2歳未勝利戦1着

函館芝1800m良 12頭1枠1番
風向き:南2.4m/s(函館市10:00)
1:50.0 48.2-49.5 H^1
12.4 - 11.7 - 12.0 - 12.1 - 12.3 - 12.2 - 12.1 - 12.5 - 12.7

 前走の未勝利戦勝ちではしっかりと流れに乗ってねじ伏せてきた。ペースが1.3でハイペースと前半のパワー型基礎スピードを求められた一戦。後半は11秒台を踏んでいないように、基本的に前半型の競馬と言っていい。風は南からなので3角地点が完全追い風となる感じ。

 1番枠からまずまずのスタート、そこからある程度促して先行策だが最終的には3列目の内で前にスペースを保ちつつ進めていく。道中も前に対してスペースを確保した状態で離れた位置で進めて上手く温存しつつ3角。3角で3列目の内から仕掛けを待ちつつ4角で一つ外に誘導して伸びていたセイウンプラチナの後ろを取ってきたがここでスペースを詰め切って窮屈で直線。序盤で2列目から捌いてという作業は必要だったが、そこから最後は楽にセイウンプラチナを捕えての3/4差勝利。

 ここでは基礎スピード面である程度詰めてきたと思う。前半で前が飛ばす流れには少し離れた位置で進めていたので何ともだが、それでも目視推定で800通過が49前後だから、バランス的にも平均では入ってきたと思う。4角出口で詰め過ぎた格好になったとはいえ3~4角での立ち回りは上手く進めた方だしラストが楽だったのも全体的に上手く進めてきた中でのもの。接戦だし、古馬1勝クラスの八雲特別がややスローペースで1:48.4ということを考えても正直ここに入ってどうこうとなると簡単ではないなというのが率直な評価にはなる。対応はしてきたけど、ペースが上がってしまうとあまりいい印象は抱かない。

札幌2歳ステークス2021への展望

 ここ3走で面白いなと感じたのが2走前の2着時の未勝利戦になる。これがスローで後半特化のポテンシャル戦でラストでズドンと伸びてきた。これがラップや時計的な観点から見ても一番評価できるかなというところで、前走みたいにハイペースの流れにある程度乗ってやれたのはあるけど高いレベルでは難しいと思う。これは古馬1勝クラスとの時計比較も含めて、完全にスムーズではなかったにせよ物足りない。

 なので、現状展開が嵌らないとやね。個人的には後ろから脚を温存して3~4角でも出来るだけロス(距離ロスだけでなくタイムロスも)なく立ち回って後半のポテンシャルを最大限に活かせる形になればというところ。トップキャストが引っ張る形になればある程度縦長になると思うし、足を温存しながら展開が噛み合えば馬券圏内が見えてくる…というのが現実的なところだと思う。それに対して人気がどの程度なのかという点を見ながら判断したい。ヒモ穴で単勝20倍台~、複勝4倍台~という感じでそれなりに人気が無ければヒモ穴で選択の余地はあるかな。

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