カペラステークス 2019 出走予定馬:コパノキッキング&藤田菜騎手想定

第12回 カペラステークス(GIII)出走予定馬展望

日程:2019年12月8日(日)
コース:阪神芝外1600m

予想用・出走予定馬一覧

カペラステークス2019の予想用・出走予定馬一覧

コパノキッキング(藤田菜騎手想定)

 藤田菜七子とのコンビで脚質転換に成功し、東京盃を制したコパノキッキングがカペラステークスに出走予定だ。藤田菜七子にとっては中央重賞初制覇のまたとないチャンスとなるが、中山1200mが鍵。芝スタートでもこれまでの先行策を貫き勝利をもぎ取れるか。

※この記事はnote、ブログ無料公開対象です

 今回は結構難しい面はあるかもしれない。ダートスタートで先行できるようになったのは確かだけど、今回は相手がかなり速いからね。58kgでもあるし。とはいえ、ある程度前につけて自分の競馬でどこまでやれるか楽しみではある。人馬ともに成長を見せてほしい一戦やね。

東京盃(JpnII)1着

大井ダ1200m良 15頭2枠2番
1:10.7 34.3-36.4 H^3
12.3 - 10.7 - 11.3 - 12.0 - 11.8 - 12.6

 まずは2走前の東京盃勝ちから振り返りたい。大井の1200m戦でやはりどうしても3~4角が急なのでL3の地点で12.0と減速、そこから直線入りで再加速が起こっている。ペースがかなり早く2.1で1200で超ハイの流れとなった。

 2番枠から五分のスタート、そこから押して押してハナを主張し内からハナを取りきる。そのままスピードをキープしながら3角に入る。この辺りで流石に少しペースを落としているのだが楽に2列目以降を引き離し、4角でも楽な手応えで直線。序盤でそのまま追い出されて一足を使って突き放し3馬身差。そこからL1まで後続を寄せ付けず突き放し続けて4馬身差完勝。

 藤田菜七子は新潟が得意なのも個人的にはイメージと合致しているんだが、大井も含めて急コーナーは得意な印象ではある。もちろんコパノキッキングがこの競馬で押されてしっかりとハナを切れたこと、そこから3~4角でさほどペースを落とさず再加速まで持っていけたのは馬の能力もあると思うが、スムーズだった。スピードに乗って3角に入ると結構コントロールするのが難しそうなんだけど、これをやれた辺り実は想像以上にかなり上手いんじゃないかと最近は思っている。もともと普通に上手いとは思っていたんだけど、大井でこういうスムーズな競馬が出来ているというのは結構驚かされたね。豊とかを目標にしているんじゃないかとすら思えるほど、スタイルは近いと思う。馬としてもこの競馬ができるようになったのはかなり収穫。ただし、やはりダートスタートではあるというのはポイントで、芝スタートだとこの一歩目からだと質的にスピードのある馬に対してどこまでいけるか?というのが課題。

JBCスプリント(JpnI)2着

浦和ダ1400m重 12頭7枠10番
1:25.0(+0.1) 34.1-38.4 H^5
11.6 - 10.5 - 12.0 - 12.4 - 11.8 - 12.9 - 13.7

 前走のJBCスプリントは流石に暴走ペースについていきすぎた感じはある。ペースは見ての通りで4.3も速い。1400までの距離だとH^5レベルで極端なハイと言っていい。そこからL3最速で仕掛けも速くL1は13.7と大きく消耗した。

 10番枠から五分のスタート、少しバランスを崩したがそこから促して早い段階で流れに乗ってハナを狙うが3頭雁行状態の外で結果ロスを作って1~2角。そのまま3頭雁行状態の一番外で進めながら3角。3角でペースが上がる中で勝負を仕掛けて先頭列の一つ外。4角では明確に前に出て直線。序盤で1馬身差のリードがあるがここで外から一気にブルドッグボスに差されて2着。

 ん~まあ3着以下は突き放しているんだしとは思うけど、結果的に無理なく運んだブルドッグボスに足元をすくわれる形にはなったからね。前は潰したし、あの超ハイペースでひるまず仕掛けていけたというのはメンタリティとしては優秀だけど、やっぱりちょっと速すぎたとは思う。特に1~2角であのスピードで外外になってしまったし息を入れるタイミングがなかったからね。全体のレベルは疑問があったし、ノブワイルドあたりは暴走ペースに巻き込まれる形になった。その中で強い競馬はしているけど、流石にここまで速いと…というのは感じたかな。

クラスターC(JpnIII)3着

盛岡ダ1200m良 14頭6枠9番
1:09.6(+0.5) 34.2-34.9 H^1

 3走前のクラスターCを振り返っておきたい。ナチュラルに高速ダートの盛岡1200m戦でペースバランスはややハイという程度。ラップ推移がないのでなんともだが、ある程度時計勝負になっている中でいまいち伸びあぐねた。休み明けというのもあったが、少し気になる負け方だったかな。

 9番枠からまずまずのスタート、そこから押して先行策を取り、内のヒロシゲゴールドを行かせて番手で進めていく。3~4角でもヒロシゲゴールドを見ながら番手で一つ外、4角で仕掛けて並びかけながら直線。序盤でヒロシゲ、更に外からヤマニンに来られて一旦後退。そこからラストまで伸びは地味、3着完敗だった。

 流れとしてはそこまで速くはない中で、これまでに無い先行策を取ってきたというのもあるが、ラストは伸びあぐねたなというのが率直な感想。時計的にも9秒前後が出てしまうような馬場だったわけで、そこで質的に前半で脚を要求されてちょっと甘くなったかなという感じはある。芝スタートの中山1200でもその辺が気になる材料ではあるし、またシンプルに芝スタートで行けるかどうか?というのも課題かな。

カペラステークス2019への展望

 芝スタートは鍵になるが、浦和なんかではダートでも11.6の流れで外から入っていたし、今のこの馬ならある程度は前を取れると思う。流石にゴールドクイーンの二の足に勝てるかどうかはわからんが。ただ、これまでこの馬は後ろから脚を残す形で良さが出ていた面もある。またここ3走もハイペースとはいえ34病代前半までの入り。芝スタートで33秒前後のペースまで上がったときに質的にオーバーペースにならないかどうかというのは一つのカギかな。芝スタートの中山1200だとどうしてもそういう競馬になりやすいし、その点でゴールドクイーンが33.0前後で入っていく可能性が高いことを考えると、あまり前半で追いかけすぎると消耗し切る可能性はあると思う。その辺のバランスを藤田菜七子が取れるかどうか。勝ち気な騎乗を見せることが多いが、今回はうまく落ち着いて少し離れた好位に収めるぐらいの気持ちで良いと思うんだけどね。まあ、もちろん今のコパノキッキングが芝スタートで快速ゴリゴリの基礎スピード戦でどこまでやれるかというのも見てみたい気はするんだけどね。追いかけすぎて他の目標になるというのもあるので、入り方は重要かな。

 それと、余談だが藤田菜七子はどちらかと言うと新潟・府中タイプで福島中山タイプではないと思っている。これは新潟・府中はペースの上げ下げがあって藤田菜七子は馬をコントロールしたり動かしたり、というのは得意なんだろうとこれは早い段階で思っていた。大井で上手かったのもその辺があるとは思っているし、豊に近いというのもそこ。一方でスピードに乗った状態でのコース取りが要求されやすい中山や福島では最後に苦しくなるイメージが有る。今回はスピードに乗せっぱなしの消耗戦になる可能性が高いので、前半で前に行ききれなかったときに、相当なスピードで3角に突入する、ここでどう捌いてくるか?というのは藤田菜七子という観点で注目したいポイントかな。人馬ともに課題があるし、ここは少し疑問を持って入りたい。

ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?