【※無料公開】ミトノオー&武豊騎手想定@ジャパンダートダービー2023出走予定馬展望

第25回 ジャパンダートダービー(JpnI)出走予定馬展望

日程:2023年7月12日(水)
コース:大井ダ2000m

ミトノオー(武豊騎手想定)

 前走の兵庫チャンピオンシップでは6馬身差の圧勝を収めたミトノオーが武豊とのコンビでジャパンダートダービーに出走予定だ。地方の雄が迎え撃つこの大一番だが、中央の総大将が名手とのコンビで大井でも力の違いを見せられるかに注目だ。

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 ミックファイアとの戦いになる可能性が高いとは思っているけど、こちらは割とシンプルな競馬で良さが出ている印象はあるので大井のトリッキーな競馬に対応できるかどうか?というのはカギかな。ただ兵庫CSでは結構好時計で勝ち上がったし、着差という点でも圧勝だったからね。

兵庫チャンピオンシップ(JpnII)1着

薗田ダ1870m良 12頭5枠6番
風向き:西南西3.9m/s(豊中市18:00)
2:00.7 

 まずは前走の兵庫チャンピオンシップ勝ちから振り返りたい。ラップが無いので何ともだが、レースの上がり3Fは38.9なので、まあ平均ペース~ややハイに近いのかなと。どちらにせよそんなに極端な流れでは無かったとは思う。風は西南西からなので4角地点が完全向かい風になる。

 6番枠から五分のスタート、二の足良く外から楽に切り込んでハナを取り切る。そこからはコントロールしながらスタンド前でそれでもじわっとリードを広げていく。向こう正面でも馬なりから軽く促す感じで3角に入って3馬身ほどのリード。3角でも楽な感じで、4角で少しアクションを強めてここでスッと離して6馬身差ほど。後は直線左手前に換えてほとんど追わずに後ろを見ながら6馬身差の圧勝だった。

 2着キリンジに6馬身差、3着のメイショウオーロラにはそこから更に10馬身と圧倒的なパフォーマンスだったとは思う。園田の良馬場で1秒をしっかりと切ってきたし時計的な水準でもなかなかのレベル。それと、恐らくそこまで激流では無くややハイ~平均程度でのバランスだと思うし、1周半の1870mで距離も延びて息を入れつつとなった中でまだまだラストで余力があった。これは距離という点で一つ大きな材料かな。正直これまでが基礎スピード色が強い競馬だったので延長が鍵だなと思っていたんだけど、この感じなら距離そのものは2000mでも対応できると思う。後は大井のコーナー減速直線加速に対応できるかやね。

伏竜S(OP)1着

中山ダ1800m不 14頭5枠7番
風向き:北東2.9m/s(船橋市15:10)
1:51.9 49.0-50.7 H^2
12.6 - 11.7 - 12.3 - 12.4 - 12.2 - 11.9 - 12.3 - 12.7 - 13.8

 2走前の伏竜Sでは不良の中山1800m戦で逃げ切っての完勝。ペースはかなりのハイで引き上げながら、L4最速と仕掛けも早い形の中で押し切った。風は北東からなので3角地点が完全追い風になる。

 7番枠からまずまずのスタート、そこからは押して押して、少し頭が高かったがハナを切るとスムーズ。そこからは少しコントロールしつつそれでもしっかりとハイペースで進める。3角で最速を踏んでここで2番手以下を少し離しながら、4角で手が動いて2馬身半差で直線左手前に。序盤ですっと抜けてここで4馬身差。L1の坂の登りで少し鈍化して外から突っ込んできたモックモックに詰められたが、それでも2馬身半差の完勝。

 ここは基礎スピード色がかなり強い競馬ではあった。息をあまり入れずに淡々と進めて後ろの脚を削ぐことで押し切ったと。2勝クラスが1:52.5なので時計的には優秀なんだけど、その2勝クラスは50.9-49.5でスローだったので一概には言い切れない。ゲート、二の足でそこまででも無かったし、最序盤は窮屈だったのもあるのか走りのバランスがあまり良くなかったので小頭数になるのは個人的には良い材料かなと。兵庫CSも最序盤はそんなに良くなかったしね。ただこういう基礎スピード戦でも強かったし、距離を延ばしてコントロールして更に上げてきた感じはあるので、イメージとしては兵庫CSの方に更新した方が良いかもしれない。ここまで基礎スピード勝負でない方が、という見方もできるかな。

2歳新馬戦1着

新潟ダ1800m良 15頭7枠13番
風向き:西南西3.7m/s(新潟市13:00)
1:54.9 50.4-51.6 H^1
12.5 - 11.0 - 13.5 - 13.4 - 12.9 - 12.9 - 13.2 - 12.5 - 13.0

 大井なのでギアの上げ下げになりやすい新潟の新馬戦を振り返っておく。完勝ではあったが地味でもあった、というのが本音。ややハイで進めてコーナー減速直線加速を繰り返す中でしっかり抜けては来た。L3-2で13.2-12.5と再加速はできている。風は西南西からなのでHSが完全向かい風、BSが完全追い風となっている。

 13番枠からやや出負け、そこからは軽く促しつつの先行策で楽に2列目外を確保する。1~2角で2列目の外の位置を維持しつつ向こう正面で楽な感じで追走、3~4角で2番手に上がって楽な手応え、4角で並びかけてアクションがあって半馬身ほど前に出る。直線で右手前に換えてここでスッと離して3馬身差。L1でツウカイリアルに少し差を詰められるがそれでも余裕の2馬身半差完勝。3着以下はそこからさらに7馬身千切った。

 時計的には1:54.9と平凡だが、2着のツウカイリアルが既に1勝クラスも勝ち上がっているように割とハイレベルだった。実際レパードSでも1:51.9しか出ていないし、2歳のこの時期として考えれば馬場補正で結構優秀な時計になるともいえる。その中でギアの上げ下げを求められて余裕があったし、この辺から距離延長に対しての適性もある程度示していたと言えるかもしれんね。まあ基礎スピード勝負でも結構やれていたので幅の広い馬だとは思うが、ひとまずいえるのはギアの上げ下げが求められても最低限は対応してきた、単調ではないというところは大井を考える上では重要な要素になりそう。ただ、加減速は対応しているがL2で速いラップをとかそういう実績は今のところないのも事実。その辺やね。

ジャパンダートダービー2023への展望

 今回は初めての大井で初めての2000mという条件。なのでどうしてもやってみないと分からない部分はあるんだけど、個人的にはある程度対応してくると思う。これまで基礎スピード色が強い中で押し切ったけど、前走の兵庫チャンピオンシップがコントロールしながらラストまで末脚に余裕があり、パフォーマンス的に見てもベストバウトに近いかなと。新馬戦が地味だったけど、新潟1800でのギアの上げ下げに対応できたのはあるし、馬場補正で考えればまずまず優秀で2着馬もハイレベルだった。その点を踏まえると、大井2000で求められる適性をある程度高いレベルでクリアできていると思う。

 ただし、敢えて言えばやはりそれでも後半で速いラップを求められた中でどうか?やね。これまでは基本的に乾いたダートか道悪だと前半からぶっ飛ばして後半の上がりが掛かる状況ではあった。大井の2000は高いレベルだと消耗し切らずにハイペースでもL3-2で加速だけでなく最速でトップスピードまで求められるケースが多い。ここに対して切れでどこまで引き上げてこれるかやね。その点ではミックファイアやが高いレベルで見せてしまっているし、中央勢でもユティタムの方がフィットしそうな部分でもある。個人的にはある程度強気にペースを引き上げた方が面白いかな、とは感じているが豊のレースメイクも含めて楽しみもあり、後半の不安もアリの半々やね。連下でとりあえずだけど、引き上げる可能性は残しておく。

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