札幌記念 2020 出走予定馬:マカヒキ&岩田康騎手想定

第56回 札幌記念(GII)出走予定馬展望

日程:2020年8月23日(日)
コース:札幌芝2000m

予想用・出走予定馬一覧

札幌記念2020の予想用・出走予定馬一覧

マカヒキ(岩田康騎手想定)

 栄光の日本ダービー馬マカヒキが札幌記念に出走予定だ。ただその栄光は既に4年前のもの。最後の勝利も3歳秋のニエル賞まで遡らざるを得ない。ただし、今年の夏は復活がテーマ。ラブカンプー、アドマイヤジャスタに続いて驚きの復活劇の主役となるかに注目だ。

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 まあ、正直言って勝つ可能性すらあるとは思っている。というのも他が適性的に怪しいというのと、上位勢の中では比較的パワー型の基礎スピードを持っている方、という点で。大阪杯はかみ合わなかったので、岩田のイン突きと単調な展開が嵌れば驚きはないかな。ただ、低調なメンバー構成だからこそ、ともいえる。後は衰えがないかどうかだけ。

ジャパンカップ(GI)4着

東京芝2400m重 15頭8枠14番
2:26.5(+0.6) 60.3-61.3 H^1
12.8 - 11.3 - 12.3 - 12.2 - 11.7 - 12.2 - 12.1 - 12.0 - 12.1 - 12.4 - 12.2 - 12.6

 まず評価すべきはこのジャパンカップ4着に当たると思う。この時はかなり後方からの競馬となってしまったが、ラストの伸びは一線を画す内容だった。豊が終いに賭けたというのはあるにせよ、久々に良い競馬をしてくれた。ペースはややハイで流れていて重馬場で力の要る馬場状態。後半ラップを見ても12秒台となっているように、前半のパワーが他基礎スピードをメインに求められた。そこで脚を温存して後半のポテンシャル面を引き出してきた形。

 14番枠から出遅れていて無理はせずに最内に持って行って最後方で進めていく。道中も前が淡々とハイペースで刻んでいくという流れの中で、最後方から終いにかけて3角。3~4角でも最短距離を通して単独の最後方から4角出口で内から交わしながら直線。序盤で中団列が大きく広がって壁となっていたので外に誘導だがまだ出し切れない。L2でユーキャンスマイルの後ろから出し切って中団列。L1でそこからの伸びはなかなかのインパクト、最後までバテ差して4着に上がった。

 この時はレースレベル的にどうかなと思ったんだが、結果として見てもやはりカレンブーケドールは相当強い。これに対して位置取りの差があり過ぎたので苦戦したけど、L1まで伸びてきたというのはある程度高いレベルでの評価が必要だろうと思う。今のマカヒキは速いラップを要求される競馬では基本苦戦していて3歳時のイメージはもはやない。ただし、札幌記念2着時もそうだが、割とタフな流れでパワー型の基礎スピードが要求されれば総じて安定しているし、そこまで悪くない。全体のレベルがそこまで高くないし、手ごわい馬も適性的な不安がある今回なら十分付け入るスキはあるかな。

大阪杯(GI)11着

阪神芝内2000m良 12頭7枠9番
1:59.5(+1.1) 60.4-58.0 S^2
12.9 - 11.7 - 12.3 - 11.9 - 11.6 - 12.1 - 11.7 - 11.3 - 11.2 - 11.7

 前走の大阪杯は今のマカヒキにとっては厳しい展開だったと言って良い。馬場自体は標準ぐらいだったと思う。ただし、前半のペースが遅く2.4でかなりのスロー。そこから後半は4F戦に分散といっても最速はL2で11.2とそれなりに速い。ロングスプリント適性が求められると難しいね。

 9番枠からやや出負け、そこから軽く促しながら好位馬群の中目で様子を見つつ。ただ折り合いを意識して最終的には中団の中目でコントロール。道中もさらにポジションダウンして後方で3角に入ってしまう。3角以降はブラストワンピースを目標にしながら外目を通すのだがここでペースが上がってくる。L3で外外を回すがコーナーワークで置かれて直線。L2の最速地点でも伸びは無く後方2番手のまま。L1で前が落ちたところでも良いところなくの11着完敗。

 この形だと難しい。以前はダービーとかでも鋭く速いラップ地点で伸びてきていたんだが…今は正直高いレベルでは無理やね。京都記念とかでは悪くなかったけど相手が相手だったし。ここではかなりのスローだったので基礎スピードが求められなかった。そして後半各馬が余力があるうえで3~4角で加速して4角~直線前半で速いラップをという流れだったことを考えても、スローの段階で下げ過ぎたし3~4角で外ではそりゃ難しいだろうなという競馬だった。負けるべくして負けているけど、流石にブービーなので緩やかな下降線に入っているのかどうか?という考え方は必要かも。

札幌記念(GII)2着

札幌芝2000m稍 16頭3枠5番
2:01.1(+0.0) 59.1-62.0 H^3
12.5 - 10.4 - 11.5 - 12.1 - 12.6 - 12.4 - 12.0 - 12.6 - 12.5 - 12.5

 一昨年の札幌記念2着を振り返っておきたい。個人的にはこういう競馬が今のマカヒキには一番合っていると思う。超ハイペースの流れ、後方待機だったが3~4角で外から勝ちに動いてのもの。サングレーザー相手にかなり際どく差し込んできたし、ここは結果的に見ても結構強敵が揃っていたと思う。

 5番枠からまずまずのスタートを切っていたが、二の足が遅く押されつつも後方に下がっていく感じ。道中も激流で縦長、前が淡々と引っ張る流れで後方2番手で進めながら外目から3角に。3~4角でも中団外に取りついてくると、4角で大外をぶん回しながら直線。序盤で中団からジリジリと伸び続けて好位列、L1までしぶとく伸びてきて最後は決定的に突っ込んでくるがサングレーザーをわずかにハナ差捕え切れずの2着だった。

 まあもちろんこの超ハイペースの中で後方で温存できたのは噛み合った要素なのは間違いない。ただ、3~4角では前がペースを落としてそこまで速いラップではない…にせよかなり外外をぶん回してきた。札幌の長く緩いコーナーと考えるとこのロスは結構響いたはずだし、それでも最後まで伸びてきたようにポテンシャルは良いものを持っている。前半の基礎スピードが求められて前の馬が減速している前提ではあるが、こういう競馬でこそ破壊力を見せる馬、という認識を今は持つべきかなと。前半の基礎スピード面が求められたほうが良い。

札幌記念2020への展望

 まあもちろん今回のメンバー構成ならこれまで見せてきたパフォーマンスと適性、という見方では上位に入ってくると思う。札幌記念2着とジャパンカップ4着は条件的にもタフな馬場、基礎スピードを高いレベルで求められた中でのポテンシャルの爆発となる。ただし、気になる点としてはやはり頭数も落ち着いてそこまでペースが上がってこないケース。ゲートはともかくとしても二の足は常に安定して遅いので、ペースに関わらずポジションは後ろから。ペースが落ち着いていれば3~4角でも前もそこまでラップを落とさないだろうし、その流れで3~4角で外外から末脚の絶対量だけでどこまでやれるか?というのは少し疑問がある。

 ただ、大阪杯4着が61.3-59.6とかなりのスローからの4F戦で内内を通してという競馬で4着。ワグネリアンよりは常にちょっと見劣るという立ち位置で考えるとそこまでパフォーマンス的には変わってこないかな。今は力の要る馬場でポテンシャルを求められれば安定していると。昨年札幌記念でサングレーザーが強い競馬で2着と考えても、力関係的にブラストやワグネリアン、フィエールマン辺りとはタフな馬場での2000でポテンシャル戦では大差ないと思う。今回のメンバー構成なら総合的に見ても信頼度は高い一頭かな。後はどのレベルまで狙うか…というところ。復活が今夏のキーワードになっているし、そのトレンドに乗って…というのはネタにせよ十分このメンツならチャンスはあると思う。後は今年2走目、大阪杯が良くなかった。この辺を踏まえて追い切りなどで最終的に判断したい。一応対抗~連下で重い印も。

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