函館スプリントステークス 2020 出走予定馬:ダイアトニック&武豊騎手想定

第27回 函館スプリントステークス(GIII)出走予定馬展望

日程:2020年6月21日(日)
コース:函館芝1200m

予想用・出走予定馬一覧

函館スプリントステークス2020の予想用・出走予定馬一覧

ダイアトニック(武豊騎手想定)

 今年は高松宮記念でも3着と距離短縮で良さを引き出してきたダイアトニックが武豊とのコンビで函館スプリントステークスに出走予定だ。58kgと重めの斤量を背負うことになるが、ここを制していざ秋の中山へ。

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 1200mでもやはりハイペースまでバランス的に上がってしまったときに対応できるか?というのは出てくるところ。宮記念はあれでも平均ペースだったからね。不利があった中で3着は立派だし不利を受けてなければ或いは、というレベルだったのは事実。今回の条件でやれればスプリンターとしては本物といえそうなんだけど、ペースは重要かな。超ハイでも対応できれば秋の主役はこの馬かも。

高松宮記念(GI)3着

中京芝1200m重 18頭2枠3番
1:08.7(+0.0) 34.2-34.5 M
12.1 - 10.8 - 11.3 - 11.4 - 11.2 - 11.9

 前走の高松宮記念3着から振り返りたい。この時は重馬場で時計もかなり掛かっていたとは思う。ただ、その中では結構好時計だったのと、ペースも実は平均で収まっている。L3-2での再加速が求められた中でクリノガウディーの不利を受けたので、それが無ければラストの伸びからも…というところは感じた。

 3番枠から好発を切って先行争い、促しながら楽な感じで好位の内目に入り込む。前にセイウンコウセイを置きながら3~4角で3列目の内内、ロスを最小限にして直線でセイウンの後ろから外を狙うが難しく内。L2の地点でジリジリと伸びるが外のクリノガウディーのほうが伸びる。ただL1で伸び始めたところでクリノがもろに内に寄せてきてブレーキ、最後に立て直すともう一度伸びてきたのだが…という4位入線、3着だった。

 不利を受けてなければ少なくともグランアレグリアよりは前にいた可能性が高いと思う。明確に手綱を引いてからもう一度伸び始めていたからね。まぁクリノやモズスーパーフレアとの比較で見ても逆転するだけの脚をL1最後に見せていたと思うからね。ブレーキを踏まされなければもう少し伸びたのも早かったと思う。あの一戦は不利が無ければ勝っていても驚けないなという競馬だった。それと、結果的に上位4頭がかなり強かった可能性も考えたほうが良い。グランアレグリアは1600の安田記念でもパワー型の基礎スピードをある程度要求されて突き抜けている。1200は少し短いとは思うが、このグラン相手に正攻法で互角にやれていることを考えると、個人的にはダイアトニックが1200で化けた可能性は考えたほうが良いだろうと。かなり強かったと思う。

阪急杯(GIII)3着

阪神芝内1400m良 18頭2枠3番
1:20.3(+0.0) 34.1-34.8 H^1
12.1 - 10.7 - 11.3 - 11.4 - 11.3 - 11.6 - 11.9

 2走前の阪急杯では2位入線で降着の結果の3着。フィアーノロマーノに不利を与えた格好になる。まあ不利の是非はともかく、フィアーノ辺りと互角でと考えると1400だとグランアレグリアのほうが圧倒的に上だとは思うので、1200でパフォーマンスを上げてきた可能性を考えることになるんだけどね。ペースはややハイからのL3最速で11.3という程度。基本的には前半の基礎スピードを強めに求められた一戦と言って良い。

 3番枠から五分のスタート、そこから割と楽に二の足で先行しながら2列目の内で進めていくという感じ。3~4角でも2列目の内で我慢しながら余裕ある手ごたえで直線。序盤で進路を取ったときに内のダイアトニックに不利を与える。L1で抜け出したところに外から一気にベストアクターに差し切られての2位入線、降着での3着。

 フィアーノの不利も結構大きかったからあれが無ければというところではある。少なくとも1400の基礎スピード戦で正攻法で進めてはベストアクターに差し切られるレベルだったし、4着スマートオーディン辺りとの比較で見てもそこまでのインパクトはなかったかな。グランアレグリアが出ていたとしたら恐らく随分前にグランはいたと思う。スワンSを制している馬ではあるが、高いレベルまで来ると1200のほうが良いかもしれないね。もちろんこのペースでスッと楽に2列目ポケットに収まっているように1400でも基礎スピードの高さを見せているというのは良い材料。ただ後半でそこまでのインパクトは残せなかったからね。

マイルCS(GI)10着

京都芝外1600m良 17頭8枠15番
1:33.8(+0.8) 47.2-45.8 S^1
12.5 - 11.2 - 11.6 - 11.9 - 11.6 - 11.5 - 11.0 - 11.7

 マイルCSの負け方を振り返っておきたい。このレースではそこそこ人気していたが、個人的には基礎スピードが勝ったタイプなのでマイルCS向きではない感じはしていた。ペースも実際ややスローで落ち着いていてL4加速からのL2最速で11.0と2段階加速的で比較的中距離的な競馬になった。

 15番枠から五分のスタート、そこから促しつつだが中団の外目ぐらいでまずは入っていく。道中もそこから下げて中団やや後方で中目を追走。3~4角で馬群が凝縮している中でペースが少し上がって中団外から直線でスッと進路を取るも後方。序盤でそこから追い出されるが一瞬は伸びて中団ぐらいまでに来る。ただL1でもう一段の伸びを欠いて10着と完敗。

 これに関してははっきりと敗因がわかるレースではあったかなと。マイルでペースが遅い中で中団となってしまったし3~4角でも11秒台半ばまでは上がってきた中で外外からの追走。L2の最速地点でそれなりには足を使ったけど他の馬も余力を残せているわけで末脚の絶対的な勝負になってしまった。こうなるとL1で甘くなったというのは仕方ないかなと。スワンSでもそうだがペースが速くて各馬がある程度前半で脚を削がれた中での相対的な伸びで良さが出てきたと。マイルCSみたいにゆったりした流れになってしまうと噛み合いにくい、という点では短距離指向の馬だったとこの時点でも言えるんじゃないかな。

函館スプリントステークス2020への展望

 1200mがベストの可能性は十分高いと言えるんじゃないかなと。ただし、やはり函館1200は全体でもかなりハイペースになりやすいし、先週を見ても時計的には7秒前後は出ても驚けない。この辺りからも前半の基礎スピードを質的にもう少し高められるかどうか?というのはポイントになりそうかな。その点ではある程度高速馬場の中で質的に戦えている純正スプリンターがライバルになりそうかな。ただ、今回はそこまで快足タイプの逃げ馬がいないというのは良い材料やね。33秒台半ば~後半ぐらいのペースならば恐らくバランス的にはスローで入っていけると思うしダイアトニックとしても走りやすい条件になると思う。本来時計が掛かる馬場のほうが良いので、時計が出易い状況の洋芝という特殊な条件がどう出るか?というぐらいかな。

 相手関係は結構骨っぽい馬がいるのと、メイショウショウブみたいに1200で化ける可能性がある馬もいるのでこの辺りとの比較になるかな。ライトオンキューなんかは力をつけてきたけどやはり結構な長期休養明けになるしね。何頭か面白い馬もいるけど、ここは普通にチャンスだと思う。豊もこの馬で秋の1200路線を意識出来ればいうことないけどね。ただ、個人的には機動力が高くて器用さを活かせる馬なので、豊みたいに遊びを持たせる騎手よりは北村友一みたいに前目内目に拘れる方がフィットしているとは思っている(ただ函館1200は内枠が意外と詰まりやすいからね…特に函館スプリントステークスは詰まって動けない馬が多発しているイメージ)。ここで豊がしっかりと勝たせられるかに注目してみたいところやね。重い印候補。


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