北九州記念 2020 出走予定馬:ラブカンプー&藤田菜騎手確定

第55回 北九州記念(GIII)出走予定馬展望

日程:2020年8月23日(日)
コース:小倉芝1200m

予想用・出走予定馬一覧

北九州記念2020の予想用・出走予定馬一覧

ラブカンプー(藤田菜騎手確定)

 CBC賞ではまさに奇跡の復活劇といっても過言ではない逃げ切り勝ちを収めたラブカンプーが藤田菜七子とのコンビで北九州記念に出走予定だ。前走のアイビスサマーダッシュでは内枠というのもあったが先行策から甘くなった。完全復活を証明すべく、夏の小倉で躍動したい。

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 流石にCBC賞の復活は普通の競馬ファンなら誰もが信じられなかったとは思う。正直競馬歴は結構長いけど、ここまで酷い着順を続けてきた馬がここまで鮮やかに復活した例は本当に少ないからね…。前走のアイビスサマーダッシュも悪くはなかったと思う。後は状態面をキープできているかどうかと、超高速馬場でもやれるのか。

CBC賞(GIII)1着

阪神芝内1200m稍 16頭2枠3番
1:08.7 33.5-35.2 H^2
12.0 - 10.7 - 10.8 - 11.1 - 11.7 - 12.4

 まずは何と言ってもCBC賞勝ちからだろう。稍重で時計も結構掛かっていた状況。ややタフぐらいだったと思っているが、その中であっさりと逃げ切った。ペースはかなりのハイ、ラップ的にも淀みなく進んでいてL2の地点では大きく減速しているのだが、それでも3着以下は突き放してきているのが面白いところ。

 3番枠から好発を決めると、そこから押して押してでハナを取り切る。そこからもペースを一気には落とさずに10秒台を刻んで3角に入っていく。L3の4角地点でも手が動きながらも2列目を少し離すような感じで3馬身差ほどに広げて楽な手ごたえで直線。序盤では減速しているが2列目勢の中でアンヴァル以外は苦戦。L1でアンヴァルが唯一差を詰めてくるが1馬身3/4で完封。

 参りましたの一言しか出てこない一戦だった。出足が不調期に比べても良かったというのもあるが、タフな馬場でパワー型の基礎スピード戦に持ち込んでという競馬での粘り込みだったと言って良いだろう。もともとベストバウトがファインニードルの2着だったスプリンターズSだったとは思っていて、あれが時計が掛る馬場で33.0-35.3と超ハイでクビ差まで粘った。そこではダイメイプリンセスに先着しているように、恐らく適性的には力の要る馬場での基礎スピード戦が最も合っていたとは思う。これに、復調気配だったというところも含めてすべてがかっちり噛み合った結果の勝利と言って良いだろうと。

アイビスサマーダッシュ(GIII)10着

新潟芝直1000m良 18頭1枠2番
0:55.0(+0.5) 21.7-22.4 H^1
11.7 - 10.0 - 10.4 - 10.8 - 11.6

 前走のアイビスSDでは10着と完敗を喫したが、枠順も良くなかったし、序盤で脚を使って厳しい形だったので判断が難しいね。ただ、昔からそこまで軽い馬場での時計勝負そのものが得意なタイプではなかったと思う。

 2番枠から好発を決めていたのだが、押して押しての先行策でもなかなか難しく、ジョーカナチャンが速いのでそれを行かせて2列目、ライオンボスの一つ内で進める。L3で徐々に手ごたえが悪化して吸収されるとL2以降は後退して10着と完敗。

 ここでは前半でゲートから二の足で2列目までは取ってきた。外枠なら最初から外への誘導でそこまで脚を使わなくても良かったんだけど、内枠からだったのでゲートが良くてもなかなか外まで持って行くというのは難しい。個人的にはすぐに2列目を取れたところまでは評価していいとは思う。が、やはりこのペースで入ってしまうと難しい。質的にオーバースピードだった可能性はあるかな。この辺が今回の北九州記念でもポイントになると。

北九州記念(GIII)3着

小倉芝1200m良 17頭5枠9番
1:06.9(+0.3) 32.4-34.2 H^2
11.6 - 10.2 - 10.6 - 11.2 - 11.3 - 11.7

 スランプ時の走りを見ても仕方がないので、今回と条件が近くなりそうな一昨年の北九州記念を振り返ろう。超超高速馬場でペースもかなりのハイ。そこから単調な流れとなったが2列目で先行してしぶとく粘っての3着と結構悪くはない。

 9番枠から好発を決めてそこから押して押しての先行策。最終的には2列目の外から3~4角でも2頭分外を回してでぐちで先頭に立つ。序盤で抜け出して1馬身ほどのリードを保つが、L1で内からアレスバローズ、さらに外からダイメイプリンセスに差されての3着。

 ダイメイとは差がなかったが、ダイメイはかなり外を回していたのとハンデ差が4kgもあった(ダイメイ55、ラブ51)。この辺を踏まえても、スプリンターズSで逆転したことを踏まえても、超高速馬場はベストとは言い難いかなと。ただし、2列目外からの正攻法でということを考えても結構頑張っていたとは思う。その前のアイビスでもダイメイの2着に入っていたように、超高速馬場でも結構高いレベルであると。スランプ前のこの馬の能力・適性で考えれば今回も怖い存在なのは間違いない。

北九州記念2020への展望

 まあなかなか扱いが難しい馬なのは間違いない。良い頃も復活してからも含めて、やはりベストは少し渋って時計が掛る中で前半のパワー型の基礎スピードを活かす形だと思う。これが超高速馬場だと前には行けるけど後ろの馬の脚をなかなか削ぎ切れていない感じ。小倉1200の超高速馬場はなかなか逃げ馬には厳しいので、番手で進めてもやれる実績があるのは強みだが、ダイメイに常に見劣っている状況というところからこの馬場で斤量差2kg(ダイメイの56は重過ぎんか?…モズと0.5しか変わらんのは流石に…)と考えても、難しいところはある。

 一方でそもそも逃げ先行勢が苦しいレースという中で、激流での粘り込みが本質的に合うのは強み。直線平坦だと相対的に甘くなるモズを目標にしながらハイペースにギリギリのラインで乗っていく、そこからの粘り込みで捕えるというイメージは持てると。CBC賞は全体のレベルがどうかな?とは思っているけど、あそこまで突き放してきたのは意外だったし3着以下とは明確に差があると思う。陣営が使い詰めて筋肉量が戻らないといっているのでそこをどう考えるかだが、追い切りは個人的には迫力があって、坂路で時計を出さない割にはラップも良かったと思う。競馬ファンのほとんどが半信半疑だと思うが、基本1200は状態の影響が出易い路線だという認識。ここ2走は悪くないはずなので、最高の条件でない以上重くは打たないけど、馬券的には押さえても良いかなと思っている。面白い馬も多いので最終的には悩むかもしれんが、一応×ぐらいで回す可能性はあるかな。出来れば人気が無ければもっといい。

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