青葉賞 2022 出走予定馬:エターナルビクトリ&武豊騎手想定

第29回 青葉賞(GIII)出走予定馬展望

日程:2022年4月30日(土)
コース:東京内2400m

エターナルビクトリ(武豊騎手想定)

 未勝利勝ち上がりは今年の1月だが、そこから連勝で2勝目を挙げたエターナルビクトリが武豊とのコンビで青葉賞に出走予定だ。距離を徐々に伸ばして結果を出してきたが、今回は初の東京2400mの舞台。磨いてきた末脚を武器にここで一気に台頭となるか。

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 結構面白い馬だなという認識やね。特に前走の感じは長距離的な競馬でかなり素材面を高めてきた印象を受けた。結構面白いんじゃないかな。

2歳未勝利戦1着

中京芝2200m良 9頭5枠5番
風向き:北北西2.6m/s(大府市12:20)
2:13.7 61.0-60.1 S^1
12.4 - 11.4 - 11.4 - 13.0 - 12.8 - 12.6 - 12.1 - 12.1 - 11.6 - 12.0 - 12.3

 2走前の2歳未勝利勝ちから。中京2200m戦でペースはややスローだが前半3Fは35.0なのでそこそこ速いし、そこから1~2角で顕著にペースダウン。後半は5F戦でL3最速11.6となっているし、まあ2段階加速的だけどポテンシャル戦みたいな感じかな。ここで中団からしぶとく伸びてきたけど、ここは正直上手く立ち回ったなという印象だったかな。風は北北西からなので4角地点が完全向かい風。

 5番枠からまずまずのスタート、そこから様子を見ながら内目に収めていきつつ好位。1角手前で少し手綱を引きつつ中団で様子を見ながら、向こう正面でも我慢して前にスペースを保ちながら3角。3角では後方付近だが最内を立ち回りながら4角で押し上げて上手く2列目付近まで来て直線で右手前。序盤で2馬身ちょっとあったが、外に出してジリジリ。L1で1馬身半差を捕えて外から食らいつくシュティルを半馬身差で振り切った。

 前半がちょっと速かったしそこで流れにある程度乗りかけてコントロールして中団。これは結果的に良かったかなと思うし、前半で脚を使い過ぎずに我慢しながら3~4角で最短距離。特に4角地点が向かい風だし最速地点だしで、ここで上手く立ち回ったのはラストまでしぶとく伸びてきた要素にはなるだろうと。基礎スピード面を結構求められたのと、ペースの上げ下げがあってそこに対応できているという点では結構器用に進められたと思う。距離を延ばしてもろに良さが出たなあという感覚で良いと。ただ、ここは相手も比較的楽な未勝利戦で、4着馬が勝ち上がっているけど全体的に目立つほどのレベルではなかったと思う。

3歳1勝クラス戦1着

中山芝内2000m良 13頭1枠1番
風向き:南西2.7m/s(船橋市13:30)
2:00.4 60.0-60.4 M
12.3 - 10.6 - 11.9 - 12.6 - 12.6 - 12.4 - 12.6 - 12.0 - 11.4 - 12.0

 前走の1勝クラス勝ちの印象が強いかな。この一戦で個人的にはより長距離適性を感じることになった。ペース自体は平均だが中盤は12秒台半ばで、前半3Fが34.8とここだけ速い感じ。そこからのL2最速で11.4なので、前目の馬にとってはしんどい流れだったとは思う。風は南西からなので3角地点が完全向かい風。

 1番枠から好発を切っていたが少しふらつきつつコントロールしながら中団から後方に下がってしまう感じ。道中も後方2番手で進めていくが、向こう正面以降はかなりペースも落ちて縦長から徐々に団子、3角手前では凝縮。ここで外から一気にミルコのコリエンテスが捲っていくので、その後ろから外々を回しつつ4角出口ではかなり外になるが好位列まで押し上げる。直線で左手前に換えてから最速地点でぐんときてここで2列目。L1でそのまま並ぶ間もなく一気になでぎっての1馬身3/4差の勝利。

 まあ展開的に嵌ったのは確かだと思う。前述している通り前半3Fがかなり速かったし、そこから帳尻合わせのペースダウンだったので向こう正面で捲りやすい状況だった。実際緩み察知マシーンのミルコがしっかりとここで動いてきているわけでね。そのミルコを利用した形にはなるが、捲りが起こった後の追い捲りはどうしても先に動いた馬よりも外々を、しかもペースが上がってという形になるのでしんどくなりがち。実際4角地点では相当外を回す羽目になった。レースラップ的にはそこまで速くはないけど、かなり差を詰めていたからね。ここで動き切って直線でそのまま鋭く長く脚を使ってきた。ロングスプリント性能が高いかなというのと、右手前でのコーナリングがスムーズだったというこの2点は結構良い材料やね。まあ今回は府中だけど、直線右手前で強めの負荷がかかることになると思うし。右手前でのロングスプリントから直線左手前に換えてしっかりという競馬ができた。ただ、時計自体はこの時の馬場を考えてもそこまででもない翌日のタシットが未勝利戦で60.9-59.6とややスローで2:00.5を出せている。もちろん後半型の素材面で目立つところを見せてきたので時計が全てではないし中弛みがきつかったからそもそも時計勝負になりにくいというのはあるが、展開が嵌ったのも含めてその辺は意識しておきたい。ただ距離はあっていいね。

2歳未勝利戦3着

阪神芝外1800m良 16頭3枠6番
風向き:北北西4.3m/s(豊中市12:50)
1:47.4(+0.1) 47.4-47.7 M
12.8 - 11.0 - 11.2 - 12.4 - 12.2 - 12.1 - 11.8 - 11.3 - 12.5

 3走前の未勝利戦も悪くはないけど1800は忙しいなという内容だった。ペースは平均、少し緩んではいるがそれでも12秒台前半まで。そこからのL2最速で11.3と馬場の割には速いラップを求められた。前後半のバランスが求められた中で後方から良い脚を使っては来たが、という内容。風は北北西からなので3角地点が完全追い風。

 6番枠からやや出負け、そこから促しつつ進めていくが徐々に下がって最終的には後方馬群の中目で進めていく。道中も後方で包まれていて3角まで最後方列の外。3角手前で外から動いて言った馬もいて徐々にペースが上がり、4角で最後方列の外から出口で大外。直線で左手前に換えてからすっと伸び始めて中団列までは来る。L1で大外からジリジリ伸び続け、坂で右手前に戻してからもうひと伸び、最後は2着争いまで突っ込んだがハナ差届かなかった。

 シンプルに前半が忙しかったと思う。最後方列からの競馬になってしまったし、ゲートもイマイチだったが二の足の遅さであの枠の並びでは下げながらになってしまうわな…という内容。直線でしっかりとラストまでバテ差しは見せてきたし、L2の最速地点で結構伸びてきたのでそこは面白いけど、突き詰めるとちょっと忙しかったかなというところだと思う。ここ2走で距離を2000以上にしてゆったり運んで良さが出てきた面はあるので、その点では2400も良いと思う。ただもちろんそこで怖がらずにスローの流れの中で良い位置を取れるかどうかはカギだけどね。

青葉賞2022への展望

 ひとまずレヴァンジルが強敵なので、それに対してどこまでとなると流石に現時点ではここ2走を評価してもそれ以上とは言い切れないかな。前走は確かに外から押し上げて目立つ競馬だったし、実際後半特化の形に持ち込んで良さが出ている。ここは評価できるけど、レースとしての時計、ラップという観点で見ると全体としては目立つ方ではない。外から押し上げてというのはレースラップ的には前が落としていた部分ではあるが、それでもミルコが先に仕掛けて動いての外々。その点を踏まえるとやはりロングスプリント性能は評価して良いだろう。前走は時計はそうでもないけど上がりという点で見れば目立ったと思う。

 それでも、レヴァンジルは現状古馬2勝クラスを超えるレベルにはあるし、クラシック戦線で本来乗って行けるだけのものは見せている。ここ2走の内容と2400mへの延長でも面白そうという点を考えても…やね。個人的には面白い馬だと思うし、枠の並び次第では…例えばレヴァンジルが外でこの馬が内枠、レヴァンジルが内に入ってきてその後ろで好位を確保とかそういう形に持ち込んでのスローロングスプリント戦ならチャンスはある、という評価やね。現時点では単穴ぐらいにしておく。雨が残ってどうかは正直ちょっと読めない部分はあるけど、2走前の感じからある程度基礎スピードは秘めているので、バランス的に前半が上がっても対応はしそうだけどね。

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