【無料公開対象】阪神カップ 2021 出走予定馬:サウンドキアラ&武豊騎手想定

第16回 阪神カップ(GII)出走予定馬展望

日程:2021年12月25日(土)
コース:阪神芝内1400m

サウンドキアラ(武豊騎手想定)

 今年はスワンステークスで復調の兆しを見せたサウンドキアラが武豊とのコンビで阪神カップに出走予定だ。マイルチャンピオンシップでは8着と敗れたが、今となっては1400の距離の方が良いだろう。GI馬が揃ってハイレベルな一戦だが、勢いに乗る名手とともに暮れの仁川を沸かせたい。

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 スワンSは正直かみ合い切らなかったしそこでも2着に食い込んできたので個人的には結構評価してはいる。特にあの形でルークズネストを撃破できているのは面白いね。

スワンS(GII)2着

阪神芝内1400m良 18頭1枠2番
風向き:西南西1.3m/s(豊中市15:40)
1:20.8(+0.1) 34.1-35.1 H^1
12.2 - 10.6 - 11.3 - 11.5 - 11.4 - 11.6 - 12.1

 まずはスワンSの2着から振り返りたい。枠も良かったしチャンスだなと思っていたんだが…うまく噛み合い切らない中でそれでも直線でしぶとく伸びてきたと。ペースはややハイ、ラップ的にはほぼ淀みなくのL3最速11.4という程度。基礎スピードを強めに求められた一戦。風は西南西からなので4角地点が完全向かい風。

 2番枠からまずまずのスタート、割と楽に先行争いに加わっていくのだが、外の各馬の隊列が決まらずに内に切り込まれてポジションダウンしながら3角とほぼ最悪に近い流れ。そこから3~4角でもペースが上がらず中団馬群の内内で包まれて後方に近い位置まで下がって直線。序盤で4列目からスペースを拾いながらだがまだ3列目。L1でしぶとく差を詰めてきて最後は良い伸びでダノンとの差も若干詰めて3/4差の2着。

 前半の入り方が拙かったというより運がなかったね。外の各馬が切ってくるのは良いんだけどけん制しながらになったし、良い位置を取っていながら外から内にカットされて3角で窮屈になってしまったと。こうなると阪神内回りは難しい。1400は割と3角までが長いので1200ほど内枠が難しい印象ではないんだけど、ここはその難しさが出てしまったのが運のなさだったかな。前半で脚を使いながら不本意にポジションダウンして後方付近までとなると普通は難しいんだけど、そこから最後までしぶとく差し込めたのは評価。西南西の風で向かい風を若干受けていたので不利はあったが風を避けていた部分もあったかなと。ただ前半の入りを考えるとかみ合わなかった方が大きいと思うし、ダノンとの比較でラストで詰めてきたのは評価したいね。1400が合っていると思う。

マイルCS(GI)8着

阪神芝外1600m良 16頭3枠5番
風向き:南南西1.6m/s(豊中市15:40)
1:33.2(+0.6) 47.6-45.0 S^3
12.5 - 11.2 - 11.9 - 12.0 - 11.7 - 11.1 - 10.7 - 11.5

 前走のマイルCSでは8着と悪くはないが…という感じの内容だった。ペースが遅く2.6で超スロー、ラップ推移的にもL2最速で10.7とかなりトップスピードの質を求められてしまった。こうなるとやはりきついなという感じやね。風は南南西からなので4角地点が完全向かい風。

 5番枠からまずまずのスタート、そこから好位の外目で様子を見ながら進めていく。道中も超スローの流れの中でコントロールしながら好位の外で無理はせずに前のグレナを目標にしながら3~4角で少し外目で直線。序盤で3列目付近だが追われてからちょっと切れ負けしているような感じで中団列に下がる。L1でもじりじり下がって8着完敗。

 この辺がやはり難しいところやね。下級条件ではある程度トップスピード戦でも対応できていたが、正直重賞レベルまでくるとスローで後半のトップスピードの質勝負ではちょっと厳しい。ある程度前半のペースが上がって後続の脚を削ぐ中でこちらはしっかりとというのが持ち味。これがスローで各馬が鋭く長く無酸素運動を続けてくる中で、サウンドキアラは絶対的にそこまで切れる足を使えないし長くロングスプリントもできない。だからマイルでここまで落ち着いて、しかも相手がGI急となってしまうとポジション自体は悪くなくても伸びあぐねてしまう。結局はマイルはちょっと長いんだろうなと。

阪神C(GII)4着

阪神芝内1400m良 16頭5枠9番
風向き:北3.4m/s(豊中市15:50)
1:20.1(+0.4) 34.0-34.3 M
12.1 - 10.8 - 11.1 - 11.4 - 11.3 - 11.4 - 11.6

 昨年の阪神Cでは4着だったが外枠から結構難しい形になっても頑張れたし、インディチャンプとはそんなに差がなかったからね。ペースは平均で流れていて淡々とした流れ。L3最速でも11.3と後半で速いラップをさほど求められなかった。ただ全体で平均なので、3~4角でそこまで落ちなかったしそこでロスがあった割に頑張ったなという感覚かな。風は北からなので3~4角中間地点が完全追い風。

 9番枠からやや出負けのスタート、そこから押してリカバーしながら中団馬群の中目で進めていくが、内は難しく3角で外に出す。そのまま3~4角で中団の外から正攻法で進めて中団で直線。序盤でそこからジリジリと伸びあぐねてインディチャンプに前に出られる。L1の坂の登りでしぶとく食らいついてなだれ込んでの4着。

 インディチャンプに対してはL1でそこまで離されずに食らいつけていた。むしろちょっと速度的にL2で苦労していた感じはあると。これはラップも落ちていないところで外から脚を使ってしまった部分はあると思うし、馬場を考えてもやはりダノンファンタジーみたいに最短距離を通せていたらなあ…というのは感じてしまうね。ただこの流れでペースも上がり切らず4角まで速いラップを踏んでいる中でロスがあってもラストまでなだれ込めていたし、ある程度基礎スピードを求められてよさが出たのは確か。現状は1400が良いと思う。

阪神カップ2021への展望

 タイプ的にはやはり現状基礎スピードを求められた方が良いと思うし、昨年の阪神CもスワンSも内容が良いので阪神1400はベストに近い条件だと思う。特にスワンSは前半の速いうちにどうしても前を取った割に途中でかみ合わなくて後方付近まで下がるという体力的なロスがあって悪い位置となりながら、それでもL1で前が落ちてくれば伸びてきている。この辺からもある程度前を取って流れに乗ってというのはできると思うんだよね。スワンSはそこが最悪の形に巻き込まれた。

 むしろ前半は割と融通が利くけど、阪神Cの4着を見ても平均で落ち着いて3~4角で速いラップをある程度維持されて外々だとちょっと苦労していたところはある。まああれはダノンファンタジー渾身の競馬だったとはいえ、後半型の競馬でロングスプリントを求められるとこの条件でもちょっと足りないとは思う。それでもペースがある程度流れて特化にならないので他が甘くなる分ラストで差し込めるけど、ここはダノンファンタジーという強敵もいる。それでもスワンSの内容はダノンと着差ほどはなかったと思うし、阪神Cも同様。完全に噛み合えばというのはあるが、そこは豊に期待してというのもアリかな。ハイペースで良いと思うし今回結構前目で引っ張りそうな馬も少なくないのでペースが上がりそうならもう一度重い印を打ってもアリかな。まあスワンSよりは明確に手ごわい相手が揃ったと思うので悩むが一応連下で置いておく。

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