フローラステークス 2021 出走予定馬:オヌール&川田騎手想定

第56回 フローラステークス(GII)出走予定馬展望

日程:2021年4月25日(日)
コース:東京芝2000m

予想用・出走予定馬一

フローラステークス2021の予想用・出走予定馬一覧

オヌール(川田騎手想定)

 新馬戦、アルメリア賞と無敗で勝ちあがってきたオヌールがフローラステークスに出走予定だ。ここまでは先行抜け出しでセンスある勝ちっぷりを見せてきた。距離をさらに1ハロン延ばしての2000m、さらに初の輸送を経ての府中の舞台と課題はあるが、克服して栄光の樫の舞台を見据えられるか。

※この記事はnote,ブログ無料公開対象です。

 タイプとしてはここ2走ともに超高速馬場での直線ヨーイドンというところから、センスは見せているけど前半の基礎スピード面を現実的に求められてどうなのか…という点に尽きるかな。パフォーマンス的にはもちろん面白い馬なんだけど…。正直ペースに関してはある程度対応できるかどうかはやってみないと分からない面はある。

新馬戦1着

阪神芝外1800m良 10頭2枠2番
風向き:西北西3.4m/s(豊中市12:00)
1:48.7 50.1-46.0 S^4
12.9 - 12.1 - 12.4 - 12.7 - 12.6 - 12.4 - 11.2 - 10.9 - 11.5

 まずは新馬戦勝ちから振り返りたい。阪神の1800m戦だが開幕週で超高速馬場状態だった。ペースは見ての通りで4秒の超超スロー、そこからのL2最速で10.9と10秒台のラップを踏んでいる。風向きとしては西北西なのでHSがもろに向かい風になる形なので、トップスピード戦だと速度が高くなるし空気抵抗の影響は結構あったかなと思っている。

 2番枠から五分のスタートからスッと二の足で進めながら結構楽に前目へ。そのまま3列目の内目で前にスペースを確保しつつ3角へ。3~4角でも3列目で前にスペースを確保しながら進めて4角で少し外に出して前のヒノシタカイザンを追いかけて直線で外。序盤で2列目からスッと伸びてここで一気に先頭列まで来る。L1の坂の登りで少し甘くなったがそれでも外から来るコーディアルの追撃をクビ差で退けた。

 ひとまずドスローのトップスピード戦としては最速地点で動けていたのは評価したいポイントではある。ただ、一方でL1では明確にコーディアルに詰められて首差というのを考えても評価としては結構難しいところではあるね。コーディアルが未勝利を勝ちあがれていないし、上がり同タイムの3着のスズカトップバゴでも勝ち上がるまでに5走を要してようやくという感じだった。4着のアウスヴァールも勝ちあがっていて若葉S4着。全体で見ればまずまずというレベルだが、正直これだけでクラシック戦線どうこうというには早計だろう。加えて言えば基礎スピード面も未知数なのでね…。ゲートは普通、二の足でスッと取りついたセンスの良さは見せたけど、これも前半が極端に遅い流れだったというのはある。その点もクラスが上がってどうなるか?というポイントやね。

アルメリア賞(1C)1着

阪神芝外1800m良 7頭7枠7番
風向き:南東2.4m/s(豊中市14:00)
1:49.8 51.4-45.5 S^6
12.8 - 12.0 - 13.1 - 13.5 - 12.9 - 12.4 - 10.9 - 10.6 - 11.6

 前走のアルメリア賞ではそういうところを見たかったのだが、結果として新馬戦以上に極端なドスローとなってしまった。ここで半馬身差の完勝は良いけど、やはり前半部分の課題が読めないのは馬券的に厄介なところやね。最速ラップはL2で10.6とかなり速いし究極レベルでのトップスピード戦。しかもここは南東からなのでHSが追い風になるという点でもよりトップスピードの質を持っている馬が活きやすい状況だったかなと。

 7番枠からまずまずのスタート、そこから多少促していたがじわっと下がって中団の外目でコントロールしていく。流石に少し掛かる面も見せていたが許容範囲内で前のギャラントウォリアの後ろで我慢しつつで、3~4角も3列目の一つ外で直線に入る。そこから最速地点で追われてジリジリでまだ3番手。L1の減速で前が甘くなったところを捕えて半馬身差の勝利。

 まあ流石に究極レベルでレースラップも10.6とかなり速かったので、この最速地点で違いを作れというのは難しかったかもしれない。逆に言えばトップスピードの質という点では結構上位のほとんどの馬が10秒台についてこれてしまうレベルの馬場の軽さとペースの遅さだったということはできるかもしれないけどね。その中で切れで優位性を作るところまでは難しかったが、しっかりとL1でのバテ差しで捕えて後ろの追撃を振り切るレベルではあった。7頭立てで全体のレベルも読みにくく、2着ギャラントカフェがアーリントンカップで惨敗を喫したが馬場の問題、ペースの問題もあるので何とも言い難い。同日の外回りとの比較でみると大阪城Sが1:46.1とそこまで時計は出ていないが47.8-46.0とかなりのスローではあったからね。極端なドスローならこれぐらいのラップも出るかなというぐらいで、パフォーマンス的な評価もなかなか難しいね。上り3F勝負で4角の下りからの競馬なのでトップスピードにも乗せやすかったし、風向きもHSが追い風だったからなあ。

フローラステークス2021への展望

 課題しか見えないし、その中でパフォーマンスを上げてくることができるのかどうかやね…。正直今回は2番手以下は結構混戦だとは思っているし、筆頭のユーバーレーベンでもゲート難と動き出しの甘さという弱点を抱えてはいるので、ほかの馬にもチャンスはあるのかなという認識ではある。ただ、このオヌールに関して言えば、やはり極端なドスローでの上がり勝負だけしか経験がないというのと、最速地点でそこまで切れで圧倒できていないというところはある。どちらも高速馬場でドスローの上がり勝負なので絶対的な上がりは出るのは当然だし、そのレースの上位馬との比較で見たときにそこまでの違いを見せてきたとは感じない、ってのは前述のとおり。となると、府中の2000でペースが上がったときにどこまで対応できるかだろう。

 ゲートは普通で二の足も悪くはないという程度だが、どちらもドスローでのものであることは注意すべき点で、ペースが上がって対応できるかは別問題としてポジションを取れるかどうかもここ2走ほど楽ではないだろう。頭数も多くなるし、枠次第ではポジションが落ちるリスクも考えた方がいいだろう。また個人的には今回が初の府中になる。阪神はドスローでも4角地点で下り坂があるのでここでトップスピードに乗せやすいという面はある。府中はスローで入れば直線の坂の登りで加速が求められる。ここは阪神と府中では全く違うところになるので、その点も個人的には気にしているところかな。またそれらの未知数という課題をひっくるめても狙いたいと思えるほどのここ2走か?といわれると、正直に言えば微妙だと思っている。もちろんドスローしかないので未知数な部分で完全に判断はできないが、最速地点でそこまでスパッと来た感じはないからね。ペースが上がって良さが出てくればチャンスもあるだろうけど、個人的にはもう少しポジションが落ちそう、スローでも現実的に61前後では流れるだろう、直線坂の登りで反応できるかもわからない。このあたりを踏まえると、他との比較で最終的に判断するが押さえまでが妥当かなと。

ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?