キーンランドカップ 2022 出走予定馬:エイティーンガール&武豊騎手想定

第17回 キーンランドカップ(GIII)出走予定馬展望

日程:2022年8月28日(日)
コース:札幌芝1200m

キーンランドカップ2022の予想用・出走予定馬一覧

エイティーンガール(武豊騎手想定)

 昨年の京阪杯では強烈な末脚を引き出し重賞2勝目を挙げているエイティーンガールが武豊とのコンビでキーンランドカップに出走予定だ。ここでは一昨年で勝利、昨年も2着と非常に相性のいい走りを見せている。下半期初戦を白星で飾って秋の大一番に向かえるか。

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 タイプ的にはタフな馬場で後半型の競馬に持ち込んで弾ける、という感じ。高速馬場だと基礎スピードの質的に苦しむので、洋芝で時計が掛かりやすい終盤の札幌がフィットする、というイメージで良いと思う。なので今回も出し切れれば崩れないかなとは思うし、基本的には時計が掛かれば晴雨兼用馬でもあるので週末の雨予報もむしろいいんじゃないかな。

京阪杯(GIII)1着

阪神芝内1200m良 16頭1枠2番
風向き:北西2.2m/s(豊中市16:20)
1:08.8 34.3-34.5 M
12.3 - 10.8 - 11.2 - 11.3 - 11.3 - 11.9

 まずは3走前の京阪杯勝ちから振り返りたい。最終週の阪神内回りで、良でも内回りは時計が結構かかっていてややタフな馬場ぐらい。その中でペースは平均、ラップ的にはよどみなくという流れで後方から鋭く伸び続けた。基本的にはこのイメージかな。風は北西からなので3角地点が完全追い風になる。

 2番枠から出負けして後方からの競馬となる。促しつつも最後方に下がって3角までに外に出す。そのまま3~4角では凝縮する馬群の外目を通しながら後方、4角で手が動いて動かしつつ後方2列目で直線左手前。序盤でそこから中団まで鋭く伸びてきて、L1の坂の登りでしぶとくファストフォースを捕えて2着タイセイビジョンから1馬身差の完勝。

 ちょっと噛み合った面はあるんだけど、嵌れば強い。まず阪神内枠でゲートも二の足も遅くて最後方まで下げ切るのが早かったことは結構良かったと思う。その上で団子気味だったしすぐに追撃態勢を取れていたので射程圏まで持って行くのが楽だった。ペース自体も落ち着いていたし、前半で離され過ぎなかったからこの馬の末脚で届く範囲だったと。加えて言えばやはり馬場が重めだったので前がなかなかこの中でペースを引き上げられなかったし、トップスピードはさほどだけど時計が掛かる中でのロングスプリント性能が高いから、L1でまとめて捕え切れた。速いラップ地点でも動けていたし、やはり時計が掛かる馬場で余力を持っての後半勝負が合っているんだな、というのは感じたかな。ここではタイセイビジョンを撃破できているし、この時点でのファストフォースは結構強敵だからこれらを力でねじ伏せ切ったのは評価したいね。

高松宮記念(GI)8着

中京芝1200m重 18頭6枠12番
風向き:西3.7m/s(大府市15:40)
1:08.6(+0.3) 33.4-34.9 H^2
12.1 - 10.3 - 11.0 - 11.0 - 11.5 - 12.4

 前走の高松宮記念では8着も0.3差なのでそこまで悪くはない。全体のレベルの問題はあるとは思うが…。重馬場で時計が掛かる中でペースはかなりのハイ。ラップ的にも淡々とした減速ラップ。これで後方2番手から直線しぶとく追い込んでそれなりの伸び脚を見せたという感じ。風は西からなので4角地点が完全向かい風。HSも向かい風と言っていいレベル。

 12番枠からやや出負け、二の足が遅く無理はせずに最後方付近にまで下げていく。道中も後方2番手で中目を追走、3~4角でも後方中目で我慢しながら前のサンライズオネストを見つつも出口で大外に誘導。序盤で右手前、大外に誘導するのに少し時間がかかる。L1手前で左手前に戻すとここからぐんぐん伸びて最後は3列目付近まで来ての8着。

 ここが結構面白い内容で、まずL1左手前に戻して突っ込んできた。ラップ的には3~4角でそこそこ流れているし、ここで押し上げつつなのである程度左手前での負荷をコーナリングでかけていると。それでも直線最後にしんどくなって左手前でバテ差してきていると考えると、左手前の方が得意な可能性は高いだろうと。重馬場で自身34.8-33.8と1秒のスローバランスでまとめているし、最後の伸び脚だけならトップレベルでコーナーから直線での進路の作り方が甘かったのもちょっと痛かった。正直ナランフレグが勝ったけど、枠や展開というのは差があったかなと。ただ、ここの上位勢のその後があまり…というのもあるし評価そのものは結構難しいね。ここは縦長になってしまったし3~4角で進路を取るのが遅れて直線で進路確保が必要になったので射程圏外での競馬になったのが敗因としてはあると思う。もうちょっと時計が掛かって流れも落ち着いてほしかったというのは感じたかな。

キーンランドC(GIII)2着

札幌芝1200m良 16頭5枠9番
風向き:西南西5.6m/s(札幌市15:40)
1:09.1(+0.0) 34.0-35.1 H^2
12.3 - 10.7 - 11.0 - 11.5 - 11.6 - 12.0

 昨年のキーンランドCでは2着と流石の差し込み。ただ全体のレベルを考えると個人的には微妙かなというのもある。ペースはかなりのハイで淡々と減速ラップで流れていて、その中で中団でいつもより前を取ってきた。まあそれでも自身で35.1-34.0なのでスローバランスでまとめているんだけどね。風は西南西からなので3角地点が完全向かい風になる。

 9番枠から出負けして後方からの競馬。そこから促しながら追走して前のスペースを詰めつつ中団の外目まで持って行く。3~4角でも中団の外目から出口で大外に誘導して直線。序盤でそこから左手前に換えてジリジリと伸びてくる。L1でも左手前でここでようやくばて差し始めて最後は前のレイハリアにアタマ差まで迫る2着だった。

 まあここの3着がセイウンコウセイで4着がカイザーメランジェ、というのをどう評価するかやね。メイケイエールもいたが+20kgで流石に少し太めのこりだったしね。勝ったレイハリアのその後を踏まえても、9Rの1勝クラス小樽特別が1:09.0で3着までが同タイムということを踏まえても低調かな…とは思う。ただ、札幌で強い競馬ができているのは確かだし、時計が掛かると前半の追走が楽になるので戦いやすいというのも事実だろうと。L1まで伸び続けていたし、こういう競馬になれば安定する。でも、個人的にはもう少しペースが遅い方が良さが出易いかなとは感じているけどね。

キーンランドカップ2022への展望

 まあ今回も基本的にはこの馬を展望の軸にはしたい。もちろん最終的にどう印を打つかが悩ましいところだが、一昨年のキーンランドCが重馬場で34.8-35.8で自身では35.9-34.7とスローバランスで後方から突き抜けている。ただここもライトオンキューやディ面紫苑といったレベル的には?というのはあるし、これも同日の小樽特別と比較してそこまででもない(昨年よりは小雨で継続馬場悪化も含めて優秀だと思うが)。タフな馬場で温存して後半の末脚を引き出せれば確実でロングスプリントでもポテンシャル面が求められても対応できる。また

 後は相手関係。今回は3歳勢2頭が結構面白いし、ジュビリーヘッドが時計が掛かる中でどこまでやれるか次第というところではあるかな。ロードマックスなんかも時計が掛かるUHB賞で結果を出してきたが、アスタールビー比較で考えれば一昨年のキーンランドCで事足りるからね。現状では強く狙いたいというところまでは微妙だが、それでも雨への対応力を考えれば馬券的には外せないと思う。どちらかというと平均ペースぐらいで自身明確に後傾のパターンの方が良いので前が激流にするようだとちょっとリスクが出ると思う。マウンテンムスメとかレイハリアとかの兼ね合い次第というところかな。一応連下~対抗まで視野。パフォーマンス的にはここで最上位とまでは言えないし、適性面は良いけど本命を打ちたいとまでは思わないかな。

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