クイーンカップ 2021 出走予定馬:アカイトリノムスメ&戸崎騎手想定

第56回 クイーンカップ(GIII)出走予定馬展望

日程:2021年2月13日(土)
コース:東京芝1600m

予想用・出走予定馬一覧

クイーンカップ2021の予想用・出走予定馬一覧

アカイトリノムスメ(戸崎騎手想定)

 父はディープインパクト、母はアパパネと三冠馬同士の配合、良血中の良血アカイトリノムスメがクイーンカップに出走予定だ。前走の赤松賞では強烈な末脚を駆使して母娘制覇を成し遂げた。目指すは母と同じ道、牝馬三冠路線を目指して飛び立てるか。

※この記事はnote,ブログ無料公開対象です。

 赤松賞は結構強烈な末脚だったけど、当日のレースとの比較で見てそこまでのインパクトはない。今の時点では牝馬クラシック路線も割と混戦ではあると思うが、ここでどこまで通用するかやね。

新馬戦7着

新潟芝外1600m良 18頭5枠9番
1:36.8(+1.2) 48.6-47.0 S^2
12.7 - 11.4 - 11.7 - 12.8 - 12.6 - 11.4 - 11.1 - 11.9

 新馬戦から順を追って3走見ていきたい。新潟のマイル戦で初戦を挑んだがここは完敗。ペースはかなりのスローで中弛みが生じてのL2最速で11.1とトップスピードを求められた一戦。

 9番枠から出負けして後方から、二の足でリカバーしようとして中団馬群の中に突っ込んでいく感じ。道中も中団の中目で進めながら3角へ。3~4角で中団の外に誘導して結構ロスがある状況で直線に入る。序盤で追い出されるがこれといって伸びがなく、L2の最速地点でも目立たずに中団のまま、L1でばてた内の馬を交わして行く程度には伸びてきたが7着完敗。

 正直言ってこの一戦はかなり低調だったと思う。出負けもしたしリカバーで脚を使いながらという競馬になったのも難しかったにせよ、直線でここまで伸びてこないとなると…って感じだったかな。上位勢も勝ち上がった馬が何頭かいるが重賞で勝ち負けするようなレベルの馬がいたわけでもないからね。直線での伸びという点でも見劣ってしまっているので正直この時点ではまだ足りないな、というのが率直な評価。ゲートも酷かったし色々な部分を改善させないと…という印象だったかな。

未勝利戦1着

東京芝1600m稍 14頭8枠13番
1:35.9 48.1-47.8 M
12.5 - 11.0 - 12.0 - 12.6 - 12.5 - 11.6 - 11.5 - 12.2

 2走前の未勝利戦では一転してしっかりと中団から伸びて勝ち切った。ペースは平均で進んでいたが中弛みがきつくて3~4角で12.6-12.5と落ち込んでいる。そこからのL2最速で11.5という程度なのでそんなにトップスピード面は求められなかったというのはあるかな。

 13番枠から出負けして後方からの競馬となってしまう。序盤はそこまでついて行けなかったがある程度積極的にリカバーして中団馬群の中に潜り込んでいく。3~4角での中弛みで我慢を強いられ中団馬群の外目から出口で仕掛けて上手く誘導して3列目。序盤でそこから追われてそれなりに伸びてL2で2列目、L1で2馬身ちょっとの差があったところをしっかりと捕え切っての1馬身差勝利。

 内容的にはひとまずL1でしっかりと伸び切ってというところでバテ差しを評価すべきだろうと思う。稍重で時計も掛かっていたし、中弛みも起こっていたのはあるが、その中でもしっかりと末脚を引き出せたのは収穫かな。雨が降り続いていたので馬場比較ができないのが難しいところだが、2着馬は勝ち上がっているのでひとまず標準レベルにはあったと見て良さそう。ただ、やはり速いラップを踏みたいところでジリジリという競馬だったというのは少し気になる所やね。高いレベルでとなると当然ある程度速いラップを求められるし。ここは馬場が悪かったとは思うのだが、それでも最速地点でもう少し動いてほしいというのはあった。

赤松賞(1C)1着

東京芝1600m良 10頭5枠5番
1:34.5 48.1-46.4 S^2
12.8 - 11.5 - 11.9 - 11.9 - 11.8 - 11.5 - 11.3 - 11.8

 前走の赤松賞ではワンランク上の競馬をしてきたかなと思う。まあ時計そのものは地味目ではあるが、後方からしっかりと脚を使って伸びきったのは収穫。ペースはかなりのスロー、中盤での緩みはそこまでなくてL2最速11.3とある程度速いラップをという競馬。そこまで速くは無いが、初めて最速地点で目立つ脚を使ったなという印象。

 5番枠から出負けして後方からの競馬はいつも通り。集団にはついて行くがそれでも後方2番手。道中はペースはそこまで遅く無いがその割に団子、という中で後方2列目外で我慢の展開。3~4角でも後方中目で我慢しながら団子状態の馬群の中に突っ込む。序盤でそこから捌きつつ外に誘導、伸び始めが早くL2でぐんときてここで先頭に立ってくる。L1でそのまま内で抵抗するメイサウザンアワーをねじ伏せて1馬身1/4差の完勝。

 ペースがスローの中で明確に後半特化の競馬をしてきた。ただ新馬戦や未勝利戦では伸びなかった加速過程での伸びが良かった。馬群の中で直線捌く形になったがL3の段階でスッと反応して動けていたし、そのままL2では2列目を一気に割って出てきたからね。この反応が出来れば面白いな、というところまで成長してきたのは良い材料。ただし、ここは恵まれた面もある。まずは団子状態で進んでいたので後方でといっても前との差がほとんどなかったのは大きかった。次に、レースレベルはさほどでもなかったと思う。まあその後を使っていない馬が多いのと、同日の未勝利よりは時計が遅い。この辺をどう考えるかやね。そして何よりゲートが下手なのをどうするか。

クイーンカップ2021への展望

 正直言って上位人気ならリスクのほうが大きいなというのが率直な評価。前走の赤松賞ではL2最速地点で動けていたし、L3の地点からの伸びはじめが良かったのでかなりこの辺は収穫があった。それでも時計やラップという観点では目立たないうえに、致命的なのがゲートの下手さ加減。今回の登録馬を見てもわかるようにかなり頭数が揃いそうで、ほぼ間違いなくフルゲートで行われる。Dコースなので16頭立てだろうが、それでも新馬戦で苦労していたようにゲートが下手でこのレベルでとなると位置取りはもっと厳しくなると思う。中団を取れればいい方、後方からの可能性を強く考えないといけないと。それに対して前走程度の末脚でまとめて面倒を見れるのか?と言われると…というのが正直な評価やね。

 もちろん前走の赤松賞の内容が良くなっているのも事実なので、即消したいなと思うほどではない。実際そこで上昇してきたからここでも人気の一角になるというのもあるからね。ただ、ここまでゲート難を見せていて、なかなか追い込み馬が追い込み切るのが難しいのが子のクイーンC。瞬間的なギアチェンジやトップスピードの質を持ちつつ、さらにそれを高いレベルで維持できないと…というのはあるので、赤松賞の内容だと2,3着争いまでは直線までの運びであり得そうだけど中団で進めたとしても今回のメンバー構成で捕え切れるか?となると疑問のほうが大きいと思っている。ましてゲートがね。となると消すことも視野に入れたい一頭かな。前走の赤松賞は一定の評価をして良いとは思うが、それでもここで上位人気で狙いたいレベルではないという判断。

ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?