モリノレッドスター&横山武騎手想定@クイーンカップ2024出走予定馬展望

第59回 クイーンカップ(GIII)出走予定馬展望


日程:2024年2月10日(土)
コース:東京芝1600m

モリノレッドスター(横山武騎手想定)

 中山マイルの未勝利戦を外枠から正攻法で捻じ伏せて勝利、モリノレッドスターがクイーンカップに出走予定だ。新馬戦ではアルセナールに完敗した舞台となるが、ここで逆転となるかに注目だ。

 結構面白い馬ではあると思う。前走の勝ちっぷりでちょっと未来は開けたかなと。新馬であの感じなので、やはり前半が最大のポイントになると思うし勝負していけるかやね。

2歳新馬戦2着

東京芝1600m良 14頭6枠9番
風向き:北北東2.5(府中市12:50)
1:36.3(+0.2) 48.5-47.6 S^1
12.9 - 11.3 - 11.8 - 12.5 - 12.9 - 12.0 - 11.3 - 11.4

 まずは新馬戦2着から順を追って。ペースはややスローで新馬としては流れた。ただ中盤が極端で、L4で12.9と大きく緩んだし仕掛けが遅くL3-2で12.0-11.3とギアチェンジ戦。まあこの馬も離れた3番手にいたので中弛みのデメリットはそこまで無かったと思うが。風は北北東からなので3角地点が完全向かい風になる。

 9番枠からまずまずのスタート、そこからは促しつつも無理はせずに2列目の外ぐらいで様子を見る。道中も前が少し離していくので離れた3番手で3角。3~4角で前が急激に緩めている中でナチュラルに差を詰めつつ、4角では詰め切ったので我慢しながら外に誘導して直線右手前に。序盤で3番手、1馬身半差ほどの差があるが追われて地味。L2ですっと伸びてここで一気に先頭に立って半馬身ほど出る。L1でも離しているが、勢いに乗ってきたアルセナールに並ぶ間もなく交わされての2着。

 ん~結果的にはもったいなかったなと思うね。アルセナールのエンジンのかかりが遅かっただけに、直線までにこれとの差があればもうちょっとって感じの競馬ではあった。まあ正直ラストは違いを作られたので後半の素材面は間違いなく向こうの方が上。とはいえマイルまでなら前半の基礎スピードの質次第でもうちょっとってのはあるし、正直ここは3~4角で極端に緩み過ぎた。離れた3番手にいたけど、スペースが詰まって結局ちょっとブレーキ気味で4角は入っているのでそこはちょっともったいなかったと思う。こちらもその分伸び始めが遅かった感じはあったからね。

2歳未勝利1着

中山芝外1600m良 16頭8枠15番
風向き:西2.4m/s(船橋市11:10)
1:34.4 47.0-47.4 M
12.6 - 10.8 - 11.6 - 12.0 - 11.8 - 11.9 - 11.7 - 12.0

 前走の未勝利勝ちは結構インパクトがあったかな。ペースは47-47で平均だが、淀みが小さく後半もL2最速で11.7という程度。結構基礎スピードを求められた一戦。風は西からなので3角地点が完全向かい風になる。

 15番枠から五分のスタート、そこからは枠も悪いので様子を見つつ進めて外々、掛り気味になって好位の外まで押し上げる。道中も好位の外目でコントロール。3~4角でも好位の外で我慢しつつ、4角で前のスペースを潰して外に誘導、そのまま楽な手応えで押し上げて2列目外。直線左手前に換えて並ぶ間もなく一気に先頭に立って1馬身差。L1でちょっと甘くなるがそれでも外のケイケイの追撃をクビ差で振り切った。

 まず昨年末の中山は例年よりは軽かったが、それでも有馬週は標準馬場ぐらいではあった。実際古馬の1勝クラスが48.3-47.1で1:35.4、スローで最速11.1だがそれでも後半47程度だし、未勝利で1:34.4は結構優秀だと思う。またそれでロスなく立ち回ってのものならそこまででもないが、大外枠から終始ロスがあったと考えると個人的には1,2段上げる余地はあるなと。それと、L1でジリっとというよりは、L2でスパッと。要所での動きが良く4角でスペースを潰し切って外にとなってからの伸びが良かった。流れた中での機動力が目立つタイプなので、基礎スピードに依存した方が良いだろう。新馬戦では緩めすぎたので後半で質的に見劣った感じなので、全体のペースが速い中で勝負した方が良いと思う。その点ではまだ伸びしろがある、マイルならね。

クイーンカップ2024への展望

 まあ展開が嵌る必要はあるが、個人的には46-46レベルで見たい馬やね。そのうえで内枠で前目内目に収まっていたら面白い。新馬戦も機動力そのものは見せていると思うんだけど、緩みがきつくてそこにちょっと巻き込まれたことで伸び始めは目立つほどではなかった。それにそんなにいい脚を鋭く長くってわけでもないと思う。楽にアルセナールに交わされたが、もうちょっと時計勝負になって直線までのリードがあった方が良かっただろうなというのは未勝利の内容からもね。

 現時点では流れた中での鋭さを引き出せた未勝利勝ちが印象的だし、あれを枠が外で結構やれたからそこはいい。敢えて言えば質的に後半たりていないので高速馬場の東京マイルはちょっと鍵になると思う。前走は年末の中山で例年よりは軽いと言っても標準ぐらいには掛かっていたからね。新馬戦もこの馬自身11前後を踏めているか?と言われるとそこまでではない。その辺り質的な面では微妙。なのでその点を含めても、自分で前に対してプレッシャーをかけつつ前目で勝負した方が良いだろうね。溜めたところで限界があるタイプだと思うし、どこかで息を入れても良いけど本質的には前半の基礎スピード面に強く依存した方が良い。小器用だから中山1800とかでも噛み合うかもしれんが、現状はこの距離で46-46レベルを目指して引き上げて見てほしいね。枠の並びにも依るが、突いて引き上げていけそう…もしくはペース自体ナチュラルに上がりそうなら単穴ぐらいまで視野に。

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