クイーンカップ 2020 出走予定馬:シャンドフルール&武豊騎手想定

第55回 クイーンカップ(GIII)出走予定馬展望

日程:2020年2月15日(土)
コース:東京芝1600m

予想用・出走予定馬一覧

クイーンカップ2020の予想用・出走予定馬一覧

シャンドフルール(武豊騎手想定)

 千両賞では鮮やかな逃げ切り勝ちを収めたシャンドフルールが武豊とのコンビでクイーンカップに出走予定だ。2000mの紫菊賞では先行策から甘くなったが、前走の千両賞では逃げの一手と距離短縮で新たな一面を引き出してきたのは収穫。東京のマイルでも同様に逃げ切り勝ちを収めることができるか?

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 前走の千両賞は結構面白い競馬をしていて、マイルへの短縮で前半の基礎スピードを引き出したうえで後半の末脚を高めてきたのは好感。トップスピード面も見せてきたし、時計比較で見てもかなり優秀なんだよね。今のやや高速程度の府中なら結構面白いと思う。まあ坂の登りで加速ができるかどうか?というのはどうしても真逆の阪神外回りとの比較で考えると判断が難しいところではあるんだけどね。

新馬戦1着

小倉芝1800m良 16頭5枠9番
1:52.1 51.4-48.1 S^3
12.8 - 12.2 - 13.4 - 13.0 - 12.6 - 12.0 - 12.1 - 11.8 - 12.2

 新馬戦から順を追って振り返っていきたい。小倉の1800m戦でペースは見ての通り超スロー。そこからの後半4F戦で12秒前後を連続してのL2最速11.8。ポテンシャル戦とみていいだろう。

 9番枠からまずまずのスタートを切ってそこから馬なりで楽に先行するが外の各馬が主張してきたので抑えて好位の中目という形。道中もドスローだが2角過ぎではコントロールができていてむしろ軽く鞭があって追走する感じ、3角手前で外から上がってきたネイプルズイエローを行かせて3角。3角では2列目の外で様子を見ながら4角出口で仕掛けて先頭列で直線。序盤で堂々先頭に立つが手前を換えるのが少し遅れる。L1で手前を換えてからしぶとく踏ん張って3/4差完勝。

 3~4角で外から動く形にはなったが、それでも最後までしぶとく伸びて完勝というのは良かった。上位のレベルもまずまずだったし、前半もゲートが上手く二の足も速くコントロールしながらでも後半しっかりと4Fポテンシャル勝負で勝ちに行ってねじ伏せたからね。前半抑えて入ったので2角過ぎ辺りで少し促す感じにはなったが、これなら割と気性的にコントロールが利きやすいんじゃないかなと。結構良い感じの勝ち方ではあった。

紫菊賞(1C)6着

京都芝内2000m稍 7頭5枠5番
2:04.6(+1.2) 63.2-60.2 S^3
12.8 - 12.0 - 12.8 - 12.8 - 12.8 - 12.8 - 12.3 - 12.0 - 11.3 - 11.8

 2走前の紫菊賞では6着と完敗した。距離の加減もあったかもしれないが、ちょっと負けすぎかな。ペースは超スローで2F戦に近い。この形でここまで崩れたのは新馬戦を考えると意外だった。

 5番枠からまずまずのスタート、そこから抑えてコントロールしつつも番手外から最終的には2列目の外まで下げる。道中も12秒台後半とかなり緩い流れでそこまでかかっている感じはなくコントロールしながら3角。3角手前で手が動き出し、前2頭に離されないように追走。4角でも2列目外だが豊の手がじわっと動くもののあまり反応できないまま3列目に下がって直線。序盤で追い出されるが伸びがない。ラストまでいいところなく下がっての6着完敗。

 L2で速いラップを求められたというのはあるが、それにしたって3~4角の段階からあまり手ごたえが良くなかったからね。この馬としては2000はちょっと長かったのか?とも思うが…。新馬戦の内容だけなら距離は2000ぐらいはこなせそうな感じはあったんだけど…。全体のレベルがそこそこ高かったというのはあるし一概には言えないけど、負け方としては3~4角の辺りで見ていて既に難しかったしあまり序盤で抑え込んで良いタイプではないのかもしれないね。

千両賞(1C)1着

阪神芝外1600m良 13頭8枠13番
1:34.7 48.2-46.5 S^2
12.6 - 11.3 - 12.2 - 12.1 - 12.1 - 11.5 - 11.1 - 11.8

 前走の千両賞は多少恵まれたのは確かだろうが、時計的にはかなり優秀。この時点では阪神も時計が掛かりだしていたし、このレースの後に雨が降ってきたので馬場差は難しいが次のレースのクリスマスキャロル賞が2勝クラスで1:34.5だからそれに近い時計、ラップを出せているのは面白い。ペースはかなりのスローからのL2最速で11.1。L1も11秒台でまとめている。

 13番枠から五分のスタートから押して主張、二の足でハナを取り切る。道中もスローでレースを支配し3角。3~4角でも楽な手ごたえ、4角でパンと合図があって少し離して1馬身ちょっとの差で直線。序盤で少し仕掛けを待ちつつ追い出されてスッと離し2馬身半差。L1でそのまましぶとく踏ん張って後続の追撃をほとんど許さず2馬身差完勝。

 楽に逃げられたというのはあると思うが、要所で追い出されてからスッと加速して4角出口以降の反応は良かった。阪神の外回りの場合ここが下り坂になるので、ここでの反応がそのまま府中に当てはまるかは右左周りの問題も含めて難しいのは確か。それでも楽にペースをコントロールして緩いところからしっかりと加速して、力の要る馬場で最速11.1を逃げて引き出せたのは不気味。2着ソウルトレインも白梅賞を勝っているからね。2馬身差をつけての完勝で、時計・ラップ的にも2勝クラスに匹敵するレベルなら優秀と言って良い。マイルで変わってきたと思うし、馬体を絞った結果ともいえるかもしれない。なんにせよパフォーマンスを上げてきているとみていいだろう。

クイーンカップ2020への展望

 もともと新馬戦、紫菊賞でも前半はかなり楽に前に行けそうな感じだったがそれをコントロールして進めていた。新馬ではレベルの問題もあったかもしれないがクリアできた。ところが紫菊賞では3角辺りからすでに反応で怪しく直線では置かれてしまって完敗。加速が求められたというのはあるが、それでもラップが緩い地点から既に怪しかったからね…。ただ、距離短縮となった千両賞で主張して上手くスローに落とせたとはいえ、後半速いラップをしっかりと引き出してL2でリードを広げてきている。当時の馬場で11.1ならなかなか優秀だし、全体で見ても時計・ラップは馬場差を無視すれば2勝クラスと比較できるレベル。ここに入っても十分やれる目途は立てたと思う。

 まあ細かい不安はなくはない。阪神外回りは4角以降下り坂なのでそこでの加速は府中と比べるとやりやすい。府中の場合は加速したいタイミングとなる直線前半~半ばで上り坂が来るのでここでの加速ができるかどうか?というのは未知数。また牝馬で初の関東遠征というのもある。まあこの辺りは個人的にはそこまで気にしていないけど、今回も前目でレースを支配してしっかりと流れを作れるかどうか。強敵もいるので簡単ではないが、上手く逃げてペースをコントロールして直線での加速に持って行ければかな。馬券としては十分選択肢に入るし、場合によっては重い印もと思っているが…正直オッズが読みにくいところはあるのでその辺との相談かな。対抗も視野に入れつつ連下前後で。


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