京都新聞杯 2021 出走予定馬:ディープモンスター&武豊騎手想定

第69回 京都新聞杯(GII)出走予定馬展望

日程:2021年5月8日(土)
コース:中京芝2200m

予想用・出走予定馬一

京都新聞杯2021の予想用・出走予定馬一覧

ディープモンスター(武豊騎手想定)

 すみれステークスで外からしぶとく突き抜けたディープモンスターが武豊とのコンビで京都新聞杯に出走予定だ。皐月賞では武豊負傷で戸崎とのコンビとなったが7着と物足りない結果で終わった。実績のある中京2200mの舞台でモンスターの名に恥じない走りを見せつけたい。

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 素材的には良いものを見せていたと思うけど、皐月賞では外からの競馬になったのもあったかな。結果的に見ても前目内目を立ち回った馬が上位だったからね。今回は相手関係的に大幅に落ちるので、ここで何とか勝ち切ってダービーを目指したいところ。中京2200ならという感じかな。

すみれS(L)1着

阪神芝内2200m良 8頭8枠8番
風向き:北西2.1m/s(大府市15:00)
2:12.4 60.3-59.6 M
12.3 - 10.8 - 10.9 - 12.7 - 13.6 - 12.5 - 12.4 - 12.1 - 11.7 - 11.6 - 11.8

 2走前のすみれSでは強い競馬だったが、全体で流れていたことと中弛みも多少はあったかなと思う。ペースは平均、そこから中盤でかなり緩んでのL2最速で11.6という程度。3F戦ではあるが全体である程度分散していたこともあってそこまで速いラップを求められなかった。風は北西からなので3角が追い風になるし、HSは向かい風に近い。

 8番枠から出負けして外に逸走してかなり遅れるが立て直して後方集団にとりつきつつ、少しリカバーして後方2番手で進める。ただ2角過ぎ辺りで一気に緩んだので馬群が凝縮する流れ、これで後方2番手から3角で外からじわっと仕掛けて進出開始。4角で中団外に取り付きながら直線。序盤で3列目付近からしぶとく伸びてここで2列目、L1で半馬身ほどあったところをしっかりと突き抜けての2馬身半差完勝。

 外から正攻法でという形でしっかりとポテンシャルを発揮できたのは良かったし、そのうえでL2最速地点で2馬身派ぐらいあった差を半馬身まで詰めてきているのでおそらく11.3ぐらいはL2で踏んできているんじゃないかな。まあ目立つほどのラップ推移ではない中で、L2で目立つ足を使ってきたのは一定の評価だし、3~4角で外から動きながらという感じからも長距離的なポテンシャルを見せつつのもう一段の脚という適性は見せてくれたと思う。ただし、前半は平均といっても中弛み顕著だったし、そこで団子になったので後方からとなってもそこまで前中盤での体力的な消耗はなかった。後半の距離ロスがあったのでポテンシャル面は評価できるけど、個人的にはもうちょっと距離があった方がいいかもしれないなと感じた一戦ではある。あと、ゲートからの二の足という点でもスムーズではなかったからね。そのあたりを解消してこないと安定しないかな。

皐月賞(GI)7着

中山芝内2000m稍 16頭6枠11番
風向き:北北西3.3m/s(船橋市16:00)
2:01.4(+0.8) 60.3-60.3 M
12.1 - 11.7 - 12.5 - 11.9 - 12.1 - 11.4 - 11.9 - 12.1 - 12.3 - 12.6

 前走の皐月賞では7着だったが、そこまで悪くはない。2着のタイトルホルダーからなら0.2差の範囲だったからね。ヨーホーレイク辺りとの比較では前半のポジショニングの差でちょっと見劣ったけど最後まで差を詰めてきた。ペースは平均で進んでいて、少しラップに波がありつつのL5最速で11.4、かなり本仕掛けが早い。風は北北西なので2角地点が完全追い風、HSでは左前方からという感じ。

 11番枠から五分のスタートだが少し狭くなったのもあって下がって後方で進めていく形。道中も後方の外目で進めながらだが、比較的馬群が凝縮する中で向こう正面でペースが一気に上がってというところでワンテンポ待ちつつ後方馬群の中目で3角。そのまま3~4角でも後方の中目から大外に誘導するがかなり中団列が広がる中でかなり外、コーナーワークで置かれて後方で直線。序盤でそこからしぶとくじりじりと伸び続けて最後までなだれ込むという競馬はできたものの7着まで。

 負けはしたんだけど4角でかなり大外をぶん回す羽目になったし、これは正直かわいそうだったと思う。3~4角で内目を立ち回った馬が1,2,3といっていいレベルだし、4着のアドマイヤハダルも4角で中目までで収めていた。こちらは4角で8~9頭分ぐらい外なのでこうなると流石に…となる。それでもL1までばてずに前との差をしっかりと詰め続けたからね。素材面としてはGIでも通用するものをはっきりと見せてきた。ゲートはある程度こなしてきたと思うが、接触もあって少し窮屈になった面もあるにせよ二の足はやはり遅いのでそこが気になる材料ではあるね。

梅花賞(1C)1着

中京芝2200m良 8頭2枠2番
風向き:北3.2m/s(大府市14:00)
2:13.6 61.1-60.1 S^1
12.6 - 11.4 - 11.6 - 12.7 - 12.8 - 12.4 - 12.6 - 12.4 - 11.7 - 11.5 - 11.9

 3走前の梅花賞では今回の京都新聞杯と同じ中京2200m開催だったが、ここでしっかりと結果を残してきているのは良い材料。ヴェローチェオロをしっかりと撃破というのは一定の評価が必要かな。ややスローからの3F勝負という流れでL2最速は11.5という程度。まあある程度前半からそこそこのペースで流れていたのもあったし、時計もそこそこかかっていたから地味には映るがこんなもんかな。風に関しては北風なので3角地点が完全向かい風。

 2番枠からここではまずまずのスタートを切って楽に進めつつ、最終的には外の各馬を行かせて控える形で中団の内。道中もある程度流れているが一団となっていて、前にスペースを置きつつ中団の内で折り合い全く問題なく3角へ。3~4角でも前のセルヴァンの後ろから一つ外に出すような感じでスペースを拾いつつ直線で中目。序盤で3列目付近からスッと反応してここで一気に先頭に立ってくる。L1でそのまましぶとく伸びてというところに外からヴェローチェオロも食らいついてくるが、ほぼ寄せ付けずの1馬身1/4差完勝。

 ここは割と全体的に良い競馬ができたかなと思う。ゲートも良かったし、そこからしっかりと意図して中団内に下げる形を取れた。そこからは折り合って直線外に出してからの反応も良くL2最速坂の登りでの加速という中で一枚上の鋭さを発揮してきたし、恐らくこの地点では2馬身弱の差を詰めてきていたので11.2前後のラップは踏んでいるだろうと。総合的な面でこのメンツの中では一枚上だった。まあ最後はヴェローチェオロに少しだけ詰められたけど勝負は決まっていたしね。坂の登りでの加速が求められて戦えたのは大きいし、この感じなら適性面の心配は少ないと思う。

京都新聞杯2021への展望

 今回は中京の2200になるけど、中京も2200の場合は1角までの距離が長くなるし、坂スタートではなくポケット地点でスピードに乗る猶予を与えられてからの坂の登りではあるので2000と比較しても前半がある程度流れる傾向。この馬の位置ならそこまで前半に拘らなくてもいいし、ポンと出て好位を取れればそれでよし、少し出負けしても後方過ぎない位置を取って何とか3角までに押し上げていくイメージを持てればというところ。皐月賞であれだけ4角で酷い形になっても最後まで突っ込むポテンシャルはやはり魅力だし、多少なら3~4角でロスがあってもいいのでとにかく出し切るイメージが重要だろう。ペースがある程度流れた中でも崩れず走れていて、比較的有酸素運動面に優れている馬だと思う。

 突き詰めれば無酸素運動的なセンスをまだ見せていないというのが厄介で、できれば高速過ぎない馬場が望ましい。正直金曜前日予想の段階では開幕日なので全く読めないのでそこが少し難しい所。エリカ賞では13.0 - 12.0 - 11.8 - 11.1 - 11.5のラップ推移でアドマイヤハダルに完敗だったが後方外目から最速地点でじりじりとしか伸びなかったし、L1では伸び始めたけど2着争いを何とか制したという程度で、この3,4着がスパイラルノヴァ、ニホンピロマリブと明確に足りない馬たちだからね。トップスピード戦でとなったときには切れ負けも覚悟しないといけないし、ロングスプリントも正直あまり期待できないかなという感じ。現時点では有酸素運動で後半速いラップを求められない競馬の方がいいので、その辺を豊がどう進めていくが。内枠を引いたらリスクが大きくなるかな。まあいろいろ考えて最終的に判断したい。

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