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スリッページの意味とは?発生原因や対策、許容スリッページのおすすめ設定値を紹介

スリッページとは、注文レートと実際に約定したレートの差を指します。
本来注文を出したレートよりも不利なレートで約定されるので、トレーダーにとってはデメリットでしかありません。

FX業者を選ぶ基準として、約定力の高さやスプレッドの狭さを重視する人が多いです。
しかし、どれだけ約定力の高さやスプレッドの狭さの水準が高くても、スリッページが発生しやすい業者では上手く利益を出していくことが難しいです。

FX取引で上手く利益を出していくためには、スリッページが発生する原因を理解して、対策をする必要があります。

この記事ではスリッページの意味や発生原因、対策、許容スリッページのおすすめ設定値をご紹介します。
スリッページ対策をして、上手く利益を出していきましょう。

ちなみに、海外FX会社の中で約定力の高さに定評があるのは「BigBoss」です。筆者も利用しているFX会社なので、ぜひチェックしてみてください!

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スリッページとは

スリッページとは、注文発注時のレートと実際に約定したレートの差を指します。
例えば、米ドル/円が120.000円に買い注文を出したはずが、実際に約定したのは120.050円といった場合のズレを「スリッページ」と言います。

FXの注文には、間にインターバンク市場が入っているため、注文を受けてから約定させるまでにズレが生じてしまうのです。

スリッページはエントリー注文時だけではなく、決済注文時にも発生する場合があります。
中にはスリッページが原因で損失が発生するケースもあるので、FX取引を行う上ではスリッページ対策が必要です。

スリッページが発生する原因

FX取引においてスリッページが発生すると損失を出してしまうリスクがあります。
そのため、しっかりスリッページがどんな状況で発生しやすいのかを理解しておくことは大切です。

スリッページが発生する原因として、主に以下の3つのケースが考えられます。

  1. タイムラグが起きている

  2. インターバンク市場の板が薄い

  3. FX業者が意図的にスリッページを発生させている

スリッページが発生する原因を理解して、スリッページに注意しながら取引しましょう。

タイムラグが起きている

スリッページが発生する主な原因はタイムラグが起きていることです。
FX取引では下記の4ステップによって注文が約定されます。

  1. 投資家が注文を出す

  2. 注文がFX取引所のサーバーに送られる

  3. FX取引所がその注文を受け付ける

  4. 注文を約定させる

基本的には、この流れが高速で行われています。
しかし、レートの急な変動や注文が殺到すると、サーバーが追いつかずにタイムラグが発生するのです。

その結果、注文から約定までのスピードよりも、レートが動くスピードが早くなり、スリッページが発生してしまいます。
特に経済指標の発表前後や、もともと値動きが激しい通貨ペアには注意が必要です。

インターバンク市場の板が薄い

インターバンク市場の板が薄いのもスリッページが発生する原因です。
FX取引には株式投資同様、「注文板」が存在します。

売買が活発に行われたら注文板には多くの注文が流れますが、閑散相場になると注文の数が少なくなります。
つまり、インターバンク市場の板が薄いということです。

その結果、スムーズに注文の処理が行われず、タイムラグが生じてスリッページが発生します。

FX業者が意図的にスリッページを発生させている

タイムラグや板が薄い以外に、FX業者が意図的にスリッページを発生させている場合があります。
特に、相対取引を導入している国内FX業者に多くなっています。

相対取引を導入している場合、トレーダーの損失=FX業者の利益になるので、わざとスリッページを起こすのです。

海外FX業者では、意図的にスリッページを発生させるケースはほとんどありません。
しかし、相対取引を導入している海外FX業者の場合、同じ理由でスリッページを発生させる可能性があるので注意が必要です。

スリッページへの対策

スリッページが発生する原因が理解できたところで、スリッページの対策をご紹介します。
最低限やるべき対策は以下の4つです。

  1. MT4でスリッページ許容幅を設定する

  2. 相場が荒れている場合は取引を避ける

  3. 1度に大きな注文を出さない

  4. 指値注文を利用する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

MT4でスリッページ許容幅を設定する

MT4ではスリッページ許容幅を設定できます。
まずMT4のメニューバーから「ツール」→「オプション」の順にクリックしてください。

続いて、オプション画面の「取引」タブをクリックします。

「価格誤差のデフォルト」の「デフォルトを指定」をクリックし、スリッページ許容幅を設定してください。
なお、ポイントは「1pips = 10ポイント」です。

例えば、スリッページ許容幅を3pipsで指定したい場合は、30ポイントと入力します。
設定幅を設定しておけば、指定したスリッページ幅を超えたレートで約定することがなくなります。

スリッページによる損失を防ぎたい方は、設定しておくことをおすすめします。
許容スリッページのおすすめ設定値については、後述しますのでそちらを参考にしてください。

なお、筆者がオススメしているFX会社「XM」と「BigBoss」はどちらもMT4/MT5を採用しています!

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相場が荒れている場合は取引を避ける

相場が荒れている場合は取引を避けましょう
繰り返しになりますが、経済指標発表前後など相場が荒れるタイミングはスリッページが発生しやすいです。

確かに相場が荒れている場面は、上手く取引できれば短期間で大きな利益が期待できます。
しかし、そのような相場ではスリッページが発生しやすく、失敗すれば大きな損失を抱えるリスクもあります。

経済指標発表前後やロンドン市場やニューヨーク市場がオープンする時間は、相場が荒れやすくスリッページが発生しやすいので取引は控えましょう。
値動きが落ち着いてから取引を再開すれば、スリッページによる損失を防げます。

1度に大きな注文を出さない

1度に大きな注文を出さないことも大切です。
基本的に注文量が大きくなればなるほど、スリッページが発生する可能性も高くなります。

注文量が多いということは、スリッページによる損失も大きくなってしまうので特に注意が必要です。
大きい注文を出したい場合は、1度にまとめて注文するのではなく、2分割や3分割に分けて注文を出すようにしましょう。

1回あたりの注文量を減らすことで、スリッページの発生率が低下します。

指値注文を利用する

FX取引ではいくつかの注文方法がありますが、指値注文がおすすめです。
スリッページが発生するのは注文レートを指定しない「成行注文」を使った時です。

一方で、指値注文のようにレートを指定する予約注文は、基本的にスリッページが発生しません。
指値注文は現在レートよりも有利なレートで約定する注文なので、もしスリッページが発生しても投資家は得をするだけです。

例えば、米ドル円が現在120.050円で、120.000円で指値の買い注文を出したとします。
この場合でスリッページが発生して、119.050円で約定すれば、本来のレートよりも有利なレートで約定することになり、得するわけです。

絶対にスリッページが発生するのが納得できない方は、指値注文を利用しましょう。
成行注文や逆指値注文を利用する際は、スリッページ許容幅を設定することをおすすめします。

許容スリッページのおすすめ設定値

ここでは、許容スリッページのおすすめ設定値をご紹介します。
許容スリッページは、トレードスタイルや通貨ペアによっておすすめの設定値が異なり、一概に適正値を示すことはできません。

今回紹介するのは以下3つのケースでのおすすめ設定値です。

  1. スキャルピング取引をする場合

  2. 絶対に約定させたい場合

  3. 値動きが大きい通貨ペアで取引する場合

今回紹介するのはあくまで目安です。
自分のトレードスタイルや取引する通貨ペアによって、自分に合った設定値を見つけていきましょう。

スキャルピング取引をする場合

スキャルピング取引の場合は、0〜0.3pipsがおすすめです。
スキャルピングは小さな利益を積み重ねるので、少しのスリッページが損益に大きな影響を与えます。

そのため、許容スリッページの設定もできるだけ狭くすることをおすすめします。
取引回数が多いので1回のチャンスにこだわらず、スリッページによる損失をできるだけ抑えることが大切です。

絶対に約定させたい場合

絶対に約定させたい場合は、3pipsがおすすめです。
スキャルピング取引の3pipsはおすすめしませんが、スイングトレードなど取引時間が長い場合の3pipsは損益がそこまで影響しません。

取引に自信があり、1回の取引で大きな利益が期待できるなら3pipsまで許容しても良いでしょう。

値動きが大きい通貨ペアで取引する場合

値動きが大きい通貨ペアで取引する場合は、5〜10pipsがおすすめです。
GBP(英ポンド)やマイナー通貨の場合は、多少スリッページが大きくても値動きが大きい分、影響は少なくて済みます。

逆に値動きが大きい通貨ペアで、許容スリッページを小さくするとほとんど約定されないのでおすすめしません。
値動きが大きい通貨ペアで取引するときは、許容幅を広げて取引することが大切です。

スリッページに関するよくある質問

スリッページに関するよくある質問をまとめました。
ぜひ参考にしてください。

スリッページ許容幅を0にするとどうなりますか?

スリッページ許容幅を0にした場合、少し不利な方向にスリッページが発生すると全ての取引が不成立になります。
発生時のレートと約定レートが同じ場合や有利な方向へズレた場合のみ約定します。

少しでも不利なレートで約定させたくない場合はこの設定がおすすめです。
しかし、なかなか注文が約定しないので、せっかくの取引チャンスを逃しやすいというデメリットもあります。

スリッページ許容幅はある程度余裕を持って設定して、指値注文を利用する方が良いでしょう。

意図的にスリッページを発生させている業者の特徴は?

意図的にスリッページを発生させている業者の特徴は、DD方式を採用している業者です。
FX業者には「DD方式」と「NDD方式」の2つの取引方式があります。

DD方式とは、インターバンク市場と投資家の間にディーラーが入る取引方式です。
国内FX業者が主に採用している取引方式で、投資家が損失した金額がFX業者の利益になります。

NDD方式とは、投資家が注文した通りに売買が行われる取引方式です。
海外FX業者が主に採用している取引方式で、基本的な収益源はスプレッドになります。

NDD方式は投資家の損失が業者の利益に繋がらないので、スリッページを発生させるメリットはありません。
DD方式は、投資家の損失が業者の利益になるので、わざとスリッページを発生させることがあります。

スリッページを避けるためにはNDD方式の業者を選ぶのがおすすめです。

スリッページが少ないFX業者はどこですか?

スリッページが少ないおすすめの業者は、筆者が使っている「XM」と「BigBoss」です。
どちらの会社もNDD方式を導入しているため、業者が意図的にスリッページを発生させる心配はいりません。

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