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トレール注文とは?メリット・デメリットや利用可能なFX業者、MT4/MT5でのやり方を解説

FXで重宝される取引方法に「トレール注文」と呼ばれる手法があります。
トレール注文は逆指値注文の決済価格が価格の変動に追随して変化するため、効果的な利益確定が可能となる方法です。
利益の確定が難しいと思っている人にはおすすめの方法で、特に強いトレンドが出ている相場では無類の強みを発揮するでしょう。

ただ一般的な注文に比べて動きが複雑になるため、理解して使いこなすには一定のコツも必要になります。
また全てのFX業者で使えるわけでないので、トレール注文に対応しているシステムを使わなくてはなりません。

そこでこの記事では、トレール注文の使い方と使用例、メリット・デメリットなどを解説いたします。
またトレール注文が可能なFX業者や、MT4/MT5での操作方法もお伝えするので、実際の取引に活かしてください。


トレール注文とは

トレール注文のトレール(trail)には「追跡」という意味がありますが、より正確にはトレーリング・ストップ注文(Trailing Stop Order)と言います。
その名の通り、変動する価格を追跡するように、逆指値注文(ストップ注文)の数値が変動するのが特徴です。

実際の価格から一定の距離を取って相場の値動きに連動し、その値幅のことを「トレール幅」とも言います。
具体的には下図のように、高値や安値が更新されるとそれを追跡するように、逆指値ラインが階段状の軌跡を描くのが特徴です。
一回移動した逆指値の数値は元の方向には戻らず、そのラインに価格が接触すると、そこで約定されます。

ここで使われる逆指値注文は、今より不利な価格を指定し、そこに価格が到達したら決済される方法です。
そのため一般的には損切りで使われることも多くなります

しかしトレール注文では上手のように、あらかじめ有利な方向に価格が伸びることを前提にするので、利益の確定に使えるのが特徴です。

トレール注文の実際例

例えば米ドル/円が100円の時に、買いでエントリーし、損切り幅(トレール幅)を1円に設定したとしましょう。
そこから価格が上がって101円になると、逆指値のラインが100円で設定されます。
それ以降は仮に価格が下がっても、そこからラインが下がることはありません。

逆に価格が上がる方向であれば、価格をどこまでも追従していきます。

  • 1ドルが102円に上昇 → 逆指値も101円に移動

  • 1ドルが103円に上昇 → 逆指値も102円に移動

  • 1ドルが104円に上昇 → 逆指値も103円に移動

  • 1ドルが105円に上昇 → 逆指値も104円に移動

  • 1ドルが106円に上昇 → 逆指値も105円に移動

そして、106円で最高値を付けて下降し、105円を割り込んで行ったら、そこで利確の決済が執行されます。
そのためどの程度の幅で設定するかもポイントです。

FXにおける注文方法

トレール注文は独特な注文方法のため、それ以外の方法との違いも見てみましょう。

他の注文では最初に設定した価格条件が途中で勝手に変わることがありません。

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トレール注文のメリット

トレール注文は威力の大きな手法ですが、それだけにメリットとデメリットの出方が顕著です。
上手く使えば他の方法よりも利益が出ますが、注意点も多いので、ここで双方の特徴を見ていきましょう。

  1. 損失を抑え利益を伸ばせる

  2. チャートに張り付く必要がない

  3. トレンド相場に非常に強い

  4. 買いと売り、どちらでも使える

  5. メンタルに優しい

①損失を抑え利益を伸ばせる

最も大きなメリットは、損失を少なくすることと、利益を大きくすることの2つの目的を同時に達成できることです。

価格と連動して逆指値の位置が移動するため、仮に価格が逆方向に向かって約定した場合でも大きな損失を出す心配がありません。
また、一度移動した逆指値は、そこから元の方向には戻らないのも特徴です。
この設定がないと、相場が逆方向に動いた時に損失が拡大する可能性も出てきてしまいます。

そして一旦、含み益が出始めると、そこから先は利幅が自動で大きくなっていくのです。

またトレール幅の基準がしっかり決まっている点も、利益の拡大に役立ちます
手動で決済すると、含み益が少し出た時点で焦って利確をしてしまいがちです。
しかしそれは「チキン利食い」とも言い、FXで大きく勝つためには避けなくてはなりません。
利益を取る場面では、いかに利幅を伸ばしていけるかが重要になるからです。

上手の左側の◯のように、上昇中の途中でも相場の上下に釣られてポジションを解消してしまうと、その後の利幅を逃してしまいます。

トレール注文では、少し価格が伸びたくらいでは、すぐには約定されません。
その後で明確な価格の戻りがあった時に初めて決済されるため、利幅を大きく伸ばせる時間が取れるのです。

②チャートに張り付く必要がない

これはOCOやIFD取引などとも共通しますが、価格が設定されたラインに掛かった時点で自動決済がされるため、チャートに張り付かなくて良いのもメリットでしょう。

違いは、OCOやIFD取引では、一回設定した数値は自動で変更されないことです。
途中で有利な条件に変えようと思ったら、結局のところ、一定の間隔でチャートを覗きに行かなくてはならないでしょう。
そういう意味では「完全自動」にも限界があるということです。

それに比べ、トレール注文は相場の変化に自動で対応するので、他の注文以上に、チャートから離れていても問題ありません。

買いエントリー(ロングポジション)の場合、価格が上がれば、逆指値の水準も次第に引き上がっていきます。
売りエントリー(ショートポジション)なら、価格が下がれば逆指値の水準も引き下がって行くでしょう。

寝ている間も休まず自動追従してくれるので、仕事や家事が忙しい人も安心です。

③トレンド相場に非常に強い

トレール注文がその真価を発揮するのが上昇や下落を示すトレンド相場です。

トレンド相場では、価格が直近の高値や安値を割り込まず、次々に更新していきます。
その更新に合わせて逆指値の水準も移動していくので、まさにトレール注文のメリットを最大化できるのです。

特定の方向に大きく伸びて行くほど逆指値の追従幅も大きくなり、逆行が起きるまでは、どこまでも利幅が拡大します。
価格を追いかけて手動で逆指値をずらしていくのは面倒ですし、操作を間違ってしまう危険もあるでしょう。
しかしトレール注文なら、トレーダーは何もする必要はありません。
ただ含み益が増えていくのを眺めていれば良いのです。

またトレンドに乗るということは、流れに合わせた順張りが基本となります。
順張りは逆張りよりも確実性が高いので、取引の成功率がさらに高まるでしょう。

④買いと売り、どちらでも使える

トレール注文は、買いポジションでも売りポジションでも使えます。
地味ではありますが、この使い勝手の良さもメリットと言えるでしょう。

言い方を変えると、上昇トレンドでも下降トレンドでも使えるということです。
それだけ、相場の中で使える機会に恵まれます。
人によって、買いから入るのが得意な人もいれば、売りポジションを建てることに魅力を感じる人もいるでしょう。

明確なトレンド転換があれば「ドテン」を行い、利確と同時に新しいポジションを建てることも有効です。
そうしてトレンドの端から端まで美味しく頂くことも可能でしょう。

⑤メンタルに優しい

価格に自動で追従してくれるので、相場が大きく変動しても、そこでいちいち悩む必要はありません。
焦ってチキン利食いをして後悔することもなければ、決済のタイミングを逃して利幅を削ってしまうこともないのです。
もちろん注文の操作を間違うことはありません。

特にFX取引に慣れないうちは、1回トレードをするだけでも精神的な疲れが出ます。
まして価格の変動に合わせ、利幅を確認しながら利確や損切りのために逆指値の価格を上げ下げするのは大変です。

価格が短時間で変わるほど、感情的に判断をしてしまうようにもなり、メンタルが不安的になってしまうケースも多いでしょう。
しかし冷静さを失うほど、FXでは負けに直結してしまいます。

メンタルに優しいこともトレール注文の隠れたメリットです。

トレール注文のデメリット

トレール注文のデメリットは次の通りです。

  1. ベストの価格では利確できない

  2. ダマシや一時的な逆行に弱い

  3. レンジ相場では効果は殆ど発揮されない

  4. 取引環境を常に立ち上げておく必要がある

①ベストの価格では利確できない

続いてトレール注文のデメリットについても見ていきましょう。

まず押さえておく必要があるのは、最大に有利な価格では約定されないという事です。
もちろんチキン利食いよりは大きく利幅を伸ばせる仕組みになっていますが、あくまで「逆指値」ですから、最高値(或いは最安値)より、必ず不利な価格で決済されます。
最少でもトレール幅の分だけは不利となり、最大ではトレール幅の約2倍まで、仕組み的には不利が生じてしまうのです。

例えば米ドル/円が100円の買いポジション、トレール幅を1円に設定し、現在103円まで上がっているとしましょう。
ここで決済すれば、3円分の利益が取れます。

しかしトレール注文では、この時点での逆指値ライン(102円)で決済されるため利益が削られます。
更に103.99円まで上がった場合、104円に僅かに満たないことから、逆指値は102円のままで動きません。
すると103.99円で利確した時に比べて1.99円、つまりトレール幅の約2倍の差が生まれてしまうということです。

ただし、どこが最高値や最安値になるかは後になってみないと分からないことも多いため、確実に決済されるメリットの方が大きいと言えるでしょう。

デメリット②ダマシや一時的な逆行に弱い

ダマシは、テクニカル分析などから想定される値動きとは逆方向に相場が動いてしまうことを指し、FXでは警戒が必要です。
また一般的な値動きの中でも、相場がトレンドとは逆方向に切り返していく場面が出ます。
いわゆる押し目や戻り目と呼ばれるもので、エントリーのチャンスにもなりますが、いずれもトレール注文では大敵です。

トレール注文での逆指値注文は、今より価格が不利になる方向には更新されません。
それによって利幅を伸ばせるわけですが、ダマシや逆行でチャートが一時的に変動すると逆指値に引っかかってしまうことがあります。

するとそこで約定してしまいますが、そんな時ほど、相場は往々にしてトレンド方向に回帰していくものです。
そうなると「あそこで決済されていなければ、もっと儲かったのに」という後悔が残ってしまうでしょう。

ダマシや一時的な逆行による望まぬ約定を回避するには、トレール幅を広めにしておくのが効果的です。

デメリット③レンジ相場では効果は殆ど発揮されない

トレール注文はトレンド相場では有効ですが、レンジ相場では大きく効果を失ってしまいます。
なぜなら、レンジ相場は一定の範囲の中で値動きが上下するため、高値や安値を更新する機会が乏しいからです。
大きな上下の動きがないと、設定したトレール価格が更新されません。
そうなるとトレール注文は単なる損切り設定(通常の逆指値注文)と変わらなくなってしまいます。

最悪、トレール注文をする度に損切りが発生してマイナスが累積してしまうので、レンジ相場では使わないようにしましょう。

ただ、上下幅が大きなレンジ相場の中で、小さくても確実に利益を取りたい場合は方法がないわけではありません。
レンジの上下端でエントリーし、想定される反発点に到達する前にトレール幅が何段階か機能するように設定すれば、損切りではなく利確側で約定される可能性が出てきます。
とは言え、それは通常の予約注文や手動でも出来ることなので、敢えてトレール注文で挑戦する必要もないでしょう。

デメリット④取引環境を常に立ち上げておく必要がある

通常の予約投稿は、FX業者が運用するサーバの中で稼働します。
しかし逆指値を移動させるトレール注文はパソコンの中で稼働するため、取引環境を立ち上げておかねばなりません。

パソコンの電源を落としたり、ネットへの通信が遮断されると、トレール注文はキャンセルされてしまうのです。
もちろん口座からログアウトしても中断されるので、複数の業者や口座を持っている場合は注意しなくてはなりません。

そのため現実的にトレール注文を実行するには、VPS(仮想専用サーバー)と契約して取引環境を立ち上げっぱなしにする必要があります。

XMなど海外の一部のFX業者では、一定の条件が揃うとVPSを無料で使えるサービスを提供しているので、利用を検討すると良いでしょう。

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トレール注文の使い方と使用例

では実際に上手なトレール注文の使い方について説明していきましょう。

  1. 強いトレンドが来るのを待つ

  2. スイングトレードを目指そう

  3. トレール幅(pips)の決め方

  4. トレール幅を途中で調整する

  5. 最後は手動での決済も

自動注文と手動注文

まず大きくは、自分で逆指値を動かして行く手動方式と、自動でそれをやらせる方式の2つがあります。
先述のように自分で行うと手間がかかり間違いもあるので、自動で行わせるのが通常です。

国内のFX業者の場合、自社で専門の取引環境を構築していることが多いので、機能や操作方法は各社ごとに異なります。
トレール注文が出来るかどうかも各社の取引環境に依存するので、対応していない業者も出てくることにもなるのです。

一方、海外のFX業者の場合、自社開発をしている所はあまりありません。
MT4やMT5など、汎用的に世界中で利用されている取引プラットフォームを採用するのが一般的です。

この場合、業者を変えても操作体系が変わらないという安心感や、同じ取引プラットフォームで複数の業者の口座を切り替えられるというメリットがあります。
またトレール注文も取引プラットフォーム上で稼働するので、業者によってトレール注文が使える/使えないという区別がないのも国内と海外の違いです。

そして手動で行うタイプのトレール注文も、全く出番がないわけではありません。
基本は自動で任せつつ、状況に応じて手動での注文を組み合わせて行くという使い方があるからです。
これにより、トレール注文が持つデメリットを軽減することができます。

使い方のポイント①強いトレンドが来るのを待つ

トレール注文での勝率や利益率を上げるためのポイントをいくつかご紹介します。
まずは環境分析です。

先述のようにトレール注文は強いトレンド相場でこそ効果を発揮します。
そのため、相場にトレンドが発生していることを確認するのが重要です。

理想はトレンドの起点や転換を掴むことですが、早まり過ぎても弱いトレンドやレンジ相場に手を出してしまう危険があります。
トレンドが十分に強ければ、その発生が確実になってからのエントリーでも遅くはありません。
焦らず、大きなトレンドが発生するのを待ちましょう。

環境分析には、移動平均線が有効です。
複数の期間の平均線を見て、ゴールデンクロス(短期線が長期線を下から上に抜ける)やデッドクロス(短期線が長期線を上から下に抜ける)が生じているかで判断しましょう。

また、複数の時間足で同じ方向に値動きが揃っていると、さらに確度が高まります。
上図は15分足ですが、1時間足で見ても、強いトレンドが発生していることが分かるでしょう。

特に長期の時間足は大きな方向性を示すので、トレール注文では重要性が増す要素です。

さらにMACDでもゴールデンクロスやデッドクロスが出現しているかや、ボリンジャーバンドのバンド幅や角度も相場状況を分析するのに役立ちます。

使い方のポイント②スイングトレードを目指そう

強いトレンドが発生したらエントリーの準備をします。
そこから利確までに掛ける期間は、ある程度の幅を想定するのもポイントです。
時間を掛けて、大きく利益を伸ばしていきましょう。

長くてもその日のうちにポジションを閉じるデイトレードでは、期間としては物足りません。
それより長い期間、数日から数週間に渡ってポジションを保持する、スイングトレードがおすすめです。

逆に言うと、それに見合うだけの期間に渡って持続する、強いトレンド相場を見つけるようにしてください。
取引にかける時間も節約でき、利幅の大きさも期待できます。

最初から長期目線を取ることで、目の前の小さな値動きに惑わされず、相場の大局を掴みやすくなる効果もあるでしょう。

使い方のポイント③トレール幅(pips)の決め方

通常の取引でも、エントリーに合わせて損切りの設定は必須ですが、トレール注文では「トレール幅」がそれに該当します。
ただし考え方は同じではありません。

一般の損切りでは、直近の安値や高値などの関係から損切りラインを設定したり、エントリー地点を元に想定した利幅から算出したりするでしょう。
しかし逆指値が移動していくトレール注文では、そうした固定的な視点でトレール幅を決めるのは無理があります。

より大きな目線で注意すべきは、一時的な逆行に引っかかってしまうのを避けることです。
ダマシについては予測しにくい部分がありますが、トレンド中の押し目や戻り目については、ある程度の予測を立てることは不可能ではありません。

基本となる動きは、起点から高値や安値までの値幅の半分程度の調整です。
これを「半値戻し」と言いますが、トレンドの勢いや長さから、どの程度の上下動となるかが想定できます。
また、反発点の予測に役立つフィボナッチ・リトレースメントを当てる方法もあるでしょう。

難しいのは、トレール幅を大きくすると無駄な約定を避けられる代わり、取れる利幅は少なくなってしまうことです。
相場が逆方向に流れた場合は、損切り額も大きくなってしまいます。
レール幅を小さく抑えれば取れる利幅の期待値は大きくなりますが、途中で約定されてしまう可能性が高くなり、それでは意味がありません。

参考となるものの1つに、相場のボラティリティの把握があります。
ボラティリティが大きい場合、トレール幅も大きくしないと約定に引っかかってしまうでしょう。
逆にボラティリティが小さいならば、それに合わせてトレール幅を小さくすることが可能です。

相場のボラティリティは、「ATR(Average True Range)」というテクニカル指標で、その平均値を得られます。
その時間帯の時間足を見ると、平均でどの程度のpips幅があるかを表示してくれるので、トレール幅もそれを基準に検討すると良いでしょう。

◯の部分でエントリーした時、ATRの数値は約0.07を指しています。
これをpipsにすると約7pipsのボラティリティに相当しますが、損切り価格の基準にするには5倍にするのがセオリーです。
つまり35pips = 0.35円をトレール幅として想定します。

もし、それよりボラティリティが大きくなりそうならば、トレール幅に余裕を持たせるようにしてください。
実際に当てはめたものが下図になります。

右上の部分で上昇の勢いがなくなりレンジ状態に陥っていますが、ちょうどサポートラインとトレールの逆指値ラインが合致している形になりました。

使い方のポイント④トレール幅を途中で調整する

エントリーの時点でもトレール幅は意識しますが、実は、途中で変えることも可能です。
さすがにそこまで自動というわけにはいきませんが、状況を見ながらトレール幅の設定を変更することは、トレール注文においては重要な対策と言えます。

調整の秘訣は、最初のうちは幅を広めにしておき、利益が乗ってきたら次第に幅を狭くしていくことです。
これは、エントリーからしばらくは無駄な約定を起こさないことを重視するという策になります。
損切り幅も大きくなりますが、ひとまずは利幅を伸ばす可能性を優先するのです。

更に言えば、簡単に損切りに遭うようなポジションではエントリーしないということも大事でしょう。
トレンドの初期は勢いが強い分、その反動で一時的な戻りが大きくなりがちです。
そこを超えてしまえば値動きは安定するので、次第にトレール幅を小さくしても引っかかりにくくなります。

そしてトレンドの終盤では、既に一定の含み益は出ていますが、少しでも良い位置で利確をすることが望まれます。
ここでトレール幅が大きいと、最高値や最安値からの価格差が生まれてしまうでしょう。
そのため、トレール幅を絞ってベストな価格との差を小さくすることが有効となるのです。

使い方のポイント⑤最後は手動での決済も

先ほど、トレンドの終盤で利確のタイミングが近くなったらトレール幅を絞っていくという方法をお伝えしましたが、最終的な決済は手動で行っても良いでしょう。
つまり逆指値を使うことなく、最高値や最安値と見込んだ地点で決済したり、何回にも分けて分割決済するということです。

トレール注文では、その仕組み上、利益の最大値で決済することが出来ません。
そのため、特にテクニカル指標などで価格の反発点やトレンドの終端地点が読める場合は、トレール注文ではなく手動で決済した方が有利になります。

また手動決済とトレール注文の中間的な手法として、手動でのトレール注文も考えられるでしょう。
価格の目標地点に確証が持てない場合、トレール幅を臨機応変に調整しながら、相場に対応していくという方法です。

トレール注文が可能なFX業者は?

トレール注文をするには、そもそもトレール注文が可能なFX業者を使う必要があります。
世界的に使われているMT4やMT5に対応していれば、その時点で問題ありません。
海外のFX業者の多くはMT4やMT5が使えるので、トレール注文が使えるでしょう。

一方、自社開発の取引環境を提供している国内業者の場合は、各社ごとに可否が分かれます。

PCとスマホの双方で、新規トレール注文に対応「ヒロセ通商」

ヒロセ通商は、決済だけではなく、新規のエントリーにもトレール注文が適用できるのが特徴です。
パソコンだけでなくスマホでも取り扱えるので、利確の際のトレール幅の調整などもしやすいでしょう。
ドル/円のスプレッドは0.2銭と最安値帯であり、スワップポイントも良好です。
また黒毛和牛のプレゼントなど、キャンペーンもよく開催されています。

新規トレール注文に対応、MT4も使える「JFX」

JFXもヒロセ通商と同じく、PCやスマホから新規トレール注文ができます。
さらにOCOやIFDなどの複合注文とも組み合わせることができるので、トレードの幅も広がるでしょう。

また国内業者ながら世界的に使われてるMT4にも対応しているのも特徴です。

充実した取引ツール&レバレッジ倍率を変えられる「外貨ex byGMO」

業界最大手のGMOグループの一角を占める外貨ex byGMOは、スマホアプリの使い勝手の良さに定評があるFX業者です。
ドル/円のスプレッドは0.2銭、最低取引単位も1,000通貨と上位スペック、低コストでFXにチャレンジできます。
さらに高機能の分析ツールが無料で使える他、レバレッジの上限倍率を自分で設定できるので、資金管理もしやすいでしょう。

1通貨からトレードできるのが魅力「SBI FXトレード」

各種の調査で顧客満足度が上位に食い込むことも多いSBI FXトレードは、最低取引単位が1通貨と世界で最も小さな単位を誇ります。
ドル/円ならわずか約5円で済み、スプレッドも業界最低水準です。
この環境にトレール注文を組み合わせて使えば、リスクを極限まで抑えたFX取引が可能でしょう。

MT4&MT5とレバレッジ1,000倍のフルスペック「XM」

XMは海外FX業者でありながら日本人スタッフを多く抱え、国内業者と遜色のない日本語対応サービスを提供しています。
国内の規制がないためレバレッジは最大1,000倍、取引プラットフォームは世界標準のMT4とその後継のMT5双方に対応するなど、国内業者と海外業者の良いとこ取りをしている業者です。
また一定の基準をクリアすれば、トレール注文に必要なVPSが無料で使えるのも見逃せません。

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MT4/MT5でのトレール注文のやり方

ではここで、取引プラットフォームであるMT4やMT5を例にして、トレール注文のやり方を説明していきましょう。

ポジションにトレール注文を設定する

MT4/MT5の場合、既に保有しているポジションに対して設定を行う方式となります。
またトレール注文に関わる表示は「トレイリング・ストップ」となっています。

まず最初に、画面の下部にある「ターミナル」(MT5では「ツールボックス」)から「取引」タブを開き、保有しているポジションを表示させましょう。
表示されていない場合は、メニューバーから呼び出します。

その中からトレール注文を設定するポジションを選んで右クリックすると、メニューが表示されます。
そこから「トレーリングストップ」に入り、各種の設定を行ってください。

トレール幅の設定方法

トレーリングストップに関するメニューから、トレール幅を設定しましょう。

設定には、ポイントという単位が使われ、1ポイントが0.1pips(ドル/円では0.1銭分)に相当します。
初期値としては、下記のような数値が用意されているので、お目当てのものがあれば選択しましょう。

  • 40ポイント

  • 45ポイント

  • 50ポイント

  • 55ポイント

  • 60ポイント

  • 75ポイント

  • 80ポイント

  • 85ポイント

例えば40ポイントなら4pips、45ポイントなら4.5pipsです。
この中にないポイントを設定したい時は、一番下の「カスタム設定」(MT5では「カスタマイズ」)から任意の数値を入力できます。
そのまま「OK」をクリックすれば終了です。

最後に、「取引」タブの注文番号や銘柄アイコンの左側に「T」の文字が表示されていることを確認しましょう。

トレール注文を解除する

一度設定したトレール注文を取り消したい場合は、下記の手配を行ってください。

先ほどと同じように「取引」タブでトレール注文が設定されたポジションを指定し、右クリックメニューから「トレイリング・ストップ」を選択しましょう。

選択したポジションに設定されたトレール注文のみを取り消す時は「解除」を選択します。
複数のポジションに設定されたトレール注文を全て取り消す場合は「すべて解除」を選択してください。

「取引」タブの注文番号や銘柄アイコンの左側にあった「T」の文字が消えていれば、トレール注文は解除されています。

トレール注文利用時の注意

最後に、トレール注文を使う際の注意点をまとめてみました。

  1. 含み益が出た時点で機能する

  2. 経済指標などの大きなイベント前は停止する

  3. 値動きが落ち着いている通貨ペアがおすすめ

含み益が出た時点で機能する

トレール注文の逆指値が機能するのは、含み益が出てからです。
そのため最初から逆方向に価格が進んでしまうと、事実上、損切り設定が掛かっていない状態になってしまいます。

これは非常に危険な状態となるので、トレール注文を行う前に、エントリーの時点で通常の損切り設定(ストップロス注文)を入れておく必要があるでしょう。
なお、そこで設定したストップロス注文はトレール注文が機能を始めた時点で取り消され、その後はトレール注文によるストップロス注文で置換されます。

経済指標などの大きなイベント前は停止する

アメリカの経済指標の発表や、要人発言などがあると、相場は大きく乱高下することがあります。
そうした値動きはテクニカル分析でも予測できないため、ポジションの維持には十分な注意を払わなくてはなりません。

特にトレール注文では、大きな値動きで約定にかかる可能性が高くなるため、一時的にその設定を外した方が良いでしょう。
そうした状況ではスプレッドも広がる傾向となるので、さらに利益を取りにくくなります。
発表の後で値動きが静まり、スプレッドも通常の幅に収まったら、再び設定するようにしてください。

大きなイベントの開催や発表などは日程が公表されているので、事前に確認しておきましょう。

値動きが落ち着いている通貨ペアがおすすめ

トレール注文は不安定な値動きが大敵であり、逆に安定した値動きであるほど上手く嵌る可能性が高まります。
それは個々の相場の局面でもそうですが、そもそも値動きが堅実な通貨ペアほど、向いているということです。

例えばトルコリラや南アフリカランドなどの高金利通貨は、不安材料があるでしょう。
またメジャーな通貨でも英ポンドなどは、荒い値動きをすることで知られています。

その点、米ドル/円やユーロ/ドルなどは安定した値動きをする傾向があるため、おすすめできる通貨ペアです。

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