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ウマ娘にハマって体験乗馬に行った話

体験乗馬に行こう

2021年2月24日、スマートフォン向けゲームアプリ『ウマ娘 プリティーダービー』がリリースされたその日から、筆者の単純な脳みそはウマ一色に染められた。
ウマ娘の育成と、アマプラ配信のアニメウマ娘プリティーダービーの復習をひたすら繰り返す日々、興味は自ずとウマ娘から競馬、そして競走馬へと広がっていった。

2021年夏、人生初の競馬場デビューを果たし、そこで漸く気づいたのだ。「馬はかわいい生き物だ」と。こんな単純明快なことに何故今まで気づかなかったのか。

そして2021年11月、かねてより仲間内で計画していた体験乗馬にいよいよ行ってみようということになった。

体験乗馬の予約を取ろう

まずは体験乗馬ができるクラブを探さなければなりません。
首都圏で体験乗馬ができる乗馬クラブの例として下記のような乗馬クラブがあります。

電話で参加人数や希望日程を伝えたところ条件が合致した千葉県船橋市の「ペガサス乗馬クラブ」で体験乗馬することになりました。
体験乗馬は40分で料金は5,500円(税込)です。道具レンタル代と保険料込み。
「動きやすい服装」「長ズボン」「軍手」「長めの靴下」を準備するように指示されましたが、ヘルメットやブーツは現地でレンタルできるとのことでした。

体験乗馬 当日

説明を受ける

まず受付をしてから説明を受けます。馬は優しい動物ですが臆病です。また、体重は500キログラム前後あり、古馬であっても人間を遥かに凌駕するパワーを持っています。それ故、職員の方からの説明はよく聞かなければなりません。

  • 馬を脅かさないようにする(騒いだり大声を出さない)

  • 指を噛まれないようにする(不用意に手を出さない)

  • 前脚で踏まれないようにする(馬を引くときはしっかり手をのばす)

  • 後脚で蹴られないようにする(馬の後ろには立たない)

  • その他、インストラクターの指示に従う

等が基本的な注意事項となります。自分と馬の安全を確保し、楽しい思い出にするためにルールはしっかり守りましょう。

準備をする

ヘルメット、ボディープロテクター、ブーツを借りてしっかり装着したら、いよいよ馬が待つ「洗い場」に向かいます。

馬と対面する

洗い場とは、名前の通り馬を洗う他、鞍(くら)、ゼッケン、頭絡(とうらく)といった馬装(ばそう)を着けるための場所です。ちなみに馬が寝起きする場所は馬房(ばぼう)といいます。
洗い場では、頭絡の上から更に無口(むくち)が着けられ、逃げ出さないように柱に繋がれています。この状態で鐙(あぶみ)の長さを調整します。鐙は馬に乗ったときに足を掛ける輪っか状のものです。
調整が済んだら無口を外して手綱を持ち、いよいよ馬場に向かいます。

馬場に出る

馬場に向かう間は前脚で自分の足を踏まれないように腕を伸ばして馬との距離を保ちながら移動します。
ついつい馬を見てしまいがちですが、馬は目を合わせられるのが苦手なので、もし馬が止まったり首を振ったりしたときは舌鼓(ぜっこ)を使って馬の注意を促しましょう。舌鼓というのは「チッチッチッ」と舌を鳴らすことです。
とは言え初心者には難しい話で、うまく行ったとしてもそれは馬の気性の良さに助けられたと捉えるべきでしょう。馬は初心者の緊張感を読み取るもので、人間が慌てると馬が余計に言うことをきかなくなる悪循環に陥りがちです。ちょっとでも困ったらインストラクターの方にお願いしましょう。

馬に乗る

馬場についたらいよいよ馬にまたがります。鐙を下ろして馬の左側から跨がります。このとき、絶対に右足で馬の尻を蹴らないように注意しましょう。

今思えばすごいへっぴり腰である

馬に乗ると目線がかなり高くなるため、ちょっと偉くなったような、なんだかすごいことをしているという気持ちになります。また、馬の体温は人間より1〜2℃高いため、11月のこの日はすごく暖かく感じました。

鐙の長さを再度確認し、手綱をしっかり張って、くるぶしで馬のお腹をポンと蹴ると(イヤイヤながら)発進してくれました。
基本的にはインストラクターの方が引き綱を持って引っ張ってくれる「引き馬」なのですが、引き綱の張りを少し緩めて、自分で左右の進行方向を操作させてもらえました。進みたい方向の手綱を外側に開いて、進みたい方向と逆の足を馬体に押し付けると馬は曲がってくれます。最終的にスラロームをなんとなくできた気分になった程度には操作できるようになりました。今思えば馬はインストラクターの方の顔色を伺っているようなところもあるのですが、この「なんとなくだけどできた」という体験が大切だと思います。

洗い場に帰る

40分の体験乗馬はあっという間に終わってしまいました。下りるときは乗るときの操作を逆に行います。右足を鐙から外して馬の尻を蹴らないように馬の左側に移動させたあと、上半身を馬体にもたれさせて左足も鐙から外し、滑り降ります。
手綱を持って馬との距離を確保しつつ洗い場に戻ります。
ご褒美のおやつと水をあげたらすごい勢いで飲み込んでしまいました。
その後しばらくクラブの中や会員の方のレッスンの様子を見学させてもらった後この日は解散しました。

終わってみて

この子はどんな子

さて、この日乗った馬の名前はキャッシュライオンといいます。
名前と年齢から下記の馬と考えられます。

スイープトウショウやアドマイヤムーンを送り出したあのエンドスウィープを父に持つものの、中央でデビュー2戦目で勝ったもののその後勝ちきれず、地方に移って2勝するも引退。厳しい世界です。しかし乗馬クラブにはこんな子がたくさんいます。

筋肉痛

内股がめちゃくちゃ痛くなり、しばらくは歩くのが辛かったです。その後わかったことですが、乗馬しても特に痛くなくなるまでに30鞍(レッスンの単位)ぐらい必要でした。

馬はやっぱり可愛い

ウマ娘から始まって、競馬場で間近に見て、体験乗馬でついに馬に触れました。馬の目は優しく、毛はほくほくしていて触れると暖かい…これでハマらないほうがおかしいでしょ。この日を境に私はさらなる深みに嵌まることになっていくのでした…

やさしい顔をしている…

終わりに

今回は一年近く前の体験乗馬の思い出を振り返ってみました。
結論から言うと既に乗馬クラブに通い、5級ライセンスを取って50鞍ぐらい乗っています。
既に様々なところで話題になっていますが、競走馬のうち種牡馬になれるのはごく一握り、乗馬になれれば良い方で、正確な統計は取られてないとのことですが大部分は…というのが実情のようです。
ウマ娘ブームをきっかけに引退競走馬支援の動きがひろがっています。もちろん引退競走馬を引き取る施設等への寄付でもいいですが、もし興味があれば体験乗馬に行ってみてください。実際に触れてみて初めてわかることがあると思いますし、馬への愛も深まると思います。

今後、このノートには、

  • 短期集中でライセンスを取る

  • 乗馬クラブに入るには

  • 乗馬に必要なお金と装備

  • 乗馬レッスンの内容

  • 乗馬クラブにいる馬たち

などについて書いていきたいと思います。

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