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sous le soleil exactement

ドーヴィルで夏を過ごしている。
パリから電車に飛び乗れば2時間ほどで到着する気軽さもあって、ノルマンディのこの町にはこれまで何度か訪れている。

ドーヴィルに惹かれてしまうのは、やはりココ・シャネルがパリに続いて初めてブティックを出したとか、フランソワーズ・サガンがカジノで大勝ちしてそのまま家を買ったとか、クロード・ルルーシュ監督の「男と女」でアヌク・エーメとジャン=ルイ・トランティニャンが愛しあったとか・・・ そういう多くの固有名詞がつきまとうからに違いない。

映画「ANNA」で、アンナ・カリーナが「太陽の真下で」を歌う印象的なシーンが撮られたのもこの遠浅の海岸だった。「太陽の真下」というわりにはうっすら雲を通したような鈍い光の下、丸メガネに赤いマフラーを巻いたアンナが駆け出し、歌う。

映画的には冬が似合うドーヴィルの海だけど、涼しい夏を過ごすのにもうってつけだ。うっすら肌寒い朝に起きだして、歩いて海岸まで出ると馬に出会うことが出来る。太陽が上がって来るとカラフルに並んだパラソルの下で本をめくってうたた寝をする。

海岸に出ても、ちょっと町を歩いていても、どこか気品が漂っていて、この町が「パリ21区」とも喩えられるというのを聞いて納得してしまった。

今日、太陽の真下にいて、ふと何か書いてみようとnoteに登録してみた。

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